寒風と 浪漫吹き過ぐ 海ほたる [首都圏視察]
約20日間の失業期間。身体が元気で季節が良ければ自転車で長期ツーリングに出かけていたところだろうが、大腿骨骨折後の経過も悪く、この真冬に旅に出るのはやはり無謀。やむなくほとんど自宅でくすぶっているが、前職の社長から餞別をもらったこともあって東京方面に一泊旅行に出かけることにした。
社用出張でない東京訪問は十数年ぶり。乗鞍仲間の新年会にも日程を合わせたが、これまでお世話になった自転車販売店さんへの挨拶と、首都圏の市場調査も大きな目的。移動手段とリサーチのために新勤務先の商品である小径車を持っていこうと思ったが、折り悪く南岸低気圧が来襲し首都圏は雪の予報。
単なるお荷物になりそうな自転車携行は断念し、何とか飛んだ飛行機に乗り込み、昨日30日に東京上陸。都心部はまだうっすら雪化粧というところだったが、旧友と待ち合わせた鳩ヶ谷駅前は吹雪で銀世界(^_^;)。
この雪の中を公共交通機関と徒歩で移動するのは大変だったので、旧友が車を出してくれて助かった。一緒にハクセン鳩ヶ谷店さんなど、自転車販売店さんをいくつか回った。
顔見知りの販売店さんにはこれまでのお礼と、これからの変わらぬお付き合いをお願いしたが、中でも長居してしまったのがオオマエジムショさん。自転車ライターである大前さんが開いたお店は、伝統的なスタイルの中に現代の先進技術を取り入れた旅行用自転車が特徴。
最後は乗鞍連盟の新年会の集合地である有楽町まで送ってもらい、少し時間があったのでワイズロード有楽町店さんも見学。
徳利が次々と空いて一次会終了。続いて二次会を終えるころにはフラフラだったが、大塚のホテルに何とか辿り着いた。ユニットバスで居眠りをして溺れそうになりながらベッドにもぐり込み。一日目終了。
二日目は若干重い身体を引きずりながら、千葉方面へ。今日は昨日と打って変わって真っ青な空の晴天で、二日酔いの目に陽射しが眩しい。
内房線の姉ヶ崎駅で降りると、今度は市原に単身赴任中のみわっちさんが車を出してくれた。2人で Bike Energy KRG(菊地輪業)さんへ。これまた色々話が盛り上がり、すっかり長居(^_^;)。
昼過ぎにお店を失礼して、東京方面に戻ろうと思ったが、みわっちさんからアクアラインを通って羽田空港まで車で送るとの提案。どちらにしても、あまりウロウロする時間の余裕がないし、身体もダルい。何より、きれいな冬の青空が仕事をするなと言っている(気がした)。
内なる声に従ってみわっちさんに甘え、昼食後は観光ドライブ。低い丘陵の続く房総半島を少し走って木更津から東京湾横断道路アクアラインに突入。初めて通ったが、海の上を走る道路は何ともワクワクさせられる。できることなら自転車で走ってみたいルートだ。
しばらく走ると海に浮かぶパーキングエリア、海ほたるが見えてくる。当然上陸し、まずは最上階の展望台へ。
よく晴れて見晴らしがよく、東京都心部のスカイツリーやビル群、横浜のランドマークタワーから、遠景には富士山までくっきり見える絶景。東京湾って意外と狭いんだと感じさせられる。
ただ、子供が転ぶほど風が強く、非常に寒い。のんびりと長時間景色を楽しむ余裕がなかった。まあ、風が強いせいで空気が澄んでいたんだろうから文句も言えない。反対の房総半島側もよく見える。
ショッピングエリアを冷やかした後は、羽田空港に向かい再出発。川崎側のトンネルをくぐるとあっという間に空港に到着。都心を回ると何度も乗り換えたり渋滞したりで時間と労力が掛かるが、アクアラインを使うと木更津は実に近い。今までの首都圏の距離感が狂ってしまった。
保安ゲートまで送ってくれたみわっちさんに手を振って搭乗口に向かった。仕事で出張の時には、出入りしやすい機体前方の通路側に座るが、今回の行き帰りでは窓側に席を取った。たまには景色を楽しもうとおもったのだ。往きは雲しか見えない飛行だったが、帰りは雲ひとつ無い富士山を見下ろせる絶景だった。席が最後尾だったこともあって翼がジャマにならず、地上の景色を楽しみながら大阪に帰ってきた。
自転車を持ち込めず、件数も回れず、新しい仕事の準備としては中途半端だったが、旧友との再会が楽しい一泊旅行だった。車を出して付き合ってくれる友達が2人もいたことも感謝感謝だ。恐らく、これからの職場では東京出張の機会もあるだろうし、またの再会があることを願っている。
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