早春の 浪速の街に 異国風 [ホリゾンタルラン]
本日はトップチューブが水平であることを参加条件にした、ホリゾンタルランが開催された。きっかけはmixiの「南大阪ポタリング倶楽部(以下、南ポタ)」のメンバーであるつるちゃんさんが引き取った1990年前後のロードレーサー(というかトライアスロンバイク)をレストアしたこと。
そのお披露目に、参加資格をホリゾンタルフレームに限定したイベントをにもさんが企画した。言い出しっぺのにもさんを始め、重複するメンバーが多い「滋賀の自転車好き!ランドナー団(以下、滋賀の団)」からも参加があり、見送りを含めると9台10人が集まった。
朝9時に大阪市役所前に集合となっていたが、久々の遠出なので余裕を持って7:20に自宅出走。ところが、途中でお腹の具合が悪くなり、コンビニに寄っていたので結局最後はダッシュ。ギリギリ2~3分前の到着となった。
ところが滋賀の団のメンバーの車の到着が遅れ、約30分の待機と相成った。それでもこだわりのバイクを持ち寄ったメンバーは皆自転車に深いこだわりがあり、待機の間にも話が大いに盛り上がった。
近年のスポーツバイクは前上がりのスローピングフレームが主流なので、ホリゾンタルフレームの自転車は1970~1980年台のスチール製の旧車が多い。チタン製やアルミ製フレームもあったが少数派で、カーボン製は皆無という時代外れの一団となった。
私も久々にニッカーポッカを引っ張りだし、クラシカルの装いだったが、他の参加者もニッカー着用率異様に高し(^_^;)。
「水準器を当てて、参加資格を満たさない(トップチューブが水平でない)自転車は川に放り込む」などとワイワイやっているうちに、滋賀の団メンバーが無事到着。滋賀の団と言っても現住所は滋賀だけでなく、京都や千葉からのご来阪。
南ポタのメンバーも南大阪だけでなく、言い出しっぺのにもさんは現在和歌山に単身赴任中。
ともあれ、日本各地からの参加者が揃ったので淀屋橋の上で朝礼(?)をして、出走。
今回は大阪のディープな名所を巡るランということで、スミだんなさんの先導のもと、まずはすぐ近くの大阪市中央公会堂へ。レンガ萌えのスミだんなさんが早速熱く解説してくれる。
いきなり、つるちゃんさんが立ちごけという体を張ったギャグをかまし、大阪らしいイベントはようやく走りだした。・・・かに思えたが。すぐにトイレのあるコンビニに寄ってまたワイワイ。自転車談義で盛り上がること盛り上がること・・・。いや、私も大概熱く語り倒してましたが(^_^;)。
ようやく再出走して、お次は大阪天満宮。さらっと山門前で見学。
すぐそばには川端康成生誕之地。現在は料亭になっている。
大川沿いの遊歩道を逆上っていると、大阪ダックツアーの水陸両用車とすれ違った。
大阪造幣局の脇を通り、桜宮橋(銀橋)。ここは地盤が軟弱で、沈下を見すえて「3ヒンジアーチ」を採用とのスミだんなさんの解説。
桜宮橋(銀橋)のそばを上がって大阪府最古の洋風建築である泉布観。結婚式場として活用されている旧桜宮公会堂が隣接。
ここでにもさんが私と自分の自転車を並べて撮影中。今となっては珍しい、サンツアーのコマンドシフター前期型・後期型の共演を収めていただいた。
桜宮橋(銀橋)を渡って対岸の遊歩道を下り、大阪城公園に入る。ここにもレンガ造りの建物があり、スミだんなさんの解説。「イギリス組」「オランダ組」「ようかん」と専門用語が飛び交い全て理解できないが、次第に熱さが伝染してくる。レンガも面白そうだ。
人であふれる大阪城公園をゆっくり進み、残念石や「豊臣秀頼 淀君ら自刃の地」の碑を見学。
大阪城天守閣の裏側に到着。北東角の乱れた石組みは太平洋戦争中の爆撃によるものだそうだ。
天守閣の南側に回ると一段と人口密度が高く、各国語が飛び交っている。円安もあって外国人観光客が増えているとは聞いていたが、大阪が世界の名所になっているのは嬉しい事だ。
大阪城をバックにしたお約束の集合写真を撮って、再出走したが、大阪城公園を出るまではゆっくりゆっくり走ったり、押したり。
南に向かって三光神社。近辺は真田幸村が築いた出城「真田丸」があった地であり、境内には大阪城に通じる抜け穴との伝説が残る遺構もある。
境内奥には旧陸軍墓地があり、多くの墓石が立ち並んでいる。境界に敷かれたレンガに桜、三ツ矢などの製造工場を示す刻印があることについてもスミだんなさんの解説あり。
日本人的な美意識からすれば、選択の余地があるなら同じ工場(同じ模様)のレンガを並べそうにも思えるが、ここはバラバラ。デモンストレーション的にわざと違う刻印を並べたのか、とも考えたが、後でにもさんに「それはないんじゃないか」と言われた。今のコンクリートブロックについている刻印みたいなもので、当時の人にはさほど重要視されていなかったかもしれない。
お次は鶴橋。コリアンタウンとして知られているが、アーケード街の一角にポカッと空が開けた空間があり、そこで買い食い。チヂミ(韓国風お好み焼き)やキムパプ(韓国風海苔巻き)などを頂いたが、どれも安くて美味しい。
鶴橋=焼き肉のイメージが強かったので、それなりの出費がかさむイメージがあったが、屋台ならお手頃に昼食を摂ることができた。
アーケード街を出たところにキムチ屋さんがあり、何人かがお土産に買い込んでいた。匂いを考えるとなかなか勇気がいる買い物。
在日二世三世なら、まず完璧に日本語(と言うか大阪弁)を使いこなすものだが、あちこちで片言の日本語で呼び込みがあった。意外と最近日本に来た方も多いようだ。
次は松屋町のBI・CI・CLASSICA。イタリア人オーナーがヴィンテージバイクを扱っていることで、一部では有名なお店。
私も一度は覗いてみたいと思っていたが、購入できない貧乏人が一人でお邪魔する勇気がなかった。
イタリアンヴィンテージ専門では仕事上も接点がなかったし、今回は良いチャンスと思ったが、残念がら開店時間の13時を過ぎても店が開く気配がない。
仕方ないので、外から見える展示を見学。それだけでもわかる人にはわかるお宝がいっぱい。次の機会を楽しみにして、先に進む。
大阪といえばここ、という名所である戎橋。大阪人である私も自転車で来たのは初めてだ。
相も変わらず大混雑の人並みで、リニューアルしたグリコの看板もド派手。ニッカーポッカの集団はかなり場違い(^_^;)。
そして法善寺横丁。私が大阪を案内するときも、戎橋などとともにまず連れて行く場所。十数年前の火事でやや風情が薄れたが、苔むしたお不動さんは以前のまま。
お次は黒門市場。大阪を支える台所。ここにも外国人観光客が多く、各国語の表示や片言の英語、中国語での呼び込みなど、鶴橋と立場を逆転した国際化が進んでいる。韓国・朝鮮人も大阪人も商魂たくましい(^_^;)。
天ぷら店の日進堂さんは「有名人にも愛される味」とのことで、案内人のスミだんなさんも紅しょうがの天ぷらをオススメ。額に入った「生姜」や「天」のデザインは、自転車に縁の深いデザイナー利休さんの手によるもの。
参加者の多くはここでまた買い食い。私はお腹の具合が朝から良くなかったこともあり、揚げ物は止めておいた。次の機会には再挑戦してみよう。
今や「オタロード」と言われる日本橋でんでんタウンを抜けて南下。メイド喫茶やオタク系ショップの林立する姿は、ほんの10年前と大きく様変わり。今やニノミヤも中川ムセンもT-ZONEもナニワヤも消えてしまった。
これまた大阪のお約束、通天閣に接近。新世界の商店街にはなぜか紅の豚が(写真右下)・・・。観光客と写真を撮っていたので、我々も。
通天閣の真下付近には「レスカ(レモンスカッシュ)あります。」 と大阪らしい表示。
その横には、「50円」と表示された激安自動販売機が・・・。これまた大阪名物。
良く見ると、何と「10円」の飲料も並んでいたが、残念ながら売り切れ。
勇気ある参加者が50円の飲料を購入したが、賞味期限切れでもなく、中身はちゃんとした有名メーカー品だった。缶が少し凹んでいたのが、安さの理由らしい。これなら文句なしにお買い得。
「鯛よし百番」は文化庁登録有形文化財にも指定されている大正時代の建物で、現在も料亭として営業している(完全予約制)。
なぜかそこに、母校の同窓会を歓迎札が・・・。大阪にもOBが多いのかな?
ディープな大阪を巡るイベントも終盤。あべのハルカスの脇を通って、天王寺駅北側にあり駄菓子問屋を冷やかす。
今から1400年以上前に聖徳太子が建立したと伝わる古刹中の古刹、四天王寺で大阪めぐり終了。
亀がひしめいているはずの池は、意外と静か・・・そういえば冬だから冬眠しているのか。「亀が少ない」と叫んでいた方が私以外にも痛そうだが(笑)。
楽しい時間はあっという間。わずか32kmほどしか走らず、しゃべっている方がはるかに長いというのんびりライドだった(^_^;)。ホリゾンタル自転車に限定したことで、話の盛り上がること盛り上がること。このパターンはまたやって欲しい。
きっかけを作ってくれたつるちゃんさん、言い出しっぺのにもさん、案内人のスミだんなさんをはじめ、遠方からの参加者にも感謝だ。
またの再会を約して15時過ぎに解散となり、南ポタのメンバーは熊野街道を南下。この旧街道も安倍晴明神社の裏手を通ったり、チンチン電車と並走したりと風情のある道だ。
私は三国ヶ丘駅で皆さんと別れて帰宅した。行き帰りを合わせて64km超と久々の遠出だったが、平地ののんびりペースだったので股関節の痛みもさほどではなかった。こんなパターンなら今の私でも楽しめる。
今日残念だったのは、先日装着したCC-RD500Bの本体と、iPhoneアプリCyclemeterを併用することができなかったこと。センサー類は信号を一方的に発信するだけだと思い込んでいたが、どうやらBluetooth+は文字通り一対一のペアリングをするようなのだ。スマホと連動させるためにはキャットアイ純正のアプリを使うしかないようだ。これまで蓄積したデータを活かせなくなることや、機能に不満があることもあって、安易に乗り換えられない。さて、どうするか?
■コースマップ
・ルートラボ http://yahoo.jp/Av0XEo
■走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録
スタート: 2015/02/07 7:20:56
完了 : 2015/02/07 16:46:14
バイクタイム: 3:37:12
停止時間: 5:47:48
距離: 64.39 km
平均スピード: 時速 17.79 km
最高スピード: 時速 37.30 km
登り: 518 メートル
降り: 521 メートル
カロリー: 1713
平均心拍数: 106 bpm
最大心拍数: 153 bpm
平均ペダルペース: 48 rpm
最高ペダルペース: 141 rpm
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