初ブルベ みんなゴメンね 雨男 [ブルベ200km]
初めてのブルベBRM607 近畿200km 泉佐野(高野山)。3/15に別コースでシミュレーションライドを行ったが、正式には初めて参加した。この試走の経験が今回は非常に役立ち、無事に(?)完走した。「?」がついた訳は、後ほど。
今回も試走時と同じりんくう公園がスタート地点。試走時は自宅から自走したが、往復で約60kmプラスとなり、特にゴール後が非常にキツかった。今回は輪行を考えていたが、幸い家の車が空いた。スタート地点のそばに主催者が紹介してくれた1日300円の駐車場が有り、費用的にも肉体的にも負担が少なく現地入りできた。
毎年この時期の体調不良やかかとを痛めたりで先週末は最悪だったが、今日の体調はまあまあ。5:20頃堺の自宅を出発して、6:15頃駐車場着。早朝なのに意外と時間がかかり、慌てて猛虎四號をセットアップする。筆記用具を忘れたのでコンビニに寄って購入し、りんくう公園にはブリーフィング開始の5分前にギリギリ到着。前夜の雨で路面は濡れており、そう遠くはないりんくうゲートタワービルもかすみ、沖合の関西空港もほとんど見えない。
6:30過ぎにブリーフィング開始。昨日に続き、今日も不安定な空模様という予報で、私自身も参加を最後まで迷ったが、やはりDNS(出走断念)が非常に多いとのこと。
ブリーフィング中だが、他の人が受付しているのを見て、私も注意事項を聞きながら受付(初参加でどのタイミングで受付するのか判らなかった)し、ブルベカードを受け取る。後のコースコマ図は配布されないので、自分で印刷してきたもの。
正式には7:00出走だが、6:55頃から車検(ヘルメット、前後ライト、ベル、反射グッズの装着確認)が始まり、順次出走。私も6:58に出走した。しばらくは3/15のシミュレーションライドと同じコースをたどるが、スタート直後は5~6人の集団の一員として進む。
ややペースが遅く感じるが、200kmを走ることを考えると、このくらいが良いのかもしれないと、他の参加者を様子見。無理に追い越しをせず追走していく。
信号待ちなどで次第に集団はバラけていき、雄ノ山峠の上りに入ると抜きつ抜かれつのひとり旅になった。まずは14km地点の府県境、雄ノ山峠を7:45に通過。
平地中心のコースだった試走時でさえ規定時間ギリギリだったので、今回の山岳コースはかなり厳しい。そこで今回は、2つの基本方針を心がけた。
ひとつは「チェックポイント以外ではできるだけ止まらない。SNSに投稿しない&返事しない」。疲れる前に定期的に休憩を取った方が良いとの意見もあり、試走時は1時間に5分程度を目安にこまめに休憩を取った。その際についついSNSに投稿して停止が長くなったり、ちょくちょく止まって撮影したりで、結局はかなり停止時間が多くなった。意識的に停止しなくても信号待ちや下りで身体を休める機会はあるので、ペースは遅くともできるだけ進み続けることにした。
もうひとつは「スタート前&序盤にしっかり食べておく」。試走時は序盤から腹具合が悪く、食欲がなかった。これが中盤までの不調に繋がったと思われる。後半は食欲が落ちるので、最初のうちにしっかり食べることは、経験者も薦めていた。レースのように高強度で追い込むわけじゃなし、満腹でも吐きそうになることはないだろう。そんな訳で出走前の朝食もたっぷり食べ、出走してからも隙あらば携行したミニあんぱんや補助食品を口にしながら走り続けた。
19.4km地点の川辺大橋で紀の川を渡り、22.8km地点のチェックポイント、ローソン和歌山大垣内店に8:05到着。手短にトイレと買い物を済ませ、通過証明になるレシートを受け取って7分の停止で再出走。
県道9号線-県道10号線-県道130号線-国道424号線と試走時と同じコースを進んだが、31.2km地点の荒川中前交差点で右折して県道3号線に入る。
県道3号線は初めて走るが、交通量が少なく気持ちのよい道。2人連れの参加者に抜かれたが、追走はしないでマイペース。次第に上りが厳しくなってくる。
晴れ間も多かった空に雲が多くなってきた。雨雲レーダーを見ると、東方に雨雲が発生して次第に近づいてきている。雨ならDNSと公言していたし、いつでもDNFできるように輪行袋も持参している。冷静に考えれば山間部では雨になる可能性が高く、退き時か、とも思った。が、走りだすと執着が出てきて、そう簡単に止まれない(^_^;)。
結局、ズルズルと進み続ける。予想はしていたが黒川峠への上りはそこそこ厳しい傾斜。無理せずフルインナーにギアを落として、たんたんと上っていく。変速の調子が悪くチェーン落ちを起こしてしまい、やむなく停止。その間に後方から一人に抜かれた。「キツいですね」と声を交わし、私もすぐに再出発。
40.6km地点の黒川峠は9:08通過。ゆるい坂を下って行くとその先の集落にシークレットチェックポイントがあった(ブリーフィング時に予告されていたが)。facebook友達の堀河さんがスタッフとして待機しており、通過証明のサインをしてもらった。
雲行きはますます怪しくなり、雨雲レーダーでもさらに雨が接近していることがわかる。
国道480号線で紀の川沿いまで下りて輪行・・・なんてことも頭をよぎったが、なんとエスケープルートは通行止め。DNFするとしても、引き返すか、国道370号線まで進むしかの選択しかなくなった。
引き返す道は上りがあり、時間がかかる。やむなく先に進むが、すぐに雨がパラつきだした。志賀の集落で屋根の下に入り、革サドルにカバーを被せる。雨雲レーダーを見て本格的な雨はまだ降らないと判断し、レインウェアは取り出さず、ベストでしのぐことにした。
その間に雨脚が弱まったので、先に進む。54.7km地点の花坂交差点は、紀の川沿いに下る国道370号線との分岐。今思えばここが最後のチャンスだったが、ここに到達したころには小雨も止んでいた。ついつい、もうちょっとだけ進んでみようと高野山への道を上り始めたが、また小雨がパラつきだした。
雨が降っていても上りは暑く、汗がたらたら流れる。反射ベストはちょっとじゃまだ。高野山の直前で雨が強くなり、高野山の入口である63.2km地点の大門へは10:41到着。撮影のために数十秒だけ停止して、すぐに町内へ。
10:44にはコンビニを見つけて停止。ここで早めの昼食を摂りながら、今後どうするか考えた。
メニューは消化の良いパスタだが、卵とチーズを使ったカルボナーラはあまり良くなかったか?
雨雲レーダーで見ると上空に雨雲はないのだが、強弱はあっても止む気配はない。そして、周りはすっかり雨雲に囲まれ、もはや走って逃げる道はないようだ。残るは高野山駅やバスターミナルからの輪行だが、そこまで行くまでに濡れてしまいそうだ。
どうせDNFなら雨雲が去るのを待つという手もあるが、こんな雨の中でも次々と参加者が走り過ぎたり、コンビニに立ち寄ったりしている。ここでDNFしたら後悔するな、と思い先に進むことにした。もっとも、走り続けても後悔するのは目に見えてたが(^_^;)。
22分の大休止となったが、11:06に小雨の降り続く中を再出発。下り基調で高野山の中心部を通り過ぎ、反対側の桜峠で町並みは尽き、県道53号線に入って、天狗木峠へ向けて上っていく。車もほとんど通らず、ガスって見通しも悪い。昼間ながらもちょっと怖い雰囲気。
本日の最高標高地点にして71km地点の天狗木峠には11:41到着。奈良県に入るこの辺りから雨が強くなり、しばらくカメラを取り出すこともできなかった。
先に進むことは決めたが、雨の中で速度を上げると自転車はかなり傷む。末永く使いたい猛虎四號なので、ここまでは覚悟が決まりきらず、ダラダラ走行だった。しかし、本降りの中の天狗木峠の下りで「毒喰らわば皿まで」と開き直り、スピードを上げた。
「適切な長さ」のフルガードは、スピードを上げても路面からの水の跳ね上げがほぼ皆無で快適。「適切な長さ」と強調したのは、シティサイクルを含め一般的な自転車はガードが短く、ほとんどの人はその素晴らしさを知らないからだ。学生時代は雨だろうが雪だろうが走っていたが、社会人になってからは自転車の傷みを嫌って、できるだけ雨中走行を避けていた。走りだしてから1年半ほどの猛虎四號で本降りの中を走るのは初めてであり、改めて性能に感動する。シマノ デュラエースのブレーキアーチ(BR-7403)も雨中での性能が素晴らしく、それほど制動力が落ちない。雨中走行はある一点を越えると、楽しくなってくるのだ。
雨の中を快調に飛ばして76.3km地点のチェックポイント、作原の高野豆腐伝承館に11:53到着。雨の中、待機していたスタッフは「(タイムアウトまで)あと12分でした」とのこと(大汗)。雨でキューシートを見てなかったので残り時間を把握しておらず、血の気が引いた。コンビニで止まって食事したり、覚悟が決まらずにダラダラ走っていうるうちに時間をかなりロスしていたようだ。
「この後は余裕あるので大丈夫です」と声を掛けてくれ、飲み物の補給も用意してくれていたが、高野山で補給した飲料は雨のお陰でほとんど減っていない。お礼を言って、3分も経たずに再出走。
その頃には大きな雨雲は通り過ぎたようで、雨は次第に弱くなってきた。
83.2km地点の中原橋を渡る頃には雨は小止みになった。時刻はで12:11。自転車のチェックのために停車し、久々にカメラを取り出した。
自転車をチェックすると、ブレーキシューから滴り落ちる汚水(仲間内の通称:シュー汁)でフレームがかなり汚れている。さすがのマッドガードも、シュー汁は防げない(^_^;)。
猿谷ダム湖沿いの国道168号線にから、すぐに県道53号線に入り、天ノ川沿いに遡っていく。雨雲が去ってすぐに天気が回復するかと思ったが、降ったり止んだりがしばらく続き、なかなかレインウェアが手放せない。
天ノ川沿いのゆるい上り坂は思ったより長く、約22kmもあった。約1時間全く停止せずに走り続け、天川村役場付近で国道309号線に入る頃には、ようやく晴れ間の見える空模様になった。105.9km地点の川合交差点で13:16。久々に停止して、レインウェアやヘルメットカバー、シューズカバーなどを脱いで収納。後で思えば、ここでコマ図やキューシートを確認しなかったのが大失敗。
新川合トンネルの入り口がピークになり、トンネル内はゆるい下り坂。続く新笠木トンネルも下りの長いトンネル。トンネルを抜けても延々とゆるい下り坂が続く。新大正橋を200mほど行き過ぎてしまい、引き返して県道138号線に入る。その後も丹生川沿いに下り基調の道が続き、結局県道20号線に入るまで今度は下りで20km。所要時間は約40分。
樺の木峠に向う上り坂の途中の平原で左折して県道137号線へ入る。五條市と下市町を行ったり来たりしていたが、最終的にこの市境がピークとなり、反対側の急坂を下っていく。
風景が開け、金剛山方面が見渡せる。まや雲が増えているのが気になったが、近くに活発な雨雲はないようだ。
しばらくひとり旅が続いていたが、久々に参加者に追いつかれた。やや複雑な経路を確認しながら五條市中心部に下る。
ようやく、139.4km地点のチェックポイント、サークルK五條病院前店に到着。時刻は14:46。
スタッフにブルベカードを差し出してチェックしてもらおうとしたら「黒滝のレシートは?」と聞かれ、「えっ!(汗)」。次のチェックポイントは五條だと思い込んで、道の駅吉野路黒滝に立ち寄るのを失念していたのだ。
コマ図やキューシートの確認をせず、iPhoneの表示だけで先を急いだことが、裏目に出た。雨中走行までしてここまで走ってきたことが無駄になるかと暗い気持ちになったが、もうここまできたら参考記録でもよいので完走したい。「取りあえずここでの記入はしておきますので、ゴールで指示を仰いで下さい」と言われたことで、一縷の望みも抱きつつ走り続けることにした。認定されなくても「ネタ」になると思った大阪人根性も・・・。
久々に座り込んで休憩。食欲が落ちてきているが無理矢理ジャムパンを頬張る。15分の休憩で、15:01再出走。
ここからは3/15のシミュレーションライドと同じコースだし、普段のトレーニングライドでもよく通る勝手知ったるルートだ。吉野川(紀の川)南岸をひたすら西進して行くが、追い風で走りやすい。夕方が近く、いつ風向きが変わるかもしれないので、できるだけ飛ばして35km近いペースで巡航。
15:25には148.8km地点、橋本橋の横を通過。好調のようだが首肩や腰に痛みが出てきて、ツラい。走りながらもみほぐそうとするが、もうカチカチでなかなか楽にならない。胃もシクシク痛い。長時間運動を続けるブルベは、胃腸も酷使する。
154.4km地点の九度山交差点は15:38通過。新しい道の駅ができていたが、今回は素通り。とにかく、走れるだけ走り続ける。
紀の川南岸は、新旧道どちらを通っても良い区間が3箇所ある。距離は若干伸びるが、できるだけ起伏の少ない旧道を辿る。ここもそんな区間のひとつで、三谷橋の手前。また雲が増えた感もあるが、紀の川が美しい。
かつらぎ町を通り過ぎ、16:07には紀の川市に突入。この頃から追い風が弱まりだし、ペースが落ちてくる。
175.2km地点の武房橋を、16:31通過。対岸にパラグライダースクールがあるのだが、パラグライダーの向きや吹き流しを見ると完全に逆風になったことがわかる。疲労もあって、巡航速度は20km/h台半ばまで落ちる。
それでも、五條のチェックポイントから信号待ち以外は一切止まらず約45kmを走り続け、ローソン和歌山大垣内店に到着。ここは復路も通過チェックポイントになっており(185.6km地点)、16:58到着。
さすがに疲労困憊だが、ここまで来ればあと少しという安心感がある。今回は試走時より険しいコースなのに、明るいうちにここまで戻ってこれるとは、予想していなかった。30分早いスタートで、日の長い6月ということもあるが、自分としては上々。
もっとも、朝のブリーフィングで見かけなかった参加者が何人もおり、1時間後の8:00にスタートした組の早い方に追い越されつつあったようだ。
最後の難関、雄ノ山峠に備えてカフェイン(缶コーヒー)を注入。8分間の停止で、17:06再出発。朝通ったルートを引き返していき、約188km地点の川辺大橋を渡る。
194.4km地点雄ノ山峠は、17:37通過。試走時は終盤で妙に調子が上るランナーズ・ハイのような状態になり、雄ノ山峠も一気にクリアした。ところが、今回は順当に距離に比例して疲労しており、雄ノ山峠の急坂がかなりキツかった。
峠道を下りきった200.5km地点和泉鳥取交差点は17:49通過。
ここからは最後の力を振り絞って全力走行・・・を試みるのだが、信号や踏切のタイミングが悪く、度々停止を強いられる。
次第に脚も売り切れて、結局は信号が青になる度に引き離していた後方の参加者に追いつかれ、ゴール直前の田尻スカイブリッジに到達。
ここまで来れば、と自転車を止めて撮影。太陽もかなり低くなって来てはいるが、夜間走行をすること無く戻ってきた。朝は霞んでいた関西空港もよく見える。
そして208.4kmのコースを走り切り、りんくう公園近くの駐車場脇にる温室に設定されたゴール地点に到達。時刻は18:15。
猛虎四號もお疲れ様。今日は雨中走行でかなり汚れてしまったが、マッドガードや身体にやさしい乗り心地のフレームは、ブルベに最適だった。
ゴールした参加者はブルベカードにサインをしてもらい、次々と認定を受けている。私はチェックポイントをひとつ素通りしてしまったので認定は諦めていたが、一応状況を報告。
席を外していた責任者が戻るまで待機となり、その間に参加者に振る舞われているカップ麺と飲料を頂いた。
疲れた身体に染みる心遣いだ。
責任者の方が戻られたので事情を説明し、ジャッジを仰ぐ。果たして結果は・・・。
「前後の状況から規定ルートを走っていることは間違いないと思われるので、今回は特別に認定します」とのこと\(^o^)/。近辺で私の姿を見かけている方がおり、ルートログなどもプラス材料だったのかもしれない。
何はともあれ非常にありがたい配慮で、雨中を含めた200km余が無にならずに助かった。恐らく、これは入門コースである200kmだから認められた特例だろう。チェックポイントはブルベの要なので、今後はこんな事のないように充分に注意を払わなければ。
ブルベカードには、無事に11時間15分の認定タイムが記載された。今回は山岳中心のコースで、雨でロスタイムも大きかったにもかかわらず、試走時よりほぼ2時間の短縮を果たした。これは春からの走り込みと、冒頭の時間短縮策が功を奏したものと思われ、自分では出来すぎの成果。スタート、ゴール地点までの自走を避けたことも、体力温存に繋がったのだろう。
もちろん反省点も多く、続行か撤退かの判断が遅れて高野豆腐伝承館でタイムアウト寸前になったことや、道の駅吉野路黒滝を素通りしてしまったことは、コースにばかり気を取られて、チェックポイントやそのオープン時間への配慮が不足していたせいだ。運営者の配慮で結果オーライだったが、失格になっても不思議ではなかったのだから、今後の重要課題だ。
後は認定バッジを購入し、ブルベカードを預けて帰宅の途に付いた。今さら思い出したが、私は雨男だった。初ブルベなんて大イベントが晴れるわけはなかったのだ。今回の参加者には大変申し訳無いことをした(^_^;)。
■コースマップ
・ルートラボ http://yahoo.jp/inggDG
■本日の走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録
スタート : 2014/06/07 6:57:58
完了 : 2014/06/07 18:15:50
バイクタイム : 9:05:44
停止時間 : 2:12:00
距離 : 211.79 km
平均スピード : 時速 23.29 km
獲得標高 : 1999 メートル (主催者ルートラボは2488m)
カロリー : 5066
今月の累計走行距離 : 268 km
今年の累計走行距離 :3269 km
POLAR CS200CADの記録
走行距離 : 225.1 km
消費カロリー :6709 kcal
計測時間 :11:11:48
平均心拍数 :136
最大心拍数 :181
平均速度 :23.5 km/h
平均ケイデンス :80
最大ケイデンス :115
心拍数ターゲットゾーン :130-152
ターゲットゾーン以下時間 :4:22:13
ターゲットゾーン内時間 :5:04:11
ターゲットゾーン以上時間 :1:45:23
走行時間 :9:33:00
累計走行距離 :9866.9 km(2010年12月10日より)
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