旅道具 友に返して 梅雨間近 [輪行袋の収納袋修理]
滋賀在住のみわっちさんから「輪行袋の収納袋を修理したいが、メーカーに出したらいくら位するものか?」と相談を持ちかけられ、画像を送ってもらって詳しく聞いてみると自転車に固定するストラップを通すループが傷んでいるとのこと。それなら私にも修理できそうなので、請け負うことにした。
みわっちさんから送られてきた現物を確認すると、ストラップ通しの革が経年劣化でボロボロになっている。これを付け直せば良いわけだ。
修理材料を確認。革はマメに手入れをしないと劣化するし、革材料の手持ちもないしで、今回はナイロンストラップを使用。これをリベット(ハトメ)で留める。
ナイロンストラップを短冊状に切断して、端をライターで炙ってほつれ止めを施す。
穴開けポンチの切れ味が悪く、上手く穴があかないので、手っ取り早く半田ゴテで穴開け。同時にほつれ止めもできるので一石二鳥。ただし、臭い。
今まで付いていたリベットをニッパーで取り去る。下地を傷つけないように慎重に作業すると、なかなか大変。
長期間の使用でリベット穴が広がっていないかが心配だったが、どうやら大丈夫。もし穴が広がっていたら当て布をして、新たに穴を開けたりと、追加作業が必要だったのでホッとする。
残るはリベット留め作業だが、ここで秘密兵器登場。ミシン職人だった岳父が、ハトメのプレス機を持ってきてくれたのだ。これが無くても金具を当ててハンマーで叩けばリベット留めはできるが、騒音や衝撃が生じるので室内作業は難しいし、失敗も多い。
ところが、プレス機に付属していたコマがリベットに合わない。主にスナップボタンを留める作業に使用していたので、中心にピンがあるコマばかりなのだ。
ちょっと悩んだが、試しに手持ちのハンマー打ち用の金具を当てがってみると・・・長さが足りず、やっぱりプレスできない。
さらに悩んで、手持ちのパイプ状のスペーサーを物色。金具とプレス機の間に挟んで間隔を調整。本来のコマと違うので、プレス機に固定されず、手で持ちながらセットする必要はあるが、これでプレス可能になった。
リベットを生地の両側から通して、プレス機にセット。後はレバーを下げるだけで。しっかりカシメられる。
見栄えはもうひとつだが、機能的には問題ないだろう。長年死蔵していた材料と器具で作業できたので、材料費は実質ゼロ。収納袋が復活して、みわっちさんのお役に立てば幸いだ。
コメントを残す