150809の自転車いじり [CARACLE-Sチェーンライン調整など]
CARACLE-Sのドロップハンドル化に続いてチェーンホイール交換による低レシオ化と軽量化の作業を行ったが、チェーンラインが調整しきれず、やや内側に寄っていた。またペダル位置の左右差が大きくなって、違和感を感じていた。具体的には右のクランクが左と比べて5mmほど外側に出ていた。
それでも何度か通勤に使い、午前中の和泉葛城山を上るトレーニングなどで活用しているうちに次第に慣れてきた。とは言え、私の足は昨年の骨折後の手術の影響で左足の方が5mmほど長くなっている。右シューズにインソールを追加したりもしているが、2~3mmの厚さがせいぜい。従って左足を外側に出すことも組み合わせるとバランスが取れるはずだ。そんな訳で再調整するべくクランク(スギノXP)を取り外す。
ギア比は48Tで問題ないようなので、ついでに新品のギアに交換する。フロントシングルなので、7速用だろうが8速用だろうが構わないと、安いギア(タイオガ製)を入手したが、今まで付いていたシマノ製の骨董品(Wカット時代のシマノ600)と比べてもアームが太く、肉抜き穴も小さく、仕上げも値段なりだったのは残念。どうせチェーンガード(Dixnaラインガード)に隠れるので、ルックスはさほど重要ではないが・・・。
ギア交換と同時に、前回最初にセットしたアウター位置にギアを戻す。スペーサーを追加して、チェンリングボルトも再びロングサイズに。
続いてBB(スギノ エストロ)も開けて、シャフトの左右を入れ替えて左側の付き出しを長くする。このBBは左右ともにロックリングが付き、チェーンラインの調整ができるので、可能な限り左によせる。
この状態でクランクを装着して、チェーンラインを測定してみる。
例によって測定誤差が大きいので概算だが、43.7mmという数字が出た。シマノのロード用ダブルギアのチェーンラインが43.5mmなので、ギアはほぼ理想的な位置に来たといえるだろう。
この位置に合わせて、上下のチェーンデバイスを再調整。上側のチェーンフォールプロテクターはボルトをゆるめて角度を変えるだけ。
下部の脱落防止機構はベストの位置を探して、スペーサーやワッシャを入れ替えたり試行錯誤。取りあえずは平ワッシャを小径のものにしてチェーンガードギリギリまでよせることにした。このワッシャやナットをアルミ製に交換して、ほんのわずかな軽量化。ボルト2本もアルミかチタンを探してみよう。
ラインガードと合わせてこの3つのチェーンデバイスの組み合わせはどうやら効果的なようだ。路面の荒れた牛滝ルートを下っても、一度もチェーン外れは発生しなかった。
チェーンラインはこれで良いだろうが、今度はペダル位置が5mm左側が突き出している。左の方が長い私の脚でも、さすがに差が大きすぎるかもしれない。
そこで、右側に2mm分ペダルスペーサーを挟んだ。これで、ペダルの左右差は3mmになったということになる。後は実際に走った具合で、ペダルスペーサーを追加あるいは除去して調整しよう。
目先の問題は恐らく解決したので、ノリクラ出場に向けたチューンナップ作業を続ける。まず、ドロップハンドル化時にVブレーキのリードパイプをアジャスターのついたフレシキブルタイプに交換したが、リアに関してはワイヤーが外に膨らんでしまうので、ひとまずタイラップで膨らみを抑制している。
非フレシキブルの方がよかろうとアジャスター付きのソリッドタイプを入手。ところが、交換前に当てがってみると、曲げ半径が大きくフレシキブルタイプよりかなり外側にはみ出す。これではかえってワイヤーが外に出てしまうかもしれない。CARACLE-S純正のリードパイプは角度が急(110度?)だったが、残念ながらアジャスター付きのものは90度しか見つからなかった。
となれば自分で曲げ直すしかないが、強引に曲げるとパイプがつぶれてワイヤーの通りが悪くなる恐れがある。つぶれを防止する芯材を探したが手頃なものが見つからず、作業を先送りした。取りあえずはタイラップ留めでも、機能的な不自由はないし。
お次はブレーキシューの交換。CARACLE-SにはミニVブレーキ、シマノBR-R353が装着されているが、正直なところ調整はかなりシビア。一般的なホイール径(26~700C)用に作られたブレーキシューの形状が、20インチ径のリムに合わせづらいのだ。
シマノの上級グレード用のカートリッジ式Vブレーキシューが少しコンパクトなようにも見えるが、これも決して小径車用ではない。それなら小径車用コンポCapreoで採用されているショートサイズのブレーキシューの方がより適合しそうだ。しかもCapreo用シューのゴムはシマノの55mm長ロード用ゴムと同じ。これなら選択の幅も広がるし、今後の供給も潤沢だろう。
実はこのパターンはすでに通勤用自転車に採用しており、シマノの55mm長ロード用ゴムを装着できるカンチ用シューを装着している。CARACLE-Sにも導入すれば、手持ちの自転車の全ての交換用ブレーキゴムを共用化できるわけだ。
とは言え、このタイプもシマノ製は結構高価なので、タイオガ製453CVを入手。元のシューも減っているので単純比較はできないが、どうやら少し突き出しが長いようだ。ギリギリに切り詰めたインナーワイヤーの長さが足らず、ワイヤー交換をするはめになった。
調整はやはり今までよりかなり楽。チョイ走りではストッピングパワーもなかなか強力で、かつ少しコントローラブルになったような? シューがフォークに当たらず、広く広げることができるのも掃除がしやすいので良い点だろう。
続いての作業はタイヤ交換。現在装着しているパナレーサーミニッツタフ20×1.25も走行感が軽くて悪いタイヤではないが、スチールビードなのでヒルクライム決戦用なら、せめてケブラー等の軽量ビードワイヤーにしておきたいところ。
シュワルベに0.9インチ幅もあるが、かなり高価だし、CARACLE-Sのリム幅(外幅24.5mm)では細すぎる可能性が高い。今回は同じパナレーサーのアラミドワイヤー採用モデル、ミニッツライトPT 20×1.25と、併せて軽量チューブR-Air 20×1.00~1.25のロングバルブ(48mm) を入手した。
ミニッツライトPTの重量を実測したところ、175g(カタログ値170g)。
交換前のミニッツタフは250g(カタログ値230g)。都合約75gの軽量化。
R-Airは55g(カタログ値と同じ)で、これまで使用していたシュワルベ製のチューブは95gなので、40gの軽量化。
片方で計115g、前後輪併せて230gの軽量化。平地では巡航能力が落ちる恐れもあるが、上りでは軽さこそ正義。バカにならない数値だろう。
ついでに前輪周辺の重量計測。リムフラップは10gの表示だがこの秤は最低表示単位は5g毎なので、5~10gの範囲内ということ。
QRを外した状態で前輪が475gというのは、アルミリムにしては結構優秀ではないだろうか?
QRは50g。レバーなしのスキュワー(アーレンキー固定)やチタンシャフトのQRに交換しようかとも思ったが、よく考えればCARACLE-Sの前輪はエンド幅74mm。一般的な100mm幅のQRは使用できない。前QRは当面はこのまま使用するしか無いだろう。
重量測定を終えて新タイヤを装着。ビードワックスを使用する必要もなく、スムーズにリムにセットできた。チューブの噛み込みをチェックして、エアーを注入していくと、「プシュー」というイヤな音がして一気にタイヤがしぼんだ。
新品のチューブでこの展開はガクッと来るが、気を取り直してタイヤを開けてみると、チューブの内側にかなり大きな穴が空いている。
場所と穴の形状(裂けたのではなく、突いたような穴)からすると、スポークが刺さったのかとも思ったが、リムフラップにズレなどはない。穴から吹き出したタイヤパウダーの跡もスポーク穴ではなくサイドに向かっているようだ。タイヤレバーは用いていないので、それで傷ついたわけでもない。ただ、チューブに何箇所かポコッと膨らんだ小さな突起がある。初期不良も疑われるがその確証もない。
仕方ないので、もう1本のR-Airで再セット。恐る恐る7気圧まで上げてみたが、今度は大丈夫なようだ。本日はここでタイムリミット。穴の空いたR-Airは修理しようと思うが、初期不良の可能性もあるので、新品を入手した方が良いかもしれない。いずれにしてもリア用の交換(と重量測定)は先送り。マイナーな20インチのロングバルブ用ということもあるのだろうが、割高感のあるチューブなので2本しか購入しなかったのが仇になった。
時間さえ確保できればノリクラへ向けてやりたい作業はまだまだある。とは言え、限られた時間と予算ですべての作業はムリだろう。8/30の本番までにどこまで完成度を上げられるか?
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません(自動車会社のF1やワークスマシンみたいなものと思って下さい)。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品として発売する可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
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