150719の自転車いじり [CARACLE-Sドロップ化・準備作業]
淡路島ツーリングも終わり、いよいよCARACLE-Sのドロップハンドル化の作業を開始しようと思っているが、まずは下準備。
シフターにはサンツアーのコマンドシフターを使用するつもりだが、手持ちのものは時代外れの6速用。というか、サンツアーの変速システムは最大でも8速用までしかないし、それもサンツアーディレイラーとの組み合わせを前提にしている。
そこで入手したのが画像の右側に写っている、コマンドシフター用の10速インデックスプレート。これで、シマノの10速用ディレイラーに適応する コマンドシフターに変身できる。
10速化加工済みのコマンドシフターも未使用品が販売されている。一応は現行商品なのだ。
プレートがサビていたので、まずはサビ取り。酸性のトイレ用洗剤(サンポール)にしばらく漬け込み、水洗いしてから真鍮ブラシで磨いてやると、ほぼサビは取れた。
配置を忘れないように、要所要所で撮影しながら、パーツを外していった(のだが・・・)。
カバーを外すと、いくつかのパーツがグリスでくっついて一緒に外れ、いきなりインデックスプレートが顔を出した。これを慎重に取り外す。
純正の6速用プレートは、凹みが(当然ながら)6つしかなく。プレスで打ち抜いた鉄板を黒染めしてある。
10速用プレートは、10個の穴が貫通しており、プレート端のエッジもしっかりしている。プレート作成者のブログによるとNC旋盤で作成したものらしい。
一度全てバラバラにする。未使用品だが、20年以上前の商品なので一度グリスを全て落とし、新しいグリスを塗布しながら組み立て直していく。
10速用プレートをセットして、元の通りに組み立てた。・・・はずなのだが、インデックスが機能せずフリクション状態。
どうやらいずれかのパーツのセット方法を誤ったらしい。プレートや鋼球を90度ずつずらしながら何度も組み直し、ようやくインデックスが機能する状態に組み上げることができた。サンツアーのシフターの分解はいつも苦労する。
留めリングの固定がなかなか上手く行かず、悪戦苦闘。 スペースが狭いのでCリングプライヤーも入らない。舗装マイナスドライバー2本で押し込んだが、中途半端な固定しかできない。はっきりした原因は不明だが、10速用プレートが純正品より厚いのかもしれない。位置さえ合っていれば、無くても良いものなので、そのまま台座に装着して固定した。
これで、シマノ10速用コマンドシフターが完成した。
続いて、中古品を入手したシマノ10速アルテグラのリアディレイラーRD-6700とカセットスプロケットCS-6700(11-28T)のクリーニング。
リアディレイラーはプーリーケージを外し、フィルタークリーナーを塗布していく。
カセットスプロケットもフィルタークリーナーを塗布し、水洗いでクリーナーを洗い流す。
水気を拭き取ってみるとかなりキレイになったが、スプロケットには頑固な汚れが少し残っている。汚れがかなりゆるんでいるようなので、こすり落とせそうだ。
外見はほぼキレイになったリアディレイラーだが、内部はどうだろう?
難易度の低いPテンションスプリングのハウジングを分解してみると、そんなに汚いわけではない。それでも水気が侵入しているし、少しサビも生じていた。そこで、クリーニングして新しいグリスを塗布して再組み立て。
プーリーケージをつかめるPテンション部分と違い、Bテンション部分は力をかけにくく、難易度が高い。分解して戻せなくなると大事だし、ボルトもエンドプレートも軽合金なのでサビる恐れはない。とは言え、スプリングはスチールなので、意を決して分解開始。
そこそこ汚れもあり、ボルトに茶色い汚れが固着しつつあったので、バラして良かった。ボルト自体は軽合金なので赤サビが生じるはずはないが、周辺のスチールパーツのサビか?
幸い、エンドプレートをプライヤーでつかむだけで、Bテンション部も簡単に再組み立て完了。
プーリーやケージも組み直して各部に注油し、グリスアップ完了。傷は多少あるが、動作はスムーズで、安心して使用できそうだ。
ロングケージ(GS)の方が、CARACLE-Sの折りたたみ時にチェーンがたるみにくいと思われたが、ヒルクライム仕様となれば少しでも軽くしておきたい。ここはあえてショートケージ(SS)。それでも最大ローギアは32Tなので、フロントシングルのCARACLE-Sでも安心だ。
いくつかあった候補の中からこの個体を入手したのは、デュラエースのプーリが付いていたから。商品状態の説明には特に触れられていなかったので、画像をよく見ないと気が付かない。販売価格も他の個体とほぼ同じ。後から自分でするとそれなりの出費を伴うので、ありがたい。
アルテグラのプーリーをデュラに変えるのは比較的メジャーなチューンナップで、回転抵抗が軽減するとのこと。しかもシマノ同士なので安心感が高い。
スプロケットもクリーニング完了。ある程度の使用痕はあるが、当面は使用できそうだ。
後は淡路島ツーリングで汚れたCARACLE-Sを簡単にクリーニングして、各パーツを重量測定。
いろんなパーツやアクセサリーを後付けしていることもあって、CARACLE-Sの現体重はカタログ値より600g増しの11.4kg。さて、これがどう変化するか?
ブレーキレバー(シュパーブプロ235g)とシフター(コマンドシフター90g)で合計325gは、10速アルテグラのSTI(デュアルコントロール)レバーの447gより150g軽くなる計算。
以下は自分の記録用。
RD-6700は実測値180g(カタログ値は189g)。
CS-6700の実測値は240g。
60mmステムは115g。70mmステムは135g。
ハンドルバー(FSAエルゴ)は300gと、ちょっと重さが気になる。
次はいよいよCARACLE-Sに手を入れていく。
[CARACLE-Sドロップ化・換装作業]に続く
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません(自動車会社のF1やワークスマシンみたいなものと思って下さい)。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品として発売する可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
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