花探し&道探しトレ [鍋谷峠-平-神野-七越峠-鍋谷峠]
3/18のブルベの後は用事が続き、休養もしたかったので祝日を含めて一週間トレーニングを休んだ。昨日土曜日はは午後から仕事だったので朝のうちにひとっ走りしようかと思っていたが、このところ新商品の発売で忙しく、前夜遅くなったこともあって、起き上がれなかった。
仕切り直しの今日日曜日、TORACLE(CARACLE-S 2016試作車)で6:42に自宅を出走して、走りながら行き先を考えた。調子が良ければ、ブルベの勢いで100km級ライドも考えていたが、身体がだるくて気合が入らない。気温が急に上昇することや、花粉症で春はシャッキとしないのは毎年のことだが・・・。
取りあえず、手近な鍋谷峠に上って、その時の調子でその後のコースを決めることにした。ちょっとした上りでゼーハーしながら南進し、和泉山脈に入る前にコンビニでカフェイン注入。
これで多少は脚が回りだしたが、長距離を走るのはキツそうだ。今週末はあっという間に咲いた桜を愛でる最後のチャンスだろうし、目的のひとつを花見に切り替え、もうひとつの目的としてこの機会に新ルート探索をすることにした。
まずは鍋谷峠を上る前に、久々に国道480号線の旧道に入って子安阿弥陀寺に立ち寄り。境内は桜の巨木がいくつもあり、桜の花が空を覆っていた。すでにハラハラと花びらが散り始めている。
国道に戻って父鬼集落下の定点観測地点。温度計は朝8時過ぎから二桁の10度を表示していた。
今日はアタックも気の抜けたものだったが、薄手のウェアでも汗が流れるほどだった。上りながらも山桜を愛でる。
鍋谷峠到着は8:45頃。タイムは製材所前の鍋谷橋から32分25秒(鍋谷トンネル前の新旧道分離地点から28分37秒)とひどいもの。TORACLE(虎来る號)の調子はよかっただけに、情けない。
ちょっと霞んでいるが、雨の心配の全く無い天気。和歌山側に下っていくと、桜などの花々が山肌を彩っている美しい風景。
荷物をリアミッドシップ化したTORACLEは、ライン取りやブレーキングの挙動が安定して思うように操れるので、下りがとても気持ち良い。
これは何の花だろう? 枝ぶりからすると、桜でも梅でもなさそうだが、白い花が辺り一面を覆っていた。
下りながらも花見をしていたが、ここからはルート探索モード。平の集落から堀越観音方向に向かう景観の良い間道があると言う情報をネットで見て、確認しておきたかったのだ。
恐らく、このルートだろうと当たりをつけていたのは、この分岐の左に入る道。いきなり激坂だが、串柿の吊り棚が並ぶ集落内をノロノロ上っていく。
ひと上りすると傾斜は落ち着き、串柿が最も多い大久保集落に向かう道と交差。こちらは何度か上っているが、軽自動車が通るのがやっとという荒れた細道の激坂で、まだ足を着かずに上れたことがない。
今日はそのまま直進していくと、集落内の菜の花畑や桜が春らしい風景。秋の串柿も見事だが、春も素晴らしい景観を見せてくれる。
このしだれ桜は見事だった。樹の下にいるとシャワーのようにに花びらが落ちてくる。まさに桜吹雪だ。
平坦路はごく短い。山肌に張り付くような集落を抜けると、今度は激下り。下り坂の始まる地点からは、はるか下方に国道480号線を見下ろす。
急斜面の山肌にはりつくような道から見下ろす風景はなかなかのもので、「天空の道」と紹介されていたのもむべなるかな。
ところどころに荒れた箇所もあるコンクリート舗装の道は快適とは言えないが、ナロータイヤでも何とか走れるレベルだろう。
さて、この分岐はどっちかな? 右を下りかけたが、高度をできるだけ下げたくないので、試しに左の道に入ってみた。
しばらく進むと舗装は度切れダートの細道になった。あえなく引き返す。
その後もところどころ人家の点在する果樹林の中を下っていく。途中からは上り区間も部分的に入り、楽な道ではない。
かなり秘境感のあるルートだったが、東谷のバス停付近で、まともな道(?)に合流。合流点は一瞬ダートになっていた。
景観が良いので秋の串柿ツーリングで新ネタとして使えるかとも思うが、荒れた急坂は初心者には厳しいルートだ。悩ましいところ。
合流した道はよく知ったルートで、ちょくちょく通っている。ここから、もうひとつのルート探索。まずは文蔵の滝付近から谷沿いに遡っていく。このルートは串柿ツーリングでも使うことがあるが、かなりの急傾斜で大久保まで上るルートのひとつでもある。
冬場はほとんど峠に上っていなかったので、激坂がかなりきつい。しがみつくように必死で上り続け、谷の突き当りの分岐に到達。ここを左に曲がれば串柿が最も多い大久保集落だが、今日は右に曲がって神野集落に向かう。
車や自転車で神野集落に上ったことはあるが、実に8年ぶり。かなりの吊り棚があったので、串柿のシーズンに訪れてみたいと思っているが、まだ果たせていない。
と、いうのはこの集落に至る舗装路は、今辿っている1本だけだと思っていたからだ。ナロータイヤでは否応なしに来た道を引き返すピストンルートになるので、なかなか訪問する機会を持てなかった。
ところが最近、ロードバイクで神野集落から七越峠に抜けた情報をネット上で見た。この機会に確かめておくことにしたのだ。
相変わらずの急坂をヒイヒイいながら上っていくと、集落の入口に風来坊という食事処があり、庭園の花々が美しい。庭園の手入れをされていた方に「頑張ってるね」と声を掛けられ「見事なものですね」と返したが、「花が(庭園が)」という主語を付けていなかったので、伝わったかどうか(^_^;)。
神野集落の入り口からは紀の川方面を見下ろす雄大な風景が広がっている。毎日この風景が拝めるのは羨ましくも思えるが、交通の便が限られ、生活は楽ではないだろう。
そこそこの人家はあるが、通過車両の無い集落はとても静か。冬場に見れば寂しく見えるだろうが、昼が近づいてポカポカした陽気の中で穏やかな佇まいを見せていた。
ホッとする風景だが、引き返す可能性を考えるとのんびり休憩もしていられない。
地図で見ると、一応は七越峠に向けて道はある。ただ、以前車で上ってみた時には上りきって突き当たった尾根道がダートだったので引き返した。車なのでそれで良かったが、自転車で引き返すとなると、かなり気が重い。
集落の突き当りから、山中に入っていくと、再び急傾斜。杉の枯れ葉が積もったコンクリート舗装路は滑りやすく、ところどころ水切りの溝が横切っている。いい加減疲れてきて、何度か足をつく。ここから引き返すのはホントにしんどい。
「頼む。舗装されていてくれ」と願いながら登り着いた先は、やっぱりダートだった・・・。時刻は10:20頃。
意気消沈したが、すぐに引き返す覚悟が付かず、地図を見ながら悪あがき。突き当たった道の逆方向は舗装路だったので、そちらに進むことも考えた。とは言え蔵王峠に向かうこのルートの出口は知っているが、ダートだったように思う。かなりのアップダウンのある尾根筋の道の途中でダートになったら目も当てられない。
一方、ここから七越峠までは恐らく1kmはない。最悪は押してでも、引き返すよりは楽だろう。と意を決して予定通りのルートを進むことにした。
タイヤの空気圧を少し下げて、ダートに突入したが、すぐに舗装された区間が現れた。「ロードの人が通れたのはダートが一瞬だったからなのか」とぬか喜びしたが、すぐにまたダートが現れた(涙)。
こぶし大の石が転がる区間や、ダートの急坂は、無理をして転倒やメカトラを起こしてもマズいと押し歩いた。それでも舗装区間も断続的に現れ、乗車率は7割位だったろうか?
苦闘の末に見慣れた七越峠に到達したのは10:45頃。時間的には15分ほどの区間だったが、ずいぶんと山中をさまよっていたように感じた。
以前は23C程度のナロータイヤでも、700Cならそこそこダートもこなしていた。一方、20インチHE(406)だと1.25サイズ(約28mm幅)でも非常に厳しいことを実感した。残念ながらこの辺りは小径車の限界。ブロックパターンのBMXタイヤでも履いていればかなりマシだろうが、今度は舗装路が重たくなる。
往時は交通の要衝だった七越峠。天保年間の日付の記された道標が示す方向を見ると、私が上ってきた道が旧街道だったのだろう。
重機でないと切り開けない区間もあったので今日辿ったルートが全て旧街道とは思えないが、往時の苦労が忍ばれる。
しかし、神野から七越峠へ抜けたロードバイクの方は同じルートを辿ったのだろうか? 他に舗装路があるとも思えないし、700Cならもう少し楽に突破はできるだろうが、いずれにしてもナロータイヤでは二度と通りたくない区間だ。
峠の地蔵尊に無事の難路突破を御礼して、鍋谷峠への道を下って行く。
鍋谷峠には10:50過ぎに到着。峠には自転車乗りの姿もあり、撮影を頼まれたりした。さっきまでの不安な山中行軍と和やかな峠の雰囲気のギャップに少し戸惑いながら、大阪側に下った。
12時過ぎに帰宅。平地はさらにポカポカ陽気。毎年のことながら、春の急激な温度変化に身体がついて行かない。しばらくは意気も上がらない日々が続くだろうが、できるだけスキルを落とさないようにしておかなければ。
■コースマップ
■#relive
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■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2018/04/01 6:42:45
自転車完了: 2018/04/01 12:07:56
バイクタイム: 3:11:30
停止時間: 2:13:35
距離: 67.56 km
平均スピード: 時速 21.17 km/h
登り: 1296 m
カロリー: 2056 kcal
平均心拍数: 125 bpm
最大心拍数: 171 bpm
平均ペダルペース: 53 rpm
最高ペダルペース: 117 rpm
今月の走行距離: 67 km
今年の走行距離: 2266 km
先月の走行距離: 921 km
昨年の走行距離: 8853 km
[…] 紅葉を求めて、ダートをほんの数百メートルながら先に進んでみた。路面がさほど荒れていないこともあるが、20インチの23mm幅のナロータイヤでも意外と楽に走れた。以前CARACLE-Sでダートに入った時には、走破性の低さに往生したので、ダートは何よりホイール径の大きさが走破性を左右すると身に沁みていた。CARACLE-Sは28mm幅と言ってもETRTO(ビード径)406mmのHE規格で、COZは20インチと言ってもETRTO(ビード径)451mmのWO規格で少し大きいせいだろうか? カーボンフレームで突き上げがマイルドなため、腰を上げなくても走れたことも意外。もっともこれは低いレベルの比較であって、26インチ以上の大径ホイールとは比べ物にならない。 […]