第8回スズカ8時間エンデューロ春SP直前整備 [TORACLE]
堺浜の(たぶん)最終チーム練習の後は、いよいよ来週のスズカエンデューロに向けて、CARACLE-S 2016 試作車であるTORACLE(虎来る號)を決戦仕様に仕上げていった。
先々週の作業でギアレシオを上げたり、サドルを交換したりといった作業は進めていた。今回はまずリフレクターなど、レース本番に不要、あるいは禁止されているパーツを外していく。リクセン&カウルのフロントバッグ用のアタッチメントは本日の堺浜練習の前に外してておいた。
リアマッドガードはサスペンション後部と後フレーム(後フォーク)を繋ぐボルトを、ロンスサイズのステンレスボルトに変更してわざと突き出させ、そこにアタッチメントプレートを装着している。
バックミラーは後を振り向かなくて良いので、レースでも有効ではなないかとも思う。
とは言え、少しでも重量を軽くしたいし、何より規則で禁止されているので取り外す。
TOPEAK製ライドケースRXに付属している、カメラを装着可能なアタッチメントも取り外す。
今回、一番悩んでいるのはホイール。チューブレスレディリムであるCARACLE-S初期型リムは適合する高圧対応リムフラップがなかなか見つからずに、一時は内側からのパンクに悩まされた。
現行リムへの組換えを考えて色違いのニップルを調達したりもしたが、昨年終盤にベロプラグと幅広リムテープを二重に装着して、チューブを薄型のR-Airから通常肉厚のタイプに交換してからは見事に改善。今年はパンクゼロだ。
現行リムはわずか10gとはいえ重く、仕上げ等のグレードも初期型リムの方が上。寝た子を起こすのもイヤだし、こうなると交換をためらって約半年が経過してしまった。
とは言え、二重のリム側防御と通常肉厚チューブの使用で重量増になっているのは、好ましくない。
ひとまず、チューブを肉薄のR-Airに交換するべく、久々にタイヤを外した。Panarace製通常肉厚チューブは約70gと、他社製に比べればこれでも軽い。
R-Airは約55gとやはり軽い。前後合わせて30gの軽量化では体感は難しいだろうが、ホイール外周部は少しでも軽くしておきたい。
こうなると二重の防御のどちらかを外せないかという気持ちになり、リムテープをめくってみた。
スポーク穴付近が凹んだチューブレスレディリム形状のせいで、装着時はベロプラグが浮いていたのだが、半年間圧力をかけ続けたせいか、ベロプラグがリムに密着したように見えた。
リムテープを外して重量を測ると約15g。これを外せれば、前後で30gの軽量化になり、チューブと合わせて60gとなるとバカにできなくなってくる。
でもよくよく見ると、やっぱりベロプラグとリムの間にわずかなすき間がある箇所が多い。悩んだが、肉薄のR-Airを使用することもあって、やはりベロプラグだけで使用するのは危険と判断。リムテープを戻してから再装着した。ついでにタイヤの前後も入れ替え。
ベロプラグを外すパターンも考えたが、装着時の計測によれば全部外しても5g未満。これなら重量的デメリットはほぼ無く、付けておいたほうが安心だ。
その他、ベルやボトルケージ、モバイルバッテリーホルダーなど、スズカエンデューロで不要な装備を取り外した。本日の取り外し&交換品は画像の通り。
チェーンは交換してから2回トレーニングに出ただけだが、パーツクリーナーで軽くクリーニングして再注油。車体各所も拭き上げて注油し、本番に備える。
仕上げに、リクセン&カウルのアタッチメントを外した跡にCARACLE-Sヘッドマークではなく、虎のヘッドマーク を装着。
最後に重量測定。9.665kgという数値は、前回のスズカエンデューロ出場時とほとんど同じだが、微妙に(約30g)軽くなっていた。
ステム前面プレートやライドケースマウント、コラムトップキャップ固定方法などハンドル周りの構成を変更したり 、リム内側の二重防御など、細かい部分の変更がプラス・マイナスのトータルでわずかにマイナスになったようだ。
これで、ほぼ決戦準備は完了。ウェアなど、他の準備もしなければならないので、ここでケリを付けた。
リム交換はまだ諦めきったわけではないし、ハンドル付近の音鳴り対策や、末端が傷んだリアブレーキインナーワイヤーの交換もできればと思っているが、どうしてもやっておきたい課題はなくなった。
ところが、作業終了後夕食を摂っていると、TORACLEを置いた玄関から「プヒュー」という音が響いてきた。原因はパンクだと想像がつき、「寝た子を起こしてしまった」という徒労感にがっくり。騒ぐ家族にコメントする気にもなれず、黙々と食事を続けた。
娘が様子を見に行き、「私の(CARACLE-S)じゃなかった」と安心していたが(^_^;)。
食後にペシャンコになった後タイヤを外すと、やはりR-AIRのリム側に穴が開いていた。例によって穴の当たる場所に突起らしきものは見当たらないし、内側防御は二重のまま。昨年悩まされた謎のパンク連続の再現かと、暗い気持ちになる。通常肉厚のチューブではパンクゼロだったので、原因は初期型リムとR-AIRの相性なのか?
ひとまずは、新品のR-AIRに交換したが、さて、このままいくか? もう一度穴が空くようなら確実に通常肉厚のチューブに戻すつもりだが・・・。せっかくの軽量化も、スズカエンデューロ本番でパンクを招いては何にもならない。やっぱりリムを交換した方が良いのだろうか? 直前になって悩まされる。
直前整備はまだ続く?
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
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