往きは追い風、帰りは輪行。 [わかやまサイクリングフェスタ、リンクスクエア視察]

190324_072024今日は仕事絡みで2つのイベントを視察がてら、TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)で走ることにした。「仕事がてら」というより「仕事にかこつけて」という方が正確かもしれないが、まずはわかやまサイクリングフェスタ2019の開催される和歌山マリーナシティに向けて、6:45頃自宅を出走。なかなか予定の合わなかった近所の友人と久々にご一緒して、大阪平野を南西にひた走る。

自宅から間道を抜けて府道40号線に、さらに国道26号線バイパスへスライドしていく序盤は私が先導したが、国道26号線バイパスへ出てからは、ほぼ友人が引き続ける。このところのトレーニング不足と花粉症で調子が上がらないと言いながら、私が引くよりはるかに速い。北からの風に背を押されて、30~35km/hのペースで南下していく。

190324_0821461時間ちょっと走った8時過ぎに、泉佐野市樫井南交差点コンビニで休憩。気温は低いが晴れて気持ちの良い青空に、追い風。それでもどうもギクシャクして風に乗れず、すでに脚が張ってきている。

190324_082216今日は久々にTOPEAK製ライドケース マルチマウントを装着。これまでのiPhoneとモバイルバッテリーに加え、ライトヘッドとコンパクトカメラも装着・・・できるのだが、角度ずれ防止工作を施してもグラグラして強度が不安。やはり、コンパクトカメラは重量オーバーなのかなあというところ。結局途中からカメラはポケットに移した。

190324_152526rもうひとつ追加したのはワイヤーを咥えた「虎」。元完成車メーカーの営業担当で、最近独立開業されたIさんに頂いたものだ。本来はスマホの充電ケーブルを保護するための小物だが、自転車のワイヤーにもピッタリ。TORACLE(虎来る號)に相応しい?

再出発して今度はルートを把握している私が先導。泉南市に入り大苗代西交差点を左折して府道252号線に入り、さらに府道64号線に合流する。このルートは旧街道である紀州街道(熊野街道)であり、ところどころに旧跡や趣のある家屋が見受けられる。じっくり見てみたい気もするが、今日は素通りして先を急ぐ。

190324_083904画像の岡中交差点で紀州街道は左に分岐していき、我々は府道64号線を直進。府道63号線と交差する岡中西交差点から先はブルベで何度も通ったルートだ。

和泉鳥取で左折してJR阪和線の踏切を渡ると、再び紀州街道と合流して雄ノ山峠に向けた上りに入る。といっても大阪側の傾斜はさほどキツくなく、アウターのままで上っていける程度。

190324_085338このところ、TORACLE-COZに合ったペダリング方法を模索している。今日もシッティングで腰を引いてやや重めのギアを踏み、ハムストリングス主体のペダリングに取り組んできた。雄ノ山峠の上りでもそれを意識してみたが、ゆるい傾斜とは言え長い上り坂で試すのは初めてのこと。

結果は脚より先に腰が悲鳴を上げて、長時間続けるのはツラい。長年かけて腰痛はマシになってきてはいるが、やはり負担は大きいようだ。なぜ自分が高回転ダンシングに取り組むようになったのか、思い知らされた。

190324_090134ともあれ、一旦傾斜が落ち着いたところで、和歌山県に入る。もうひと上りすると、ちょうど9時頃に雄ノ山峠に到達。といっても特に峠を示す表示がないのが寂しい。ちょっとだけ先行したが、すぐに友人も峠に到着。

激坂の雄ノ山峠和歌山側を慎重に下って国道24号線バイパスに当たったところで、友人とお別れ。途中まで見送るといいながら、こんなところまで付き合ってくれた。ほとんどの区間を先導してくれたので、いいペースでここまで来られた。ここから雄ノ山峠を再び越えて引き返すと、往復で約90kmコースだろう。

190324_091832私の方はさらに先に進む。峠を越えて和歌山市の平地まで降りてくると、終盤のような気がするが距離はまだ約三分の一残っている。紀の川を渡るところまではブルベでおなじみのコースだが、そこから川沿いに西進し、和歌山市街地をジグザクと南西方向に進んでいく。幸い、ほぼ北東方向からの追い風が背を押し、すでにヘバッた身体でもそこそこのペースで進んでいく。

190324_101210紀三井寺前を越えた辺りで海岸沿いに出ると、浜の宮海水浴場。目の前の和歌浦湾にはたくさんの小型ヨットが浮かび、行く手には目的地の和歌山マリーナシティが見えてきた。

190324_101832マリーナシティに渡るサンブリッジは、高さのある美しい斜張橋で橋の上からの景色も素晴らしい。ピークを越えるとカラフルなリゾートマンション群の中に降りていき、マリーナシティに上陸。

190324_102302どこでやってるのかな? と思いながら少し走ると、ポルトヨーロッパの前の駐車場が、わかやまサイクリングフェスタの会場だった。友人の鬼引きと追い風、そしてCARACLE-COZの走行性能のお蔭で、思ったより早く到着した。

190324_102608面識のある同業者や得意先に挨拶をしながら、会場内を見回った。出場者は早いコースは早朝5時台からスタートし、最も遅いコースも8時には出走している。10時過ぎの会場は閑散としていたが、ステージではダンスグループのデモンストレーションが行われ、スポーツ自転車やeバイクの試乗も行われていた。

190324_105748子供の自転車教室「ウィラースクール」の開かれ、子どもたちが楽しそうに走り回っているのが微笑ましい。

190324_103846服部産業のHさんも来場する予定だったので、昼食をご一緒できればと思っていたが、ちょっと早く着きすぎたようだ。そもそもはHさんに一緒に走っていこうと誘われたのが今回の視察のきっかけだった。ところが、高い峠をいくつも越え、高野山近くを経由して来るつもりとのことで、この冬は全く峠を登っていない私が走れる自信は全くない。私は別行動で平地中心の最短コースを辿り、現地集合とさせていただいた。

190324_112212会場内をぐるっと見回り手持ち無沙汰になったが、ただ待っているのも退屈なので周辺をポタリングして時間を潰すことにした。マリーナシティの南側の海岸線に沿って西進していくと、釣り人のいる堤防が見えたので、先端まで行ってみた。

190324_112448日差しが力を増してきたとは言え風があり、吹きさらしの堤防に人影は少なかったが、和歌浦湾の風景が美しい。県庁所在地の市街地から数km走ればこの風景というのは羨ましい。ちょうどやって来たクルーザーをバックにパチリ。

190324_113458堤防の端まで往復した後はポルトヨーロッパの北側を通ってマリーナシティを横断し、本土と繋ぐもう一つの橋ムーンブリッジを渡ってみた。こちらは吊橋ではなくアーチ橋だが、こちらもかなりの高さまで上るので景色はいい。

190324_113524マリーナシティと本土の間の静かな海峡で、スタンドアップパドルボート(SUP)を漕いでいる人が近づいてきた。誰もいない海原を自由に進めるパドルボートも面白そうだ。

190324_120050一旦本土に渡って国道42号線まで東進して北上し、再びサンブリッジでマリーナシティに戻ってきた。

ちょっとブラブラしすぎて遅くなったが、すでに到着していたHさんたちと合流し、ポルトヨーロッパに隣接する黒潮市場の和食レストランで昼食をご一緒した。往路でワイヤーロックを落としてしまったので、CARACLE-COZをたたんで店内に持ち込ませてもらった。この辺が折りたたみ自転車の強みだ。

190324_122916Hさんたちは高野山そばの花坂峠を経由して、120kmも走ってきたとのこと。相変わらずのご健脚だ。

バイキング形式のレストランで、海の幸や和歌山ラーメン、南高梅、梅うどん等々、和歌山を満喫できる食事を腹いっぱい頂いた。

190324_130728食事を終えて表に出るとポルトヨーロッパの城壁。これは、とたたんだままのCOZを撮影して、偽装ヨーロッパ旅行写真のできあがり。・・・後ろに日本語が見えるが。

190324_132604もうひとつのイベントがあるので食事後は早々にお暇し、輪行で堺に戻ることにした。とは言え、最寄りのJR紀三井寺駅の列車は30分に一本程度。13:15頃再出走して、急ぎ足で海岸沿いを北上してみたが、13:28の便にはどうやら間に合いそうにない。

そこで、Hさんに勧められた南海電鉄の特急サザンに乗ることを目指して和歌山市駅に向かった。和歌川河口の水面が春の日差しを反射してキラキラ輝いて美しい。

190324_134110向かい風の中必死で北上して和歌山城の下までたどり着いた。ここまでくれば、あと少し。見学したことがないので和歌山城にも寄ってみたいが、なかなかそんな機会も持てずにいる。

190324_134658風との苦闘約30分、13:46に和歌山市駅前に到着した。工事中の駅内をCOZを押して進むと改札のすぐ前まで段差なしで来られた。ここでiPhoneのGPSログを停止したのが13:48。

13:59発の特急サザンに乗車するためには、残り時間11分。時間がないので急いで折りたたみ、トレバッグ(専用輪行袋)に収納する。

190324_135300折りたたみ途中の写真を取る余裕もなくバタバタの作業となったが、5分で輪行準備は完了。

さあ入場と思ったらICOCA(ICカード乗車券)を忘れ、切符を購入するために券売機に走る。切符を購入してトレバッグのファスナーの間から手を突っ込み、トップチューブを掴んで改札機を通る。

Hさんから聞いていた通り、南海和歌山市駅は段差なくすぐ目の前に停車していた特急サザンに乗り込むだけ。重量6kg台のCOZなら片手で容易に持ち運べるが、それでもSPDシューズで階段を上り下りする必要が無いのはありがたい。

190324_140146何とか発車2分前に特急サザンに乗り込んだ。内開きドアの特急サザンのデッキは狭く、置き場所に苦労した。車掌さんに相談して途中の駅で1回しか開かない右側に固定したが、700Cバイクだったら置けなかったかもしれない。700Cバイクよりかなり小さなCOZだが、さらに小さなCARACLE-Sを知った身には大きく感じてしまう。贅沢なことだ。

あっという間に北上していき、堺駅に到着。今日はたかだか60km程度、しかも追い風気味だったのに片道ですっかり疲れ切ってしまった。和歌山市駅までの10km程度の向かい風でも閉口していたので、あらためて輪行のありがたさを思い知った。

和歌山市駅に比べれば高低190324_144926差があるが、片手で持ち運べるTORACLE-COZを楽々と駅前広場へ降りてきた。

190324_145014製造元の営業担当としては、あえて目立つところで輪行を解く。まずはトレバッグ(輪行袋)を開いてCOZを取り出す。


190324_145224次に、ドロップハンドルバーの下部と後輪を固定しているベルクロストラップを外す。

折りたたみ時に、メーカー推奨調整範囲ならハンドルと後輪が接触してリアスイングアームが止まるのだが、私はステムを前上がりにセットしてハンドル高を上げているので、そのままだとリアスイングアームが上がりすぎてリアディレイラーがダウンチューブに接触してしまう。

20181227_021903501_iOSrそこで、前フレームとスイングアームの間にゴム片を挟んで接触を防いでいる。現物の写真を取り忘れていたので、画像は試していた段階の別フレームのもの。

ダウンチューブ下の前輪固定プ190324_145246レート(オプション)に固定して一体化してあった前輪を、QRレバーを開いて取り外す。

190324_145332外した前輪をフロントフォークに装着する。ライトモデル付属の超軽量QRはデリケートなので、丁寧に扱う必要がある。


190324_145354車体を持ち上げると後輪が下がるので、足で後輪を押さえつつ地面に押し付けてリアスイングアームを開いていく。

その際に通常の完成車ならリアブレーキとリアディレイラーワイヤーがたるむので、フレーム前部のワイヤー出口から引っ張ってたるみを取る必要がある。私はDi2化しているので、ひとまずリアブレーキワイヤーのみ引っ張る。

これもメーカー推奨設定と異なるが、ワイヤーをチェーンステイの間でなく、外側を通している。これによりブレーキワイヤーの流れがスムーズになりレスポンスが向上するのと、展開時のたるみが少なくなるメリットがある。一方で、たるんだままだとクランクに接触する可能性が高くなるので、ケイデンスセンサーを装着している場合などは十分注意が必要だ。

190324_145420折りたたみジョイント「Quick-it」を「クイクイっと」接続…というのは言葉遊び。もう少し細かく解説すると、スライドリングを手で前側に寄せた状態で接続し、サドルに体重をかけてスライドリングを離すと接続する。最後に念のためサドルにもう一度体重をかけると確実に接続できる。サドルを持ち上げてジョイントが外れなければOKだ。

画像の状態ではDi2ケーブルがまだたるんでいるが、構造上ワイヤー式のようにリアスイングアームを開く際に前から引っ張ることができない。Quick-itを接続した後で、たるみをフレーム内に押し込む。

190324_145444COZはリアディレイラーやチェーンを露出しないように、車体の左側にリアスイングアームを折りたたむ。これにより荷運び中のリアエンドの破損やチェーン汚れを防いでいる。一方でチェーンが横方向に引っ張られるため、折りたたみ時にフロントチェーンリングからチェーンが必ず脱落する。チェーンが脱落を抑制する機構を設けることは技術的にそう難しくないが、フロントダブルである限り重量増は必至だ。脱落した方がチェーンの負担が少ないという理由も事情もあり、軽量化と走行性能の向上を最優先するCOZではあえてチェーン脱落を放置している。

190324_145500重量が増えてもチェーンを脱落させたくないという方向けに、いずれ脱落抑制機構を後付けできるオプションを追加したいと考えている。もっとも、スイングアームを戻した後にクランクを正回転させればチェーンに触れなくてもチェーンリングに戻せるので、個人的には重量増を招く機構は不要だ。

190324_145728販売仕様なら工具不要で折りたたみ&展開できるのだが、私は軽量化と黄色化のためにボルト締めのシートクランプに交換している。アーレンキー(六角レンチ)を回すだけではあるが、輪行の予定がある時にはQR式のクランプに交換しておく方が良いかもしれない。

190324_150202今回、QUECHUA製バックパックULTRALIGHT-10Lをジャージのポケットに忍ばせていた。収納時は手のひらサイズながら、輪行時に車体から外したサドルバッグや、ヘルメットやアイウェアなどを運ぶのに重宝した。

190324_150252これにて出走準備完了。撮影しながらのんびり作業していたので12分も(笑)掛かってしまった。

190324_151410堺に戻ってきたと行っても、すぐ帰宅するわけではない。もう一つのイベントLINKSQUARE 2019の会場である、堺市役所周辺に向かった。

このイベントは堺の伝統産業を体験できるイベント。堺市役所前の広場「Minaさかい」には、飲食や物販のテントが立ち並んでいた。すでに終盤の風情で、最後のイベント「ハニワ課長とじゃんけん大会」が行われていた。

190324_152318堺の伝統産業のひとつである自転車についても、自転車散走体験などと共に試乗コーナーが設けられ、錦ロイヤルさんがCARACLEシリーズを紹介してくれていた。

とは言え、輪行の力を借りてもちょっと来るのが遅すぎたようで、15時までの自転車試乗コーナーはすでに撤収作業中。ちょっとはお手伝いできればと思っていたが、役立たずに終わった。

散走活動などで知り合った方々や、大人の堺散走!でお世話になった堺泉酒造のMさんとご挨拶してすごすご引き上げ。16:30頃に帰宅した。

視察だけとは言え、やはり一日で地理的に離れたイベントを掛け持ちするのは無理があった。実は今日はアビィワンの大塚さんの追悼イベントもあったのだが、不参加に終わった。近いうちに個人的に墓参りに行こうと思っている。走行距離は大したことないのに、すっかり疲れ切って一日が終わった。体力、脚力の低下を思い知らされたので、これから危機感を持ってトレーニングに励んでいきたい! …のだが、来週はアーバンバイクロア大阪出展で週末トレーニングはできない。再来週もポタリングイベントに参加予定なので、不甲斐ない体たらくはしばらく続きそうだ。

■コースマップ

■#relive

relive190324a
Relive ‘190324 往きは追風、帰りは輪行。 [わかやまサイクリングフェスタ視察]’
Relive ‘190324 和歌山から輪行後の堺ライド [リンクスクエア視察]’

■本日の走行記録(自転車)

cyclemeter190324a

CyclemeterGPSの記録1
スタート: 2019/03/24 6:47:36
自転車完了: 2019/03/24 13:48:02
バイクタイム: 3:27:07
停止時間: 3:33:15
距離: 86.08 km
平均スピード: 時速 24.94 km/h
登り: 217 m
カロリー: 2580 kcal
平均心拍数: 136 bpm
最大心拍数: 177 bpm
平均ペダルペース:  65 rpm
最高ペダルペース: 128 rpm
今月の走行距離:  630 km
今年の走行距離: 2037 km
先月の走行距離:  745 km
昨年の走行距離: 7965 km

cyclemeter190324bCyclemeterGPSの記録2
スタート: 2019/03/24 15:03:10
自転車完了: 2019/03/24 16:26:17
バイクタイム: 0:26:10
停止時間: 0:56:45
距離: 9.04 km
平均スピード: 時速 20.72 km/h
登り: 10 m
カロリー: 256 kcal
平均心拍数: 118 bpm
最大心拍数: 146 bpm
平均ペダルペース:  50 rpm
最高ペダルペース: 113 rpm
今月の走行距離:  630 km
今年の走行距離: 2037 km
先月の走行距離:  745 km
昨年の走行距離: 7965 km

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