ギアレシオ見直し [通勤用CARACLE-S]
あと5,000km走る(累計20,000km到達)ことを見据えてチェーンを交換し、ワイヤーやブレーキシューも交換した通勤用CARACLE-S。おかげで走行感も回復した中で気になってきたのが、変速レスポンスとギアレシオ。
サンツアー(RD、シフター)、スラム(カセットスプロケット)、KMC(チェーン)というメーカーごちゃ混ぜの組み合わせでは仕方のないことだが、トップ付近の変速がスムーズでない。特にセカンド位置でセッティングがシビアで、ちょっとしたことでチェーンがジャラジャラ言い出す。
また、ほぼ通勤と街中の移動という平地でしか使用しないので、しばしばギアレシオの飛びが気になる。これまでも11-26Tというカセットスプロケットを装着していたので、(現代では)クロス方向の構成だったが、しばしば3段目と4段目の間が欲しくなる。
そんな訳でこの機会にギアレシオを見直すことにした。と言っても、使用するのは恐らくあと5000kmほど。多額の予算をかけるものではないし、変えてみてしっくり来ないかもしれないので、試しに中古のカセットスプロケットを800円ちょっとで購入。シマノ製CS-HG50(9s)で、12-25Tの構成。上下ともに1Tずつ計2Tのクロス化というのはちょっと物足りないが、なかなか出物がなかったので、まずはこれで試してみることにした。クロス化はわずかでも、シュパーブプロRDの対応最小ギア12Tに収まるので、トップ付近の変速性能が改善するかもしれないと期待した。
トップが11→12Tに変わるので、釣り合い上フロントチェーンリングを大きくしたいと思っていたが、スズカエンデューロで使用したMicrOHERO製53Tの手持ちがあることを思い出した。12Tで47×11Tと同じギア比にするなら51.3Tなので53Tだとギアレシオが上がるが、追い風の時などは脚が回りきってしまうこともあったので、むしろ幸いかもしれない。
スプロケットに油汚れが固着して簡単に取れそうになかったので、カシメのピンを叩き出して外し、コグをバラバラにした。フィルタークリーナーを塗布して歯ブラシでこすり、水洗いして拭き上げてみた。
かなりきれいにはなったが、薄く浮いていたサビは残った。かなり使い込んでいたようで、消耗も激しい。価格が安かったので仕方ないし、試してみるには充分だろう。
ハブ周りを軽くクリーニングして、先程きれいにしたシマノ製カセットスプロケットをセットしていく。
見た目大きな差はないが、トップ側もロー側も1Tずつクロスになっている。この後、外したSRAM製カセットスプロケットもクリーニングしたが、二度手間だったので先に外してシマノ製と一緒に洗えばよかった。
フロント側も交換。今まで使用していたLitePro47Tは思ったより消耗していた。その意味でも換え時だったかもしれない。
両者はブランド名こそ違うが、ほぼ同形状。53Tは47Tと比較すると、やはりかなり大きい。スタイル的には、やはり前ギアが大きい方が格好良い。
チェーンリングが6Tも大きくなったので、チェーン長が気になっていた。リアはローが1T小さくなったので、5コマ分の差ということになる。チェーンは2コマ単位でしか調整できないので、4またはか6コマ伸ばすのが最善。
それでも、元々長めにしていたので、変更しなくても何とかなった。
シュパーブプロの最適なチェーン長は、アームと本体の継ぎ目に設けられたインジケーターで把握できる。チェーンをアウター×トップにいした状態で、アーム側の丸印が本体側の2本の凸筋の間に収まればよいというもの。
今回の場合、トップにした状態でインジケーターはこの位置。これだけ見るとチェーンリングの大型化にもかかわらず、チェーンが長すぎるという表示だ。とは言え、インジケーターは前ダブルを想定したもので、フロントシングルでロー側を多用する場合は少し長めにした方がよいと思われる。理想を言えば、やはり2~4コマ長くした方がよいと思われるが、できれば一度カットしたチェーンを繋ぐことはしたくない。しばらく、このまま様子を見てみよう。
ちなみにロー側が小さくなったことで、シマノで言うBテンションボルトを緩めることができた。これによりガイドプーリーとスプロケットが近付き、変速性能の向上が望める。チェーンの張りも弱くなるので、短めでも負担が少なくなる効用もある。
さて、トップ12T化とBテンションボルト調整で変速性能が変化するかどうか、テンションアジャスターとハイ・ロー調整ボルトをいじりながら検証。特にセカンド位置音鳴りの改善を期待していたが・・・大差なし。やっぱり調整がシビアで他のギア位置と整合させるのが難しい。
調整しながらふと気がついたのが、ディレーラーアームの傾き。ずいぶんと内側に傾いているように見え、ディレイラー台座(メックハンガー)が傾いているのかと思ったが、台座はほぼ平行。
なぜだ? とアームを触ってみると、グラグラだった。ガタがどこで発生しているのかと確認していくと、RDのパンタグラフ自体が消耗してすき間ができているのが原因だった。恐らくは変速性能も低下していただろう。
足掛け約25年使用してきたので、これはさすがに寿命だろう。さすがサンツアーというか、よく保ったものだ。RDの寿命はプーリーやスプリングが消耗することで性能が落ちると思っていたが、それらは意外なほど長持ちした。残念ながらパンタグラフの消耗では、部品交換等による延命も難しい。これまでの頑張りに感謝して、近い内に引退してもらおう。
次のRDはというと、他にもシュパーブプロRDのストックが中古1個、新品1個あったはず。猛虎四號にも装着しているので、手元に3個は使用可能なシュパーブプロがある。1個で25年ということは、あと75年分はストックがあることになる。ウン、死ぬまで大丈夫だ(笑)。
今日のところはここまで。取りあえずこれでしばらく走ってみて、ギア比の具合を検証してみよう。ガタの生じたRDもすぐに致命的な問題はないので、そのうちに交換しよう。
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
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