「2020京都やましろサイクルスタンプラリー」完全制覇
TORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)は、今後の油圧ディスクブレーキモデル商品化の検証のためにシマノGRXを装着している。走行面での実証試験はこのところの週末ライドで積み重ねてきたが、折りたたみに関する検証はまだ不充分。実際に折りたたみを繰り返す中で、何らかの支障が生じないか検証するために、輪行の機会を探っていたところ、2020京都やましろサイクルスタンプラリーの情報を知った。
京都の山城地域は自走でも到達できる距離だ(った)が、コロナ流行以来のトレーニング不足で走力低下が著しい。それでも、行き帰りに輪行を用いて体力を温存すれば、山間を含めたスタンプポイントを全て回りきれるかもしれない。6個以上回れば完走証がもらえるし、景品の抽選対象にもなる。その意味では12個あるスタンプポイントを全て回る必要は無いのだが、せっかくなら完全制覇を目指して、しばらく前から計画を練っていた。
ネックは山間や距離的に離れた4つのポイント。色々順番を考えてみたが、完全制覇のためにはどうしても距離が100kmを超え、獲得標高も1000mを超える。ピストンコースは面白くないが、極力、距離と獲得標高を抑えたコース案を立ててみた。
朝4時に起床して食事を済ませ、5:20頃自宅を出走。すっかり夜が明けるのが遅くなり、まだ真っ暗。4.1km走って、5:34に到着した地下鉄御堂筋線始発駅のなかもず駅では、珍しいことにロードバイクの方が先に輪行作業を始めていた。
挨拶してこちらも輪行作業を開始。まだ慣れていないスルーアクスル、ディスクブレーキ、ラージサイズフレームに手間取りながらも、10分かからずに輪行作業完了。ロードバイクの方には申し訳ないが、「お先に」と声を掛けて駅に入った。この辺りは折りたたみ自転車の面目躍如。
コロナ禍で自粛していたので、輪行は3/20のせち焼きライド以来。なかもず駅はホームまで距離があるが、ディスクブレーキモデルながら7kg台のCARACLE-COZなら、苦にならない。5:55発の車両に乗り込んで手すりに固定する。
淀屋橋で京阪電車に乗り換え、7:15に石清水八幡宮駅に到着。できるだけ乗り換えが少なく、短時間で朝早くスタートできる駅として、ここを選んだ。なかもず5:14発なら6:24に到達することも可能だったが、さすがに3時過ぎの起床は止めておいた。
トイレに寄って飲料を補給して、7:20頃から輪行を解く。油圧ディスクブレーキはローターのない状態でレバーを握るとパッドの間隔が狭くなってホイールを装着できなくなるため、パッドの間に付属するスペーサーを挟んでいた(オレンジ色のパーツ)。おかげで問題なく組立てできたのだが、「小さな車輪を使っている理由があるのか?」と質問してきた高齢男性に「原理的には径の大きな車輪が有利ですが、小径の欠点を補う工夫をしているので、ほとんど遜色ない」といったお返事。
今日は先が長いので早々に出発したかったが、ついつい話し込んでしまう。男性が離れてから慌てて出走しようとして、スタート地点がわかる写真を撮っていないことに気付いて、駅前交番で撮影。警官に「ご用ですか?」話しかけられて、「撮影だけです」と、あたふた(^_^;)。そんなこんなで、出走は電車が到着してから約25分経過した7:39。
ようやく出走したものの、駅から300mの御幸橋で停車。雲ひとつ無い青空の下に、木津川、宇治川、桂川の三川が合流して淀川になる広大な河川敷が広がっている。
御幸橋を渡る途中から合流地点方向を見渡す。朝はかなり寒いが、見惚れる風景だ。
木津川御幸橋と宇治川御幸橋の間の陸地にあるのがさくらであい館。三川合流地を見下ろせるタワーがあるこの施設が、ひとつ目のスタンプポイント。
アプリ(ambulamap)に表示された地図の「八」のアイコンをタップすると、無事に八幡市のスタンプゲット。出走1km足らずのここを皮切りに、これからジグザグと東西に動きながら、次第に南下していく予定。
さくらであい館は開館時間前だが、たくさんの自転車乗りが休憩していた。出発に手間取ったため、施設の様子を確認することもなく、先を急いだ。さくらであい館の脇から木津川堤防上を上流にさかのぼっていくと、周辺を見下ろす雄大な景色が続く。京阪本線の踏切を特急列車が通過していった。
御幸橋を引き返せば南岸(左岸)に京都八幡木津自転車道があるが、北岸(右岸)にも堤防上の道路が続いているようなので、そちらを進んだ。一箇所未舗装区間があったが、ごく短いもので他は完全舗装。ほとんどの区間は歩行者自転車専用になっており、気持ちよく走れた。
8:12、出走6.7kmで、2つ目のスタンプポイント、流れ橋(上津屋橋)に到着。時代劇の撮影に使われることでも有名な(上部が)木造の橋。もったいないが、橋の端で撮影して、渡らずに引き返した。南岸(左岸)の京都八幡木津自転車道を通らなかったのは、スタンプポイントが北岸(右岸)に設けられていたためわずかながら距離の短縮になることと、自転車は押し歩きで渡ることを求められるので、ちょっとしたタイムロスになる。今日は観光は二の次にして、ポイントクリアを最優先する。
無事に久御山町のスタンプゲット。ポイント名は正式には「流れ橋と浜茶」となっており、周辺は茶畑が続いていた。このスタンプラリーは、「日本茶のふるさと」京都府南部山城地域をアピールすることが目的らしく、「茶」が共通テーマになっている。
木津川を離れて東進し、低い丘を乗り越えて宇治市中心部へ。茶を蒸す香りがあちこちから漂ってくるのは、さすが宇治茶で知られるだけのことはある。13.7km地点の宇治橋が3つ目のスタンプポイント。8:37。
宇治市のスタンプゲット。ここから宇治川に沿って、遡っていく。
平等院に向かう表参道を経て、川沿いに出る。宇治川の中洲である塔の島に渡る橋をバックにパチリ。気温が上がってきたのと、これから登りなので、上着を脱ぎがてら小休止。
府道3号線に入り、引き続き宇治川沿いに遡っていく。坂を登っていくと、天ヶ瀬ダムに出る。すでに足に疲れが溜まってきて、先が思いやられる。
しばらくはダム湖沿いに平坦な道が続くが、支流の田原川に沿う府道62号線入るとゆるい上り坂になる。ひと上りすると宇治田原町中心部の盆地に入る。国道307号線に合流すると製茶工場や即売所がいくつも現れるが、次第に山がちになってくる。市街地を離れた工業団地前のコンビニで、コーヒーを飲みながら、携行食を口にして大休止。
カフェインを注入して気合を入れ直し、4つ目のスタンプポイントに向かう。「京都やましろ茶いくるライン」の表示に従って国道を離れ、さらに細道に入っていく。
上りは恐れていたほどではなく、9:42に到着した27.7km地点の永谷宗円生家。茶葉を蒸して手揉み乾燥させる青製煎茶製法を考案し、日本緑茶の祖と呼ばれる永谷宗円の生家を復元したものとのこと。
宇治田原町のスタンプをゲットして4つめ。10時の営業開始の準備をしている方々と挨拶を交わして、早々にもと来た道を引き返す。
宇治田原町中心部は茶関連の企業や観光施設が立ち並び、我こそは日本茶の発祥地と誇っているように感じられた。
城陽市との境になる小さな峠を除けば概ね下りなのだが、国道307号線は交通量が多い。大型車に追われながら我慢の走行。城陽支援学校のある交差点で国道を離れてホッとする。できるだけ最短距離で次のポイントまでのルートを辿ったら梅林や果樹園のある細道になった。木津川方面を見下ろせ、景色も良い田舎道だった。
平地に降りて、10:20に42.0km地点の五里五里市に到着。よくある農産物の直売所だが、ちゃんとサイクルラックが設けられていた。
城陽市のスタンプゲットで5つ目。小腹がすいてきたがめぼしい食事処もなく、先に進む。
木津川の堤防に上がり、南下していく。歩行者自転車専用で走りやすく、周囲の茶畑を見下ろす景観も素晴らしい。
国道24号線に合流し、というか国道が堤防に上がってきてしばらく国道を走ってから左折して、支流の南谷川に沿った道をたどる。信号の多い町中を走るより、その方が早いと思ったルート取り。高神社への上りは短いがなかなかの傾斜。
社殿のある広場まで上がってくると、木津川サイクリングクラブ寄贈のサイクルラックが設置されていた。地元の小学生らしき一団が「こんにちは」と挨拶してくれるのが気持ちいい。神社で「今日はハロウィン」と盛り上がっているのが、場違いながら微笑ましい。
47.4km地点の高神社に、10:40着。井手町のスタンプゲット。6つめのスタンプゲットで、完走証がもらえる資格を得られた。ステッカーや特産品の抽選対象にもなる。3時間でスタンプ6つのペースは悪くないようだが、終盤やポイント間の距離が長く、坂道の上にあるポイントもある。すでにかなり足に疲れが溜まってきているが、さて完全制覇なるか?
高神社は先ほどのサイクルラックに加え、フリーペーパーの「cycle」が置かれていたりと自転車に理解のある神社のようだ。
境内の紅葉は色づき始めというところで、盛りはもう少し先だろう。
再び木津川堤防上の国道24号線に戻り、井手町役場前の玉水橋を渡る。
木津川西岸(左岸)を数百メートル北上して、11:04に51.8km地点の(通称)舟形公園に到着。たくさんの自転車乗りが休憩している。
この地にあった飯岡の渡し場にちなんで設けられた舟型の休憩所(東屋?)が、京田辺市のスタンプポイント。これで7つ目。
もと来た道を引き返し、玉水橋を過ぎても引き続き南下していく。このルートは京都八幡木津自転車道で、信号がない走りやすい自転車道が延々と続いている。たくさんの自転車とすれ違いながら木津川を遡っていく。天気予報では北東の風だったので追い風気味に走れるはずだったが、実際には西南西の風が吹いている。少し向かい風気味の横風が、疲労気味の脚にコタえる。それでも、軽量で走行性能の高いCOZのお陰で、抜くことはあっても抜かれることはないまま南下を続ける。
祝園を過ぎた辺りで木津川を外れて西進し、精華大通りを上っていく。気温が上がってポカポカ陽気ながら、疲れの溜まった身体にゆるい上り坂でも辛い。
朝が早かったので1時間以上前から食事処を探しながら走っていたが、ようやくうどん屋を見つけた。ライド中の食事はできれば消化の良いものが良いので、うどんは最適。本当は揚げや天かすは良くない。揚げ物でない鶏うどんなどがあればよかったのだが。
エネルギー補給をしてちょっと元気を取り戻し、店のすぐ先にあったけいはんなプラザの日時計へ。
11:57に62.0km地点で精華町のスタンプゲット。これで8つ目。
精華台から下って、支流の山田川を渡る浜橋から、再び木津川沿いの京都八幡木津自転車道に戻った。
京都八幡木津自転車道の終点まで走り、泉大橋で木津川北岸(右岸)に渡り、堤防上を少し西に戻る。
堤防を降りると、歴史を感じさせる茶問屋が並ぶ「上狛茶問屋街」。この地は江戸時代末から木津川、淀川を経て神戸港からお茶を輸出する拠点として栄えたとのこと。
12:19に69.3km地点で木津川市のスタンプゲット。これで9個目ということはあと3個だが、これからが大変。
近辺にはたくさんの茶問屋があるが、中でも有名なのは福寿園で、往時の面影を再現した福寿園茶問屋ストリートが設けられていた。こうした歴史的な施設だけでなく、周辺にいくつもの近代的な工場も立ち並んでいた。
ここからさらに木津川を遡る。木津川北岸(右岸)に沿う国道163号線は交通量が多く、工事区間での渋滞もあって気疲れする区間が続く。遠回りになっても加茂までは南岸(左岸)を通れば良かったかもしれない。
和束町に向かう府道5号線に入ると、交通量が減ってホッとする。
ここでも「京都やましろ茶いくるライン」の表示に従って左折し、府道を離れると和束川の向こうに急坂が見える。
久々の長距離ライドにいい加減疲れ切っているとこで10%を超える急坂はコタえたが、橋から0.6kmほど上った先に広がった風景には息を呑んだ。かなり遠くの丘の上まで広がる一面の茶畑が、今日の澄んだ青空に向かって延びている。
写真で見ると平板に見えるかもしれないが、動画なら少しは伝わるだろうか? 現地で見るともっと幻想的な風景だ。
12:50に78.1km地点で和束町のスタンプゲット。これで10個。完全制覇まであと2個となれば、疲れた身体にも気合が入る。
気合が入ったと思ったが、脚だけでなく、首や肩のコリが辛く、胃も重い。やはり油揚げは止めておくべきだったか? 相変わらず交通量の多い国道163号線に戻って、引き続き木津川を遡る。笠置町に入り、ドライブインで本日2杯目のカフェイン注入。あと2つ、まだ13時過ぎだし、なんとかなるだろう。
9kmほど東進し、国道を離れて笠置橋を渡る。河川敷にはものすごい数のテントが並んでおり、多くの人がデイキャンプを楽しんでいるようだ。
これから上る笠置山は本日の最高標高地点に上るメインイベントであることは、事前に覚悟していた。とは言え、登山口のゲートからいきなりとんでもない傾斜の壁が立ちはだかっていた。
時間に余裕はあるのだから、焦らずゆっくり上る。と考えていたが、最初から最後までほぼ100%ドーナツ状の滑り止めが施されたコンクリート舗装が続く。一度足をついたら、たぶん二度と走り出せない。自転車にしがみつくように必死でペダルを踏んで上り続ける。
わずか1.8kmながら、後で確認すると平均勾配10.9%、最高勾配16.5%というエゲツない激坂だった。何とか足を着かずに車道の突き当りまで到達したのは、13:44。いやあ、80km以上走った後によくやったよオレ。
しかし笠置山の恐ろしさは、これで終わりではなかった。さて、スタンプをゲットしようとアプリを操作したら「もう少し近づこう!」の表示。
えっ! まだ先があるのか? と、アプリの地図をチェックすると、スタンプポイントは笠置寺の正月堂付近に設けられているらしい。しばらくネットで他の地図を見たりしていたが、正月堂に至る車道は見当たらない。この先は階段だが、ここまで苦労して上ってきたのにここで引き返すのはあまりに癪だ。
しかも、ここには駐輪禁止の標識があった。仕方ないので、TORACLE-COZ 2を担いでこの石段を上り始めた。ロードシューズよりはマシとは言え、SPDシューズでも滑りそうで怖い。
石段の上に笠置寺の山門があった。さすがに境内にCOZを持ち込むのは憚り、ここに置いて境内に入った。
料金所で300円払い、正月堂を探す。幸いなことに、これ以上山道を上らされることはなく、ガイドの写真にあった正月堂にたどり着いた。
ようやく、笠置町のスタンプをゲット。13:58、徒歩を含むが約90km地点。11個めのスタンプをゲットできたのは良かったが、自転車でたどり着けないところにサイクルスタンラリーのポイントを設けるのは止めて欲しい。私はSPDシューズなので何とかなったが、ロードシューズだったら苦しいヒルクライムを強いられた挙げ句にスタンプを諦めるしかないだろう。
それはともかく、笠置寺はそろそろ紅葉が進んできていた。もう少しで見頃だろう。11月は夜間ライトアップもあるそうだ。拝観料を払っているが、今日はゆっくり観光している場合ではないし、SPDシューズではこれ以上進みたくないので引き返す。
自転車を担いでいると、階段は上りより下りの方が怖い。SPDクリートに専用カバーを被せているので滑ることはないが、ゆっくりと引き返す。
上りでは余裕がなかったが、上らされただけ有ってところどころで見える景色はなかなか。とは言え、急傾斜に加え、凹凸の多いコンクリート舗装の下りはこれまでなら途中で何度も休んでいただろう。ブラケットポジションでしっかり利く油圧ディスクブレーキに、随分助けられた。
兎にも角にもスタンプポイントはあとひとつ。国道163号線に戻って、また木津川を遡る。時間的にも余裕がある。「後は一気に」と思うが、なかなかペースは上がらない。笠置山で予想を上回る苦闘を強いられ、すっかり消耗してしまった。
わずかな上り坂で速度はガタ落ちし、左ヒザに痛みも出てきた。南山城村役場から押原まで180mほどの上りは、息も絶え絶え。ようやくピークを越え、最後のスタンプポイント「道の駅お茶の京都みなみやましろ村」にたどり着いたのは14:45。走行距離は102.4kmだった。終盤はかなり大変だったが、何とか12個のスタンプポイントを回り切った。
非電化区間の関西本線は昼間1時間に1本しか列車がないので、当初のプランでは電化区間の始発駅である加茂駅まで自走で引き返し、本数が多い大和路線(電化区間の関西本線の愛称)に乗車するつもりだった。とは言え、すでに脚も首肩もヒザもガタガタ。低いながらもアップダウンのある国道163号線を、約19km戻る気力がなかった。
目の前の月ヶ瀬口駅の次の列車が、15:14。落ち着いて輪行作業ができるちょうど良い頃合いなので、ここから輪行で帰路に着くことにした。
道の駅の目の前ながら、一旦川沿いまで下ると月ヶ瀬口駅はえらく上方にある。最後に激坂を上らされた。車道を遠回りすれば良かったのだろうが。
月ヶ瀬口駅着は14:52。石清水八幡宮駅からの走行距離102.9km。
時間に余裕があるので、のんびり輪行作業開始。CARACLE-COZ DB(ディスクブレーキ)の輪行を実践するのは今日が初めてだが、往路でも大きな問題はなかった。サドルを下げるのでサドルバッグは外すが、ツールケースやボトル、ハンドル周辺のライトやモバイルバッテリーは装着したままでOK。
この車体はフロントシングルだが、ダブルの場合はアウターに変速し、リアはトップから3~4段目に変速しておく。そして、右クランクをアナログ時計の1~2時の位置にセットしておく。この数日晴天が続き、今日も降水確率0%。そんな訳で専用マッドガードを装着していないが、装着している場合は折りたたみ前に取り外す。臨機応変な使い方ができるのがQR式の良さだ。
いよいよ折りたたみ開始。Quick-it(折りたたみジョイント)をスライドして外し、地面に接するオス側のチタンボルトに保護キャップをかぶせる。
後部を縦方向にくるりと回して前に持ってくる。それに連れてクランクが回転し、右クランクが下に来る。
スルーアクスルのレバーを回して前輪を取り外す。ブレーキキャリパーにパッドスペーサーを差し込んで、レバーを握り込んでもピストンが突出しないようにしておく。
外した前輪を、前輪固定プレート(オプション)にスルーアクスルで装着する。ディスクローターを内側(車体側)にするのは、ローターをぶつけて変形させたり、火傷を防ぐため。
ハンドルを左に切り、ベルクロストラップでハンドルと後輪を束ねて固定する。
サドルを下げて、折りたたみ完了。これでトップチューブを掴んで持ち運ぶことができる。
トレバッグ-COZ(専用輪行袋)を被せていく。Lサイズフレームに420mm幅のハンドルバー、そして油圧ブレーキ+機械式シフトの大型デュアルコントロールレバーを装着していると、かなり窮屈だが、落ち着いて作業すればぴったり収まる。
撮影しながらのんびり作業しても、11分で輪行作業完了。TORACLE-COZ 2はスルーアクスルの油圧ディスクブレーキといっても、さほど手間取るわけではない。慣れれば、リムブレーキ時代と大差ない2~3分で作業できるだろう。
無人駅できっぷの券売機もない月ヶ瀬口駅は、ICカードの決済にも現時点では対応していない(2021年春対応予定)。何となく不安と罪悪感を抱きながら改札を通ってホームで待機。
15:15の加茂駅行き列車がやってきた。関西本線の各駅は、かつては名阪を結ぶ最短路線として急行列車も運行していた名残でホームは非常に長い。その長いホームの改札よりに、2両編成のディーゼル気動車が停車。
5~6人の乗客と共に、1両目の後ろドアから乗り込み、整理券を受け取る。ワンマン列車はバスとよく似た運用だ。1両目の車内の乗客は15~20人程度か? 空き席は多いので輪行袋が迷惑になることはなかったが、車内を撮影すると顔が写ってしまいそうなので控えた。2両目の様子はわからないが、乗り降りの際に1両目に移動しないとならないので、乗客は少ないだろう。
車内でスタンプラリーの応募手続きを行った。実のところスタンプは6個集めれば応募可能で、7個以上のスタンプをゲットしても、ルール上は何か違いがある訳ではない。要は自己満足だが、12個を完全制覇できたことにホッとした。公式サイトには「全指定ポイントを巡るとおよそ150km!!」の記載があるが、モデルコースが掲載されている訳ではない。私のプランは同じ道のピストンも多いが、約103kmで走破できた。計画中に獲得標高を少なくするために標高の高い駅(月ヶ瀬口駅)からスタートすることも考えたが、関西本線の便数が少なく出走が遅くなる。ポイント間の距離が短い地域を最初に巡回して数を稼ぐこと、早朝に市街地を抜けてしまいたかったこと、北風が多い季節なことなども考えて今回のプランとなった。結果としては、まずまず成功だっただろう。
加茂駅で大和路線快速に乗り換え、天王寺駅で阪和線に乗り換えて、津久野駅で17:07下車。月ヶ瀬口駅の整理券では機械で精算ができず、駅員をインターホンで呼び出し、iPhoneのSUICAで支払いを希望したこともあって少し手間取った。
再びCOZを組み立てて、約2.7km自走して17:39に帰宅した。比較的早い時間に帰宅できたのは幸いだったが、駅までの往復を合わせてもたかだか1日110km程度の走行距離で消耗しきった。今の状態では、走行性能の高いTORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)を用いても、ブルベの最短である200kmすら遠い。スピードを競う走りは昨年で引退したつもりだが、ブルベには引き続き興味を持っている。とはいえ、現状はとても300kmブルベに初挑戦できる状態ではない。
100km以上の長距離ライドは単にスタミナ(持久力)だけでなく、補給の摂り方や首肩のコリや関節の痛みの対策など、短距離トレーニングやペース配分では補えない要素がある。こればかりは実践を繰り返すしか無いし、少しサボると途端に能力が落ちる。復活し、さらに能力を伸ばしていけるかは、これからの自分次第だ。ブルベまでのトレーニングに、今回のようなイベントが他にないか探してみよう。
【04/18追記】
引越しのバタバタですっかり報告が遅くなったが、1/29に景品が届いた。6箇所以上のスタンプを集めた全員にプレゼントされる完走証と、先着200名が対象の記念ステッカーは順当なところとしても、抽選で12名に当たる山城地域の特産品2000円相当として、梅ジュースとティーパックも届けられたのは嬉しいことだった。
梅ジュースはありがたく家族で頂いた。12箇所全てのスタンプポイントを巡ったから当選確率が上がったわけではないだろうが、頑張った甲斐があると感じてしまう。赤糸の小道スタンプラリーに続き、無料参加のスタンプラリーで賞品を頂いたことは、今後の励みになる。
■STRAVA
「2020京都やましろサイクルスタンプラリー」完全制覇 | ライド | Strava
■Ride with GPS
「2020京都やましろサイクルスタンプラリー」完全制覇 – でのサイクリング 八幡市, 京都府
■CyclemeterGPS
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2020/10/31 7:39:58
自転車完了: 2020/10/31 14:51:23
バイクタイム: 4:42:15
停止時間: 2:29:11
距離: 102.87 km
平均スピード: 時速 21.87 km/h
登り: 809 m
カロリー: 3239 kcal
平均心拍数: 129 bpm
最大心拍数: 170 bpm
平均ペダルペース: 65 rpm
最高ペダルペース: 130 rpm
今月の走行距離: 854 km
今年の走行距離: 7722 km
先月の走行距離: 769 km
昨年の走行距離: 9346 km
[…] 二上山に向かって竹内街道を上っていく。今日は得意の上りでも友人に先行される場面が続いた。先週の京都山城サイクルスタンプラリーでも長距離ライドのスキルが落ちていることを実感したが、短距離でも褒められた状態ではない。 […]
[…] フレームのデザインは初代TORACLE-COZを継承しているので、パッと見はさほど変化がないが、今回も掲載していただいた。油圧ディスクブレーキを搭載しながら片手で気軽に持ち運べる輪行仕様を実現し、実際に輪行ライドに活用しているのはこのブログの記事通り。フロントシングルでありながら、ワイドなギア比で暗峠の最大傾斜地点まで到達した。 […]
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