ナローワイドチェーンリング装着等 [CARACLE-S]
今日のメンテは、まず昨日の串柿ツーリングで汚れてしまったTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)のお掃除。前後輪を外して全体を水拭きし、チェーンなど一部はパーツクリーナーを吹き付けて汚れを落とし、注油。串柿ツーリング前にもクリーニングしていたので、今回は簡易的なもの。
ついでにDi2ジャンクションAのホルダーを短いものに交換。と言うのは、私はステムを天返しにして前上がりにしているので、前下がり用のホルダーと角度が合わない。ステム下にスペースを確保したい事情があるので、前上がりステム用のホルダーがないか探してみたが、今のところ既製品は発見できずにいる。そこでひとまず、短いホルダーでステアリングコラムにギリギリまで近づけることにした。
スペースを確保した事情というのは、iPhoneの充電やライトユニットに接続するモバイルバッテリーをステアリングコラムに装着しているから。これまでバッテリーの着脱や配線が窮屈だったが、少し改善した。さらに改善するために、既製品を加工してホルダーを前上がりにできないか、とも考えている。
COZの整備はここまでにして、次はTORACLE-S(CARACLE-S 2016試作車)。このところ、引退させたCARACLE-S 2015試作車に代わって通勤に使用しているが、振動の激しい状況で一気に数段の変速をした際などにチェーンの脱落が起きるようになった。これまではCCセイバー(チェーンフォールプロテクター)で抑制できていたのだが、最近脱落が増えていることには心当たりがある。起伏の全くない通勤用に、リアスプロケットを11-25のクロスレシオに交換したこと。これによりチェーンがたるみやすくなったのだろう。
通勤専用ならスプロケットに合わせてチェーンを短くすればよいのだが、引退させた2015モデルのホイールを活用して、ワイドレシオスプロケットと軽量タイヤを装着したホイールを用意している。輪行ツーリングや旅行ではこちらを装着することを考えているので、安易にチェーンを短くするわけにもいかない。
加えて、このところ改めてTORACLE-Sの軽量化にも取り組んでいるという事情もあって、脱落防止と軽量化を両立するLitePro製ナローワイドチェーンリングを調達した。実測を忘れていたが、カタログ値は70g。これまでのMicroHERO製ガード付きチェーンリングが実測95gだったので、わずか25gながら軽くなる。計算上はチェーンホイール+BBで690gとなり、ついに700gを切った。
加えてCCセイバー(12g)も不要になるので、合計37gの軽量化。微々たるものだが、重くなるよりは良い。
交換自体は問題なくスムーズに完了した。今回はゴールドが見当たらずブラックのチェーンリングなので、せめてチェーンリングボルトはゴールドにした。
TORACLE-SにはスクエアテーパーBB時代のデュラエースFC-7410を使用しているが、CARACLE-Sの標準クランクFC-R350も同規格(5アーム/PCD130)なので装着可能だろう。8~10速用なので、10速仕様の私のTORACLE-Sは問題ないし、販売仕様のCARACLE-Sも9速なので問題ない。ただし、11速化するなら別の商品が必要になると思われる。
これまで装着していたMicroHERO製ガード付きチェーンリングのようにチェーンリングが内側にオフセットしていないので、後をローギアに入れるとチェーンが斜めになる。以前TORACLE-COZに装着したナローワイドチェーンリングのように音鳴りがしないか懸念していたが、チェーンリング側では大きな音鳴りは生じなかった。ただ、後ろのスプロケット側で少しチャリチャリ音がする。これはCARACLE-Sの販売仕様でも同じで、実用上支障はない。
理想を言えば、もう少し内側にチェーンラインを持っていく方が全体の効率がよくなるし、ロー側のチャリチャリ音も軽減するだろう。スクエアテーパーBBなので、より短いBBシャフトを装着すればチェーンラインは内側に寄るのだが、現在装着している103mmより短いシャフトは市場で見たことがない。
逆に長いBBシャフトを装着して、インナー位置にチェーンリングを装着するという方法もあるが、見栄えが悪いし、Qファクターを広げることはできるだけ避けたい。
あと考えられるのは、BBワン右側の「つば」が固定されていない、チェーンライン調整式のBBを装着して全体を左に寄せること。そんなことをすれば左クランクが張り出してペダル位置が左右非対称になるが、骨折により左右の脚の長さの異なる私は普段から左ペダルシャフトにスペーサーを挟んで、少し左を広くしている。その代わりになるのでむしろ好都合だ。調整式かつ軽量なBBとなると現行品は恐らく見当たらないし、もしあったとしてもかなり高価だろう。気長に中古品を探してみようかというところだ。
先ほど改めて軽量化に取り組んでいることに触れたが、現在はCARACLE-S rev.3スポーツで採用されたカーボンレールサドル「CARACLEスポーツサドル2」を装着し、普段はシートポストも純正オプションのChalet Sports ロングシートポスト カーボンに交換している。
また、rev.3スポーツはサスペンションをエラストマー式に変更しているが、これは厳しくなる航空保安検査対策とともに、チタンシャフトなどで約50gの軽量化を成し遂げている。TORACLE-Sには、そのプロトタイプを装着している。
さらに、rev.3スポーツはシートポストを後ろから支えるサポートバー(SPバー)も、肉抜きされ細身になった軽量タイプに変更されている。標準仕様で使用している従来型と比べると、ここだけで100g近い軽量化になる。
こうした新世代パーツを取り入れて、軽量化を図る一方で、通勤用にフルサイズの純正マッドガードを装着したり、タイヤも通勤用ホイールには丈夫なミニッツ・タフを装着したりと、重量増の部分も生じている。それでも、これまでの通勤車(CARACLE-S 2015試作車)に比べると、かなり軽快になった。変速パーツも高グレード品を装着しているので、これまでより気持ちよく通勤できている。
重量的には大差ないだろうが、TORACLE-COZに移植したiPhoneホルダーをもうひとつ調達して、ステム前方に突き出すタイプに戻したことも、快適性の向上に繋がっている。ダンシングでも足に当たらず、視線移動が少ないので見やすい。ライトもCOZ同様にiPhoneホルダーに吊るタイプに変えた。モバイルバッテリーを使うのはこれまでのハンドルバー装着タイプと同じだが、ゴム留めでずれやすかったのでストレスが減った。
TORACLE-Sのハンドルバーは今までもカーボン製だったが、これまでの通勤車はアルミだったので、通勤経路にある荒れた路面での快適性が増した。ただ、アクセサリーが装着しづらいので、できればエアロ型から丸断面タイプに変更したいところだ。
TORACLE-Sは二世代前の試作フレームとは言え、実は2016モデルは現行モデルよりフレーム単体では少し軽い。何より黄色いCARACLE-Sは、(非採用になったので)世界にただ1台の貴重品。今後も新世代パーツを上手く組み合わせて現行モデル以上の性能を実現していきたいところだ。
前述のハンドルバー以外も、まだ手を入れたいところはたくさんある。輪行ツーリングや旅行用には、さらに軽いrev.3スポーツの「ホイールSL」を採用したい気持ちもあるが、リム幅が違う。アジャスターで吸収できる程度ではないので、毎回ブレーキ調整が必要になり、併用は現実的でない。何か良い方法がないものか? 他にも色々とグレードアップの候補はあるので、楽しく悩んでいこう。
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
[…] ている。通勤に使い始めたのを機会に、ナローワイドチェーンリングを装着したり、純正のフルマッドガードやカーボン製シートポストへ交換したくらいで、主要コンポは長らく変化が […]