TORACLE-COZ組立て その9 [ステム上下入れ替え等]
[TORACLE-COZ組立て その8]からの続き
ステム延長によるハンドルポジション調整や、ペダル&シューズのSPD-SL化で徐々に戦闘力を高めているTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)だが、まだしっくり来ない点も残っている。目下最大の問題はヒザがステム後端にぶつかること。CARACLE-COZは現時点ではワンサイズで、トップチューブが530mm(ホリゾンタル換算)と私の身長(176cm)には短いのに、私が異常な前乗りポジションにしている(まだ物足りないが)ため、ヒザとのクリアランスがほとんど無い。しかもペダリングの癖で右ひざが内に入りやすいので、ちょっともがくと派手にヒザをぶつけて悶絶する展開を繰り返した。
ひとまずはステム後部にバーテープを巻いて、機能的にはこれでずいぶん改善した。とは言え、あまりに不格好なので、既成のステムパッドを探してみた。ネット上でリザードスキン製やJITSIE製のステムパッドの情報を見つけたが、予想通りトライアルやBMX用のパッドなので、TORACLE-COZに装着可能なのか不明。スタイル的にもロードバイク的ではない。
今よりもう少しマシなものを自作することも考えているが、根本的にはクリアランスを確保することが望ましい。これはスタイル的に避けたい手段だが、ステムを上下逆にして装着することでステム後端の位置を下げてしまう方法が考えられる。
折しも、ロングハイトのカーボン製ダストキャップを入手していた。強度保証外の高さまでステム装着位置を上げているので、少しでも強度と剛性を確保するために、テーパー部分の長い40mmダストキャップをインストールし、その上のコラムスペーサーもできるだけ継ぎ目を減らすことを考えていた。
このダストキャップ装着のついでに、ステムをひっくり返すシミュレーションをすることにした。
ハンドル角度をiPhoneで測り、ハンドル高さを壁にテープでマーキングしてから、ステム前後のボルトを緩めて外す。
突き出し110mmで7度のステムなので、上下をひっくり返すと計算上は27mmクランプ位置が下がるはず。ところが、スペーサーを組み替えて実際に試してみると20mm程度しか下げられなかった。
それでも元々ステムの上に10mmスペーサーを入れていたので、これも合わせればコラムをカットして30mm程度の空間を確保できるということがわかった。
ステムパッドも前上がりステムも不格好なので悩ましい選択だが、ひとまずは一度走ってみてクリアランスを検証してみよう。ヒザが上に飛び出したコラムにだけ接触し、ステム後端に接触しないなら、機能的にはカットする意義がある。
他に手を入れたのは、リアブレーキワイヤーに仕込んだインラインアジャスターの交換。元々装着していた手持ちのアジャスターから、今後はCOZ標準品として採用する予定のアジャスターに交換した。
交換前は5gだったが、交換後のアジャスターは3g。なんと40%も重量を減らし、2gの軽量化!(^_^;)
もっとも、これはCOZのフロントディレーラーワイヤーに装着するために仕入れたもの。本来、COZ販売品のリアブレーキワイヤーにはQR付きアジャスターが装着されている。シマノのチェーンステイ装着用ダイレクトマウントブレーキにはアジャスターもQRも付いていないからだ。とは言え、20×7/8サイズのタイヤ(23mm幅)なら、QRがなくても着脱できるので、私は軽量で小ぶりなアジャスターだけ装着している。かつ、Di2を採用したので、フロントディレーラーワイヤーのアジャスターは不要だ。
ひとまずはノリクラ(マウンテンサイクリングin乗鞍)に向けて、走行性能を高める作業ばかりを行っている。さらに軽量化するためにフロントシングル化なんて構想も頭をよぎるが、今年はそこまでの余裕はないだろう。ノリクラが終わったら、日常使用のしやすいように、マッドガードの装着や荷物積載方法の見直し、そして折りたたみ機能の使い勝手を高める作業も行っていきたい。まだまだ手を入れたいところは満載だ。
[TORACLE-COZ組立て その10]に続く
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
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