娘のジュニアロードのその後
娘が使っていたGIOSのジュニアロードは、近所の愛好家からの長期借用品だったが、娘が中学生になってからは、サイズも合わなくなって乗る機会がなくなってしまった。先日返却のために整備していたが、今日ようやく持ち主に挨拶に行くことができた。
7S時代の多少古いモデルとは言え、むしろ最近の自転車ではみられないほど手を掛けてある。ブレーキ内蔵やイタリアンカラーのバッジなど、凝った仕様のクロモリフレームは丈夫で安心して使えた。
24インチのチューブラタイヤは現在も問題なく入手が可能で、ちゃんとしたスポーツタイプのタイヤは、むしろクリンチャーより手に入りやすいかもしれない。どちらにしても子供にはナロータイヤのパンク修理はできないし、チューブラのデメリットはあまりない。
自転車を持参して、娘とのいい思い出ができたことにお礼を申し上げたところ、お互いの子どもとの自転車の思い出と、自転車の出来の良さに話が盛り上がった。そして、ウチではもう使う当てがないから、他に使う人がいないか? との問いかけ。使わずに置いておくより、乗れる人に回していったほうが自転車のためにもいいということだった。
これはとてもありがたいお申し出。ノリクラ仲間に小学生のお子さんのいる友人がおり、子供に与えるスポーツ自転車について相談を受けていたのだ。あらためてお礼を申し上げて、再度自転車をお預かりした。
帰り際に「サドルは傷んでない?」と聞かれ、「さすがに少し傷んでますね」と答えたところ、未使用のジュニアサドルを頂いてしまった。何とターボのジュニアモデル。こんなのがあったのも驚きだが、この後の見ず知らずに人のためにポンと渡してしまうのが自転車乗りのすごいところ。
親子でクロモリフレームに乗って乗鞍や淡路島を走った思い出は貴重なものだが、思い出のために自転車を死蔵しておくのは自転車に申し訳ない。それは恐らく前オーナーも同じ思いなのだろう。前オーナーの思い出も、私たち親子の思いも次のオーナー親子に受け継がれていくだろう。
形あるものである以上、やがて自転車は寿命を迎える。置いたまま朽ち果てるより、天寿をまっとうするまで走り続けて欲しい。それが自転車を愛する者の多くが感じる気持ちだろう。
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