台北黄昏ちょいポタ
毎年足を運んでいるTaipei International Cycle Show(以下、台北ショー)だが、今年は秋に開催日が変わった。出張でしか来たことがないので、ほとんど観光もしていないが、今回は少しだけだが自転車に乗ることができたので、そのご報告。
初めて秋の台湾を訪れることになったが、テック・ワン入社後は出展するCARACLEシリーズを自分たちで運んでいくのが恒例行事。自分たち自身で市販スーツケースに収まる折りたたみ自転車CARACLE-Sの活用を実践して、検証と改善に繋げる。・・・という狙いももちろんあるが、経費節減とアピール活動という狙いも(笑)。
今回の台北ショーは世界的に自転車マーケットが伸び悩んでいることや、時期変更が災いしたのか、例年よりやや盛り上がりに欠ける印象だった。
それでも1250社(団体)もの出展者が集まる世界最大級の自転車関連展示会とあって、今年も最新トレンドが数多く展示されていた。ちなみに日本最大級の自転車展示会であるサイクルモードですら、出展社(団体)は176社しかない(2016年東京会場)。画像のような広大な展示フロアが2フロア、これに加えて規模の小さいフロアや衛星会場まであるので、一つ一つ見ていくととても一日では回りきれない。
E-BIKEの比率がさらに大きくなり、バイクパッキングやノーパンクタイヤが増えているのもここ数年の流れ。今年の新しい動きとしては、カーゴバイクが目についたことや、SRAM以外のワイヤレス変速システムが(私が見つけただけで)3社も出現したことなどが挙げられるだろう。
台北ショーとその前後の台湾の模様を仕事用のSNSでリアルタイムレポートしていたので、興味のある方はそちらをご参照いただきたい。
最終日11/3の15時には台北ショーが終わったが、片づけと移動を考慮するとその日の帰国便は厳しいので、例年通りもう一泊する手配をしていた。深夜の格安航空会社はCARACLEが有料になるので、かえって割高になる。
自転車を持参していても、展示車は防犯上簡単に持ち出せない。会期を終えてホテルにCARACLEを持ち戻ったが、まだ明るかったので少し自転車で散歩してみることにした。滞在中ずっと雨が降ったり止んだりで、今日もまだ曇り空で路面が乾ききっていない。それでも走れるタイミングに、走れる天気になったのは幸い。
一部を分解してスーツケースに収めたCARACLE-COZを引っ張り出すのは大変なので、私はCARACLE-S、動向のN岡さんは試作段階の18インチ車CARACLE-S LITEで出走。西門町駅前のホテルを出たのはすでに16:45頃。暗くなるまであまり時間はないので、急ぎ足で西方の淡水河に向かった。
淡水河沿いには自転車道があるのだが、堤防が続いてなかなか入り口が見つからない。ようやく「河濱自行車道(Bikeway)」の看板を発見し、堤防の中へ。
出入り口付近にあった看板。今回は「淡水D09」の表示があるゲート(注:実際には地図上のD13地点と思われます。なぜここにD09の表示版があるのかは不明です)から入ったが、出入り口が限られるので、ルートマップなどで事前に把握しておいた方が良いだろう。
自転車道に入って北に行くか南に行くかだが、北方向が工事中でルートがわかりにくく、自然と南に向かうルートに乗った。
自転車道に入ってほどなく「華江雁鴨自然公園」の立派な看板が立っていた。脇の自転車道を多くの自転車乗りが過ぎていく。シェアサイクル(YouBike)やシティサイクルも多いが、ロードバイクや折りたたみ自転車などのスポーツバイクが非常に多い。
ロードバイクに関してはやはり台湾メーカーのGIANT製がかなり多く、他の台湾ブランドや欧米ブランドもちらほら。折りたたみ自転車に関してもGIANT製がある程度いるが、圧倒的にKHS製が多かった。日本なら珍しいことだが、普段着のおばちゃんまでKHSで颯爽と走り抜けていく。台湾でのサイクルスポーツの普及度を改めて実感させられた。
整備された快適な自転車道を急ぎ足で南下していくと、広大な河川敷が台北市野雁保護区として整備されており、広い川幅の対岸にビル(マンション?)群が立ち並ぶ雄大な風景を眺めながらしばらく走った。台北市野雁保護区を過ぎると野球場やバスケットコート、テニスコートなどが整備された双園河浜公園があり、たくさんの市民が活用していた。
曇っているのでわかりにくいが、時刻は17:00頃で少し暗くなってきた。非常に手短ではあるが、淡水河が新店渓と大漢渓に分かれる地点にあるで折り返すことにした。
川に近寄ってみると、釣り客が並んでいた。何が釣れるのだろう? 釣り客のオートバイの上で、ワンちゃんがおとなしくお留守番しているのが微笑ましい。
急ぎ足で引き返し、往路と同じ出入り口から堤防の外に出た。今度は先を急いで最短距離でホテルを目指したが、台湾らしい道教のお廟が目に入った。艋舺三清宮とのこと。
薄暗くなってきた艋舺(萬華) の街を通り抜け、17:20頃にはホテル近くの西門紅楼まで帰ってきた。
日本統治時代の公設市場の跡が観光施設として整備されたもので、若者の集うスポットになっている。
CARACLEと一緒に撮影しようとしていたら、ある意味見慣れたウェアが目に入った。
一瞬スルーして、えっ? と振り返った。なんで、台北で? 赤ちゃんを連れたご夫婦の旦那さんが、阪神タイガースのユニフォームを着ていたのだ。通り過ぎていく彼に慌てて「Are you Taiwany? I am a Tigers fan. I came from Japan Osaka.」と声を掛けた。
タイガースには林威助など、台湾出身の選手が3人も在籍した時期がある。2016年からは台湾デーを開催するなど、甲子園は台湾人の観戦も多いとは聞いていたが、まさか台北でタイガースファンに遭えるとは思わなかった。
しばし片言の英語で国際タイガース談義。若いのにランディ・バースの話題まで飛び出すのに驚かされた。
思わぬ出会いに良い思い出と、自慢の種ができた。タイガースファンでも街中で応援ウェアを着るのは勇気のいるものだが、日本で大リーグのウェアを着るようなものかもしれない。
映画の街として有名な西門町は駅前交差点にも大きな映画の看板があり、華やか。先程の西門紅楼も、映画館として使われていた時期もあるそうだ。
台北の原宿とも秋葉原とも例えられる西門町だが、振り返ると「新世界」ビル(大樓)。先ほどのタイガースファンといい、まるで大阪に戻ってきたような雰囲気(^_^;)。
夜の帳が下りつつある中でホテルに戻り、ササッと折りたたんで部屋に持ち込めば盗難の心配もないし、CARACLE-Sなら場所も取らない。
台北最後の夜は小籠包で打ち上げ。美味しく頂いた後は早めに就寝して、明朝帰国前にもう一度走れないか機会を狙う。気がかりは今夜から明朝にかけての天気が、やはりスッキリはしないこと。昨年も雨でCARACLE-Sに乗れずじまいだったので、今年こそは少し距離を走ってみたいものだ。
■コースマップ
■#relive
■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2018/11/03 16:42:53
自転車完了: 2018/11/03 17:25:31
バイクタイム: 0:16:11
停止時間: 0:24:45
距離: 6.52 km
平均スピード: 時速 24.17 km/h
登り: 0 m
カロリー: 133 kcal
平均心拍数: — bpm
最大心拍数: — bpm
平均ペダルペース: — rpm
最高ペダルペース: — rpm
今月の走行距離: 6 km
今年の走行距離: 6893 km
先月の走行距離: 620 km
昨年の走行距離: 8853 km
[…] 昨夕はTaipei International Cycle Show(以下、台北ショー)閉幕後に黄昏の台北を少しだけ走ることができた。帰国日の今日は、9:30頃にはホテルを出発するほうが良さそう。時間的にはタイトだが、せっかくなのでもう少し台湾を走っておきたい。そこで前夜は早々に就寝し、6時過ぎに一人で出走した。今日は3時間ほど走れるだろう。 […]