台北自転車道ポタ [碧潭往復]
昨夕はTaipei International Cycle Show(以下、台北ショー)閉幕後に黄昏の台北を少しだけ走ることができた。帰国日の今日は、9:30頃にはホテルを出発するほうが良さそう。時間的にはタイトだが、せっかくなのでもう少し台湾を走っておきたい。そこで前夜は早々に就寝し、6時過ぎに一人で出走した。今日は3時間ほど走れるだろう。
今朝も台北ショーで展示していたCARACLE-Sを使用した。まずは今日も淡水河自行車道に入るべく昨日出入りした艋舺三清宮近くの出入り口を目指す。
昨夜も雨が降ったようで、空は相変わらず曇り空だが、幸い近くに雨雲は無いようだ。右側通行で交通習慣も違う台湾の街中を走るのは緊張するが、早朝なので交通量は少なくスムーズに走れる。
通りかかった艋舺清水巖も静かで、まだ門が閉まっている。台北でも古い地区である艋舺(萬華)地区には、たくさんの道教のお廟がある。
続いて通りかかった艋舺青山宮も提灯が灯っているものの門が閉じられている。日中に時間があれば、こうしたお廟巡りも面白そうなのだが・・・。
淡水河自転車道に入り、まずは昨夕辿ったルートを南下していく。
鳥類保護地区である華江雁鴨自然公園には、早朝ということあってか、たくさんの野鳥が人のすぐ側までやって来ていた。
6:30前だったが、日曜ということもあってか自転車に乗っている人やジョギング、散歩やたむろして談笑を楽しんでいる人など、すでにたくさんの人が河川敷にいた。
道なりに進んでいくと、淡水河の支流である新店渓沿いの新店渓自行車道に入る。自転車レーン2車線と歩行者通路が設けられた立派な自転車道が整備されており、ロードバイクから折りたたみ自転車、シティサイクルがそれぞれのペースで次々と走っていく。時間帯を考えると、整備状況や市民の活用度合いは、日本以上だろう。
かつて世界の自転車工場と言われた日本だが、シマノを除けば世界規模の大手はほぼなくなってしまった。一方、現在の世界の自転車工場である台湾では市民に自転車スポーツを理解させるため、国を挙げて振興に努めている。この自転車道はそのひとつに過ぎないが、台北周辺だけでもすごい距離の自転車道が整備されている。
このくらい力を入れていれば、日本でももっと自転車産業が残っていたかも知れない。産業としては壊滅状態になってから、バイクスポーツが本格的に普及したのは皮肉だ。とは言え、CARACLEをはじめ、改めて日本発のユニークな自転車や周辺商品が産まれてもいる。やはり、バイクスポーツを理解する人が多くいると、産業としても成功しやすいのだろう。
気持ちのいい自転車道を道なりに進んでいるうちに、さらに支流の景美渓沿いのルートに入ってしまった。一般道をショートカットするか迷ったが、自転車道への出入り口は限られるし、走り慣れない台湾の一般道を通るとかえって時間が掛かってしまう可能性もある。もったいないが、無難に自転車道を辿ることにして1kmほど引き返した。
福和橋を渡って対岸の新北市に渡る。だいぶ郊外に来たが、振り返ると台北101がすっくと立っている。さすが元世界一の高層ビルだ。
新北市側の河川敷には色とりどりのテントが立ち並んでいる。橋の下に降りると、福和觀光市集とのこと。朝市のようだったが、Googleマップにはフリーマーケットとの表示があった。時間があれば立ち寄りたいところだが、時間に余裕が無いので泣く泣く素通り。
新北市側の新店渓自行車道も広い走路が整備されており、走りやすい。途中やや狭い区間があり、走路が歩行者と共有になるので少し慎重に走る必要があるが、車道に比べればずっと気楽だ。
陽光運動公園に入ると、再び走路が広くなった。自転車歩行者専用の陽光橋が目に入ったので、再び新店渓の右岸に渡った。
出走からまもなく1時間半。そろそろ折返しのタイムリミットが近づいてきた。幸い、対岸も走りやすい自転車道が続いたので急ぎ足で先に進む。
碧潭大橋の下に堰があり、新店渓が轟々と音を立てている。この上流が景勝地「碧潭」だ。
今日はここを目標にしていたが、タイムリミットの7:30ギリギリで到達することができた。
堰の上流は小さなダム湖になっており、深緑の美しい川の色が地名の由来とのこと。上空には碧潭吊橋が掛かっており、対岸に見える岩山は三国志でおなじみの赤壁(レッドクリフ)にちなみ、小赤壁と呼ばれているそうだ。吊橋も渡ってみたいが、残念ながら時間的に厳しい。
少し上流側には、清朝時代からあったという碧潭渡船が今も運行されていた。
現在はMRT(地下鉄)の終着駅がすぐ近くにあり、台湾でも有名なデートスポットとのこと。日本でも各地にある、カップルの鍵掛けスポットなども設けられていた。ちょっと俗っぽいが、それも台湾らしいとも言えるだろう。
帰路は往路より短時間で走れることが多いが、パンクなどのトラブルもありうるのでのんびりはしていられない。急ぎ足で引き返すが、全く同じルートも面白くないので、碧潭大橋を渡って左岸に渡った。こちらも自転車道があるのだが、狭く景観の開けない区間もあった。
陽光橋から福和橋までは往路と同じルートだったが、右岸に渡るのを遅らせて、そのまま左岸を走ってみた。左岸もよく整備されていて走りやすいルートが続く。やや追い風気味なことに加えて、地元のロード乗りに引っ張ってもらい快調に飛ばした。
しばらくペースを上げて快走したが、ポジションの合わない標準仕様のCARACLE-Sで、なおかつ左脚の痛みもあって、ついていくのが苦しくなってきた。
自転車をモチーフにした壁画があったのを機会にトレイン離脱。排水口の円形のフタが自転車の車輪として描かれている。
自転車道の整備も日本より遥かに進んでいるが、テニス、野球、インラインスケート、バスケットといった各種スポーツの設備や、子供向けの遊具など、河川敷の整備は驚くほど充実している。たくさんの市民が、早朝からいろんなスポーツを楽しんでいた。
新店渓と大漢渓の合流点付近で華江橋を渡り、淡水河の右岸に戻った。
ここまでくれば昨夕も今朝も走ったルートで、先も見えた。そこで、往路に入った艋舺三清宮近くの出入り口より、ひとつ北側の出入り口から堤防の外に出てみた。この次の出入り口は1.5kmくらい先になるようなので、適当に走っていると苦労する可能性がある。ルートマップなどで確認しながらルートを考える必要があるだろう。
堤防外に出たところにあったのが、艋舺福德宮。お廟は移転や閉鎖されることも少ないと思われるので、目印にしやすいだろう。
この時点で8:30過ぎ。少し時間に余裕ができたので、ホテルを通過して最後に総統府に寄ってみた。
誰もが知る台湾らしいランドマークでCARACLE-Sの写真を撮って、走行距離約45km、約2時間40分の台湾ポタリングを終了とした。
ホテルに戻り慌ただしく帰り支度。シャワーを浴びて着替え、CARACLE-Sをたたんでスーツケースに収め、私物を荷造りして9:30過ぎにホテルを出発した。
空港に着いてCARACLE-シリーズを収めた3つのスーツケースを預ける。2人で4台を無料で運べる自転車はCARACLEシリーズくらいだろう。
各搭乗ゲートには台湾を紹介する展示がなされていたが、我々の搭乗ゲートには台湾の自転車産業についての展示がされていた。偶然とはいえ、台湾が自転車を重要産業として捉えていることがわかる。
何度ものトライが悪天候や時間の都合で上手く行かず、今回はようやくのことで台湾をまともに走ることができた。走行中ずっと曇っていたのが残念だったが、雨が降らずに自転車ライドを楽しめただけでも幸いだろう。CARACLE-Sなら気軽に海外に携行して、ちょっとした空き時間に自転車ライドを楽しめるという売り文句を中国深センに続いて実践できたので、良い機会になった。
あとは滞在中最終日以外の5日間は雨が振り、帰国直前になって空港で晴れてくるという雨男振りがなんとかなってくれれば・・・。
■コースマップ
■#relive
Relive ‘181104 台北自転車道ポタ [碧潭往復]’
■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2018/11/04 6:12:21(現地時間)
自転車完了: 2018/11/04 8:52:47(現地時間)
バイクタイム: 1:48:04
停止時間: 0:52:17
距離: 45.02 km
平均スピード: 時速 25.00 km/h
登り: 23 m
カロリー: 924 kcal
平均心拍数: — bpm
最大心拍数: — bpm
平均ペダルペース: — rpm
最高ペダルペース: — rpm
今月の走行距離: 6 km
今年の走行距離: 6893 km
先月の走行距離: 620 km
昨年の走行距離: 8853 km
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