チームCARACLE100km峠トレ [紀見峠-吉野川-千早峠(金剛トンネル)]
今日はスズカエンデューロに向けた、チームCARACLEの長距離トレーニング。今回もコースプランナーが私となれば、毎度の荒山公園に集合。ちょっと早く着いたので荒山公園内を散策した。梅もソメイヨシノもほぼ散ってしまったが、八重桜は今が盛りの品種もあるようだ。
7:20頃にはスズカエンデューロ参加の4人が参加者が集合。今回は全員が参加車両CARACLE-Sだ。
まずは荒山公園の中をのんびり抜けていく。晴れ男のF永さんのお陰か、今日は終日降水確率は0%。見事に晴れた。朝のうちは気温がやや低く、ウィンドブレーカーなしでは寒いほど。
泉北ニュータウンのアップダウンを乗り越えて、西高野街道の激坂「おわり坂」の上からは和泉山脈を見晴らすいい景色。「帰りにここを上りましょう」と脅しをかけてから下り始める。
何か、片足を上げて変なカッコで下り始めた人がいたが、丁重に無視。
途中から国道310号線に出て、ちょっとペースを上げる。河内長野駅付近のコンビニで小休止して、ここから国道309号線旧道の紀見峠(紀伊見峠)を目指す。
旧高野街道を経て、南海高野線の旧単線軌道跡が整備された遊歩道(通称「トトロ道」とも)を上っていく。国道309号線に並走し、鉄道軌道跡なので傾斜もゆるい。車が通らないので、初心者や子どもでも自転車で安心して上れるルートだ。
それなりにペースを上げて引っ張ったが、経験の浅いS池さんもぴったりついてくる。八重桜の下をくぐる気持ちの良い箇所もいくつかあり、沿道には花が植えられているところも多い。春を味わいつつ上り続ける。
そんな気持ちのいい遊歩道も、天見駅を過ぎてしばらくすると終わる。そこから国道309号線に入るためには、やや遠回りの車道を進むか、最短距離の細道で激坂を上るかの選択。ここはプランナーの特権で、激坂チャレンジ。途中に車が止められてジャマだったこともあって、私以外の3人は押し。私は何とか乗車して上りきり、年長者の面目を果たした(^_^)。
国道309号線に合流して少し走ると、紀見トンネル前に旧道の入口がある。ここから紀見峠まで本日一発目のアタック開始。
先頭でスタートしたが、すぐにチーム一の豪脚T田さんにスパっと抜かれ、あっという間に前方に消えていった(^_^;)。
旧道は約1.7km、標高差約100mとわずかながら、結構追い込んで9:12に紀見峠に到着。タイムは6′26″だったが、T田さんと約1分差がついたとのこと。T田さんは往復40kmの通勤ライドを日課とし、最近は脚周りの筋肉の付き方が半端ではない。
今日は私の体調がもうひとつということもあるが、絶好調でも勝敗が入れ替わることはもはやないだろう。若い人はどんどんレベルを上げていくが、40代も半ばを過ぎた私はなかなか進化できない。うらやましい限りだ。
F永さんはここは体力温存モード。S池さんに着いて上ってきた。とは言え、タイム差は1分ないくらい。まだまだこの辺りではみんな余裕の表情だが、私はすでに結構消耗している。1本目から年甲斐もなく追い込み過ぎた。
和歌山側に始め、紀見トンネルの出口で新道に合流。下りながら、はたと気付いた。これからのルートを決めてない(^_^;)。
2本目は千早峠(金剛トンネル)と決めているが、そこに至るルートは紀の川(吉野川)沿いの平坦コースか、山沿いのアップダウンコースの2パターン用意して、紀見峠での様子で決めようと思っていたが、すっかり失念。国道309号線橋本バイパスに入る慶賀野橋東詰交差点で止まり、皆に相談。
結果、以前通ったことのある川沿いでなく、山沿いのアップダウンコースを辿ることにした。橋本バイパスから橋谷大橋で城山台に渡り、山沿いの広域農道に入る。五條に向かうこのルートは距離は川沿いコースより短くなり、交通量が少なく景色も良いのだが、金剛山脈沿いにアップダウンを繰り返し、なかなかタフ。
アタック合戦が自然発生し、和歌山県から奈良県へ一気に突入。ある程度までは付き合ったが、元気いっぱいの若人にはとても着いて行けない。
経験の浅いS池さんも遅れること無く、ぴったりついてくる。F永さんは長いヒルクライムコースより、こうしたアップダウンの方が楽しいと言っていたが、私は疲労困憊。
10時ごろには五條に着いたので、吉野川(紀の川)沿いに少し東に足を伸ばしてみようということになった。まずは川沿いに降りて、五條新町通りのまちなみ伝承館で小休止。
五條新町通りは江戸時代の町並みが残る重要伝統的建造物群保存地区。まちなみ伝承館は民家を改修した歴史を伝える施設。資料展示やトイレがあるので、自転車で立ち寄るのにオススメ。風情のある中庭にはハナミズキが盛りの花を咲かせていた。
スタッフの方にこの辺りに自転車でよく来るのかと尋ねられ、考えてみると五條は実によく通る。「私もちょくちょく通りますし、交通の要衝ですよね」と返すと、「五條」の地名は5本の街道が結節する土地だからという説もあるとのことだった。なるほどと納得行く話だが、地名の由来は他にも、近隣に幾つもある「御霊(ごりょう)神社」の読みが訛ったという説などもあるそうだ。
まちなみ伝承館のすぐ裏手は吉野川で、鯉のぼりがずらっと立ち並んでいた。もう少し風が吹いていれば見栄えがしたのかもしれないが、自転車で走るには風がないほうが良いので贅沢は言えない。
スタッフの方と話し込んでちょっと長居をしてしまったが、10:30頃再出走し吉野川を遡って行く。五條市街地から県道39号線に入ると、ほぼ平坦でありながら渓谷美を楽しめる好ルート。ここから吉野山までの南岸は交通量も少なく、初心者にもオススメ。
しばらく先頭を引いたが、弱い向かい風でもあり、少し楽をさせてもらおうと先頭交代。途端にペースが上がり、楽をするはずがもっと苦しい展開に(^_^;)。
途中から元気な2人着いていけなくなり、マイペースで追走。S池さんも「もうイッパイです」と付き合ってくれたが、実はまだまだ余裕があったことは、後でわかる。
東進を続けて11時ごろに下市町に入った。昼ごはんは五條に戻って摂るつもりだったが、お腹も空いてきたので食事を摂れるところを探して吉野川を渡って近鉄吉野線の下市口駅前に。
駅前に目ぼしい食事処がなかったので、国道370号線沿いの喫茶店で食事を摂り、ここから引き返す。
今度は吉野川北岸の国道370号線で西進。吉野川を見下ろすアップダウンがあり、川の景観はむしろ北岸の方がよいかも。
旧伊勢街道に当るこのルートは途中から吉野川沿いを離れ、少し北側の宇野峠を越えて三在交差点で国道24号線に突き当たる。やや交通量は多いが、このルートも走って楽しいルートだ。
三在交差点近くから田畑の間の細道を、金剛山に向かって坂を上っていく。これは適当に入ったルートだったが、青空をバックに金剛山が目の前に立ちはだかる美しい景観。
よく晴れて、ロングタイツとロングジャージで来たことを悔やむ暖かさになってきた。五條道路(京奈和自動車道)に突き当たり、側道を南進。
ここもアップダウンを繰り返すルート。先頭を引く好位置を活かして上りでアタックをかけたが、坂の途中で失速。
後から追いかけてきたT田さんにあっという間に抜かれた。ここは五條道路沿いのアップダウンの中では最も標高差の大きなところで、五條道路ができる以前から荒坂峠があった場所。
T田さんはこの傾斜をものすごいダッシュだった。後の2人はアタック合戦には乗らず、ゆっくり上ってきている。
国道310線の手前で右折して新興住宅地の田園地区に入り、パン工房ヤムヤムで、金剛山を越える前の腹ごしらえ(?)。自転車乗りの間で噂になっているお店で、サイクルスタンドも設置されている。
ここのプリンデニッシュは「金剛山越えのサイクリスト達の定番商品」とのことで、私も以前から狙っていたが、普段は午前中ライドで空腹でなかったり、たまに寄っても売り切れていたりでなかなか機会がなかった。
今日はおやつというか昼食後のデザートというか、同行者との話題作りにもなるので、立ち寄ってみた。折よく、プリンデニッシュがあったので、即ゲット。
店前にテラス席があり、そこで各自が購入したパンを頂いた。お水のサービスもあるのが、自転車乗りにはうれしい。
どっしりとした食感を予想していたが、プリンデニッシュは甘すぎず、軽い食感で後味もすっきりしている。噂に違わず、これからもちょくちょく食べたい美味しさだった。
ヤムヤムを後にし、牧野小学校前交差点で国道310号線に入る。いささか膨れすぎたお腹で、本日でもっとも過酷な千早峠(金剛トンネル)へのアタック開始。
ここまでの道のりですっかり消耗していたので、最初から全力アタックをする気力がなく、心拍数160程度でダラダラ上り始めた。案の定、脚は回らず身体が重い。ヒイヒイ言ってる私の横を通り過ぎ、T田さんはつづら折りに入って早々に前方に消えていく。
しばらく2番手を走っていたが、「長い坂が苦手」と公言するF永さんも、大澤寺方面への分岐を過ぎた辺りで私を抜いて前方へ。新人S池さんもぴったりついてくる。
苦しい展開だが、何とかF永さんを視野に収めつつ、できるだけペースを上げる。
そうこうするうちに、苦しいながらも徐々に脚が回り始めた。どうやら先程のプリンデニッシュが力を発揮しだしたようだ(?)。F永さんとの距離が詰まってきたが、それに気付いたF永さんがペースを上げる。
自分の心肺と相談しながらもう一段ペースを上げて食らいつくうちに、F永さんのペースが落ちてきた。峠まであと1kmを切る辺りでF永さんをようやく捉えた。聞くと、脚が攣りそうとのこと。
敵失に付け入るのは卑怯かもしれないが、これも勝負(?)。じっと我慢をして、限界寸前で上り続けたからこそ訪れた好機だ。ここは容赦なくF永さんを置き去りにして、30′49″のタイムで千早峠にゴール。
すぐ後からF永さんがゴール。いやあ、今日は苦しかった。
途中から置き去りにしてしまったS池さんはというと、これまた1分と開けずにゴール。この時点ですでに70kmを越えた初めての長距離ライドを経て、標高差420mの上りをわずかなタイム差で上り切る体力と根性に脱帽。どうやら、近いうちにS池さんにも抜かれる日が来そうだ。若さの伸び代はやはりすごい。
金剛トンネルの反対側で大休止。ここまでくれば、残りは長いダウンヒルと平坦ライド。距離はまだ30km近くあるが、気は楽。
河内長野駅付近まで一気に下ってコンビニで小休止。最後のひと走りのためにカフェイン(コーヒー)注入。
帰路は国道310号線に並走する旧西高野街道をずっと通ってスタート地点に向い、往路の予告通り「おわり坂」へ。
難路の「終わり」だからだとか、尾張衆に由来するとか諸説あるが、我々にとってもこれが今日の最後を締めくくるイベント。
最後の力を振り絞って、この激坂を上ったが、カフェイン注入の甲斐もなく途中で失速。若手3人全員に先行されて、本日のイベント終了orz_。
あとは泉北ニュータウンの陶器山の尾根を乗り越えて、スタート地点近くまで帰ってきたが、距離があとわずかで100km。ここはついでに大台を越えようと、近辺をぐるっと遠回りして15:30過ぎに荒山公園に帰ってきた。
距離は100kmちょいと、一日ライドとしてはそれほどの長距離ではないが、距離の割にはかなり疲れた。アタック合戦で競ったことで、私にとってはかなりいいトレーニングになったということだろう。
経験の浅いS池さんには、初の100km越えとあってかなり疲れただろうが、達成感があったのなら幸い。かなり急成長しているので、スズカエンデューロで出番を取られないように私も頑張らなくては。
天気に恵まれ充実した一日だったが、このところの九州の地震で苦しんでいる方々ことを思うと、心に重いものがあった。苦しみや悲しみに共感することは人間の素晴らしい心であり、私も近いうちに義援金を送るつもりだ。
とは言え、関係ない者が「自粛」することが、かえって被災地の経済にも悪影響を与えることは、過去の災害でも指摘されていること。普段通り働いて遊ぶことも大事な災害復興支援だろう。私も、実際に被災地のためになることを、自分のできる範囲で実行していこうと思っている。
■コースマップ
160416 チームCARACLE100km峠トレ [紀見峠-吉野川-千早峠(金剛トンネル)] – ルートラボ
■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2016/04/16 7:31:22
自転車完了: 2016/04/16 15:37:06
バイクタイム: 4:46:49
停止時間: 3:18:37
距離: 103.35 km
平均スピード: 時速 21.62 km/h
登り: 1216 m
カロリー: 3292kcal
平均心拍数: 130 bpm
最大心拍数: 181 bpm
平均ペダルペース: 63 rpm
最高ペダルペース: 141 rpm
今月の走行距離: 522 km
今年の走行距離:2700 km
[…] ここまで結構追い込んでしまったのと暑さに苦しみ、もうひとつ調子は上がらなかったが、それなりに追い込んで31分37秒で千早峠(金剛トンネル)に到着。裏金剛を本気で上ったのは久々だが、以前はCARACLE-Sで30分49秒だったので、喜べるタイムではない。 […]
[…] 10:53に千早峠(金剛トンネル)に到着。牧野小学校前交差点からのタイムは38分37秒。以前は30分49秒で上れたことを思うとひどいものだが、後は下るだけなのでホッとした。今日はいつにも増して、自転車やオートバイが次々上ってくる。昭和の香りのする旧車会の通過には苦笑したが・・・。 […]