吉野まで追い風(?)午前ライド [紀見峠-五條-下市口]
すっかり寒さに弱くなり、冬場はさっぱり調子が上がらない。そんな訳で、このところCARACLE-COZの軽さを活かした、片道輪行ライドが続いている。風下に向かって走り、帰路は輪行というイイトコドリの「追い風ライド」だ。
今日は北西からの風ということで、追い風になる南東方面に進むとなるとこれまでのように平地のロングライドとはいかない。どうしても山越えが必須になってくることに加えて、今日は久しぶりに例年並みに冷え込んだ。ちょっと迷ったが、新しい防寒装備のテストを兼ねて、今日は吉野方面を目指すことにした。河内長野から紀見峠を越え、吉野川(紀の川)沿いに遡れば、ほとんど鉄道のそばを通る。いざとなれば途中から輪行で引き返せば良い。
寒さに意気が揚がらず準備に手間取ったが、TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)で7時前にやっと出走。少しでも寒さに対抗しようと調達した冬用シューズノースウェイブ製Raptor Arctic GTXのクリート位置がしっくりこずに一度引き返して再調整。再出走してもクリート位置はもうひとつだったが、このシューズは脱ぎ履きが大変なので、とにかく先に進んだ。
カイロを入れず、シューズカバーもなしで、足先が凍えないのはさすがというところか。ワンサイズ大きなサイズを選んだので、厚手の靴下を履いても足を締め付けられる感じが少ない。
しばらく走ってもクリート位置の違和感が無くならないので、河内長野駅そばでコンビニに寄り、トイレとカフェイン注入がてらクリート位置を再調整。
もう一つの新防寒装備はハンドルバーに装着したカバー、所謂バーミッツだ。末端冷え性の私だが分厚いグローブはレバー操作がしづらいし、手の大きな私に合うグローブがなかなか見つからない。そこで今回試してみたのがバーミッツだ。予想通り暖かいのだが、これまた予想通り色々不自由はある。下ハンはもちろんだが、カバーに手を突っ込んでいても、レバー操作がやりづらい。正確には、とっさにレバー操作ができる位置に手を移動するのが難しいので、常にブラケットを握っていることになりがちだ。たくさんのハンドルポジションを使えるという、ドロップハンドルの機能が制約されるわけだ。横風の影響を受けやすいことや、何よりカッコ悪いというデメリットも事前の予想通り。
ちなみに、元祖BARMITTSやR250で下ハンでもレバー操作ができる新形状バーミッツが登場している。とりあえずは検証のために安価な旧型(GIYO製)を入手したが、防寒効果は確認できた。 新形状ならハンドルポジションに関しては改善が期待できるが、横風とカッコの点は解消されない。手先の凍えには、バーミッツ以外にも防寒性の高いミトン型グローブや、電熱式グローブという選択肢もある。ただ、スポーツバイクに適した商品はいずれもかなり高価で、消耗品に投資する金額としてはツラい。
ひと息入れてから、南海高野線に並走する国道371号線で紀見峠に向かう。鉄道沿いということもあるが、標高の低い紀見峠ならさほど冷えないだろうと思った。ところが、紀見トンネル前から旧道に入ると、道端には残雪が目につくようになった。残雪だけでなく、パラパラと雪が降ってくるタイミングもあった。ごく弱い雪だし、上りは身体が温まるから良いのだが、下りの冷えが心配だ。
8:55紀見峠着。写真1枚だけ撮って、身体が冷える前に早々に下り始める。幸い、日差しが出てきたこともあって、さほど冷えることなく橋本駅付近まで下ることができた。
トイレを借りるために、橋本駅に立ち寄り。南海高野線とJR和歌山線が一体化した駅舎だ。
橋本駅からは、国道24号線で紀の川北岸を東進していく。県境を越えて奈良県五條市に入り、上野町交差点を過ぎたところに立っているのが、このロボット。以前通過した際にも気になっていたが、今回は停車して観察。
色から、遠目にはザクか? と思ったが、どうやらオリジナルデザインらしい。右肩に「PROART」と記されているが、検索してみるとこれらしい。元々は宣伝のために店先に展示されていたようだが、周囲に事業所や表示もなく、今何のためにここにあるのかは不明。元々ウェザリング(汚し)塗装が施されていたところに両腕の先が失われ、廃物感満載だが、2018年8月のGoogleストリートビューには写っておらず、最近移設されたようだ。
五條市中心部が近づき、国道に並走する新町通りを通った。伊勢街道と紀州街道の結節点で、古くから栄えた五條の町の面影を残している。
じっくり見ると色々と史跡があるのだが、予定(というか予想)よりかなりペースが遅いので、今日はほとんど素通り。唯一、新町通りを横切る国鉄五新線の橋梁跡で一時停止して撮影。紀伊半島を縦断して和歌山県の新宮と結ぶ路線は、鉄道して開通することはなく工事が中止され、一部をバス路線として運行したものの、それも2014年に運行を終了した。バス路線跡が自転車道として整備されないかと期待しているのだが、その気配はないようだ。途中のトンネルの管理などを考えると、割りに合わないのかもしれない。
新町通りを突き当たりまで進んで吉野川沿いに出る。紀の川は、奈良県に入ると吉野川と名前を変える。
川沿いに進む道が途切れるので一旦国道24号線に迂回し、県道39号線で再び吉野川沿いに出て遡っていく。栄山寺付近は美しい碧色の淵になっている。
先に進んでも県道39号線は吉野川の美しい風景を楽しめて、起伏も交通量も少ない自転車向けの快走ルート。ただしこの区間は鉄道がないので、途中でエスケープはできない。午前中に帰宅するとなると、すでに厳しい時間になってきたので、この先の近鉄吉野線沿いに出るまで急ぎ足。できるだけ飛ばそたのだが、次第に向かい風になってきてペースがあまり上がらない。今日は風が遮られやすい山間のルートでもあり、追い風ライドとは言いづらい展開になった。
下市町に入った辺りで、対岸の山を上っていく近鉄電車が見えた。下市口駅10:26発の急行列車と思われ、午前中に帰宅するためには、これに乗らなくてはならなかったが間に合わなかった。
吉野川を渡って大淀町に入り、下市口駅に10:39着。今日はここまでとした。あわよくば吉野線の終着駅、吉野駅まで走ろうと思っていたが今回のルートで午前ライドでは厳しいようだ。
幸か不幸か次の急行まで20分あるので、落ち着いて輪行できる。それでも10分もかからずにTORACLE-COZをトレバッグ(専用輪行袋)に詰めて駅に入場。特急列車に乗れば10分早く帰れるが、特急料金(座席指定券)520円を払うほどの価値があるとも思えないので見送り。
ノスタルジックな雰囲気の下市口駅のホームで酒好きの目についたおでん列車のポスター。私鉄では日本最長の営業距離で、合併を繰り返した近鉄は複数の線路幅の様々な車両を使用している。「観光列車つどい」は名古屋と湯の山温泉を結ぶ足湯列車で有名だが、大阪方面にやってくるのは珍しいのだろうか? 男子一般の基礎知識(?)として鉄道に興味はあるが、私にとって鉄道はほぼ移動の手段でしかない。鉄ちゃんと言うほどのマニアではないので、大阪上本町からの参加料金が5,000円近いと知ると、自転車を絡められないツアーにそこまでの意欲は沸かない。
続いて入線してきた10:56発の急行列車に乗り込み、暖かい車内でホッとひと息。単線の吉野線は行き違い停車が多く、あまり足は早くない。
途中の福神駅で観光特急青の交響曲(シンフォニー)が行き違いで反対ホームに停車した。下市口駅で見送った(普通の)特急はガラガラだったが、こちらはほとんどの席が埋まっていた。大阪阿倍野橋駅から終着駅の吉野駅まで乗車しても1時間ちょいで、車内でゆったり飲食を楽しむにはちょっと短い。その分料金的には他の豪華列車に比べればリーズナブルなので、一度は利用してみたいものだ。
古市駅で準急に乗り換え、河内松原駅に12:07到着。雨の日に利用する勤務先の最寄り駅なので、急に日常に戻った感。なんとなく気恥ずかしくてそそくさと7分で組み立てて再出走し、ほぼ通勤ルートで12:52に帰宅した。
今日は新防寒装備のシェイクダウンだったが、途中で引き返すほどの問題はなかった。シューズはまだクリート位置が完璧でないが、防寒性能と履き心地はまずまず。もう少し調整できれば安心して遠出できるだろう。バーミッツも防寒性は優れているが、(予想通りだが)ポジションが限定される。これ以上の長距離や厳しい峠道、向かい風ではツラいだろう。さて、どうするか?
■STRAVA
吉野まで追い風(?)午前ライド [紀見峠-五條-下市口] | ライド | Strava
■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2020/02/01 6:57:29
自転車完了: 2020/02/01 11:00:56
バイクタイム: 2:36:39
停止時間: 1:02:50
距離: 58.53 km
平均スピード: 時速 22.4 km/h
登り: 490 m
カロリー: 1826 kcal
平均心拍数: 130 bpm
最大心拍数: 162 bpm
平均ペダルペース: 67 rpm
最高ペダルペース: 126 rpm
今月の走行距離: 69 km
今年の走行距離: 765 km
先月の走行距離: 696 km
昨年の走行距離: 9346 km
[…] 方面も頭をよぎった。とは言え、山間地はせっかくの追い風を活かしきれないのは、先週の吉野ライドで実感した。今日は堺でも最低気温1度の予報で山に入れば確実に氷点下。防寒装備 […]
[…] 得ず歩道橋を押して渡った。渡りながら気付いたが、もう一つ下側の交差点から旧道に入るように経路が変更されていた。そういえば2月に逆ルートを通った時に新ルートを通っていた。 […]