雪だるま 隣の子らの 置き土産 [通勤車の高レシオ化]
冬場はマラソンに取り組んでいることと、寒い中でマンションの廊下で作業するのは億劫で、長らく自転車をいじっていなかった。新通勤車はスタンドやサイクルコンピューターもつけていない中途半端な状態だが、なまじかな走ることには不自由がないので、まる二ヶ月放置(^_^;)。
今日も本来なら3日後に迫った堺市民マラソンに向けて追い込み練習をしていたはずなのだが、先週の試走でヒザを痛めてしまいまだ痛みが残っている。もっとも昨夜の大雪が残るなかでみぞれ混じりの雨が降り続いており、外を走れる状態でもなかった。
整骨院で今後マラソンでヒザを故障しないためにはヒザ周りの筋肉の強化が必要と言われ、このところ自転車で重いギアを回すトレーニングに取り組んでいる。自転車の重踏みは、回転することで力が集中しないので故障を起こしにくいとのこと。ところが現在の通勤車はフロントアウター40Tと小さく、ギア比を高めるために、より大きなフロントギアを付けることを薦められた。そこで、この週末に作業するつもりだったが、今日はあまりに寒い。そこで、図々しくも近所の友人宅を作業場所として借りることにした。
整理の悪いパーツ類を発掘するのに時間がかかったが、一揃え抱えて11時過ぎに友人宅で作業開始。ギア交換といっても実はそう簡単ではない。今まではトリプルギア用クランクのセンターとインナーのみを使用して40×24Tという超コンパクトな前ギアだった。今回は48×34Tに換装するので、アウターとセンターにギア位置がずれる。当然チェーンラインもずれるので、BB(ボトムブラケット)も今までより短いシャフトに交換する必要がある。そんな訳で、まずはクランクとBBを外す。
今までのBBはVP製のカートリッジ仕様122.5mm。これも間に合わせのつもりで付けた中古品だったが、付けっぱなしになっていた。
代わりのBBを物色。テーパーはたぶん全部JIS(=シマノ互換)。左からスギノのマエストロ、サンツアーのマイクロライト、一番右はシャフトがスギノでワンが丹下、ウォーターシースはシマノデュラエースというごちゃまぜ品。他にVPの前に使用していたワールドクラスもあるが、これはVPとほぼ同じシャフト長だし、以前の作業で変形しているようなので除外。
マイクロライトがシャフト長が115mmだった。約4mmチェーンラインが内側に入るので、ひとまずこれを装着してみることにした。
このBBはシャフトこそスチールだが、ワンが軽合金で軽量であり、分解しなくてもグリスアップできるグリスガードシステムを搭載している。記憶が曖昧だが、以前も今回のようなシチュエーションで使用していたような気もする。
友人がギアを交換してくれたスギノXPのチェーンホイールを装着し直す。今回のギア板は懐かしのシマノWカット。アルテグラの前身であるシマノ600のクランクに付いていたものだ。実はシマノは何と1980年台にPCD110のダブルギアクランク、今で言うコンパクトタイプを世に出していたのだ。もっとも当時はツーリング車用という位置づけだったが。
XPを装着して、フロントディレイラーを上方にずらす。シャフトを短くしても今までよりやや外側にギアが来た。もう少し短いシャフトの方がベストかもしれないが、フロントディレイラーの可動範囲だったので、取りあえずはこれで試してみることにした。トレーニングが進めばさらに大きなギアを使用するために、PCD130のクランクに交換することも考えている。どうせ一時的な使用になるかもしれないので深くはこだわらない。
ギアが大きくなったので、その分チェーンを継ぎ足す。友人に借りたチェーン繋ぎ用の工具のお陰でスムーズに作業が進む。コネクティングピンも提供してもらった。感謝。
この機にリアコグ(スプロケット)も組み換え。これまでの12-22Tから、13-21Tに少しナロー化した。これまで、山やダートを走ることを想定して前24×後22Tの超軟弱ギアを装着していたが、実際にそうしたフィールドで活用する機会は未だない。少なくとも通勤ではフロントインナーを使用する機会すらほとんど無く、40Tフロントシングル状態だったので、今回の換装でインナー34Tを付けたことはむしろローレシオ化したとも言えるからだ。
平行して進めたのが、ステムの換装作業。ALMASの新名さんにほぼ同じポジションを取れる、日東UIステムを譲ってもらったのだ。これまでのALICOのステムに比べれば高級感があるし、ハンドルも日東製ライタンライトなので釣り合いが取れる。ALICOは一度緩みが発生したが、日東同士なら相性に不安もなくなる。90度でなく前下りタイプなら理想的だが、贅沢を言ってはバチが当たる。
1ボルト留めステムは、少なくとも左右どちらかのバーテープやブレーキレバー、コマンドシフトを外さないと交換できないのが面倒なところ。昨年末に入手していながら、作業をずるずる引き延ばしていた(^_^;)。
とは言え、その面倒をかける甲斐のあるスッキリした外観のハンドル周りに仕上がる。細身のスチールバイクには、2~4個のボルトで固定するオープンタイプのステムは迫力がありすぎて似合わないと感じる。
ステム交換のために外していたワイヤー類やレバー類、バーテープを戻す。
フロントが大ギア化(といってもコンパクトサイズだが)し、コンポーネントもシュパーブプロ中心なのでロードレーサー(ロードバイク)に近づいた感じ。もっとも、28Cの太タイヤとマッドガードが付いているので、多くの方にはただの古臭いスポーツ車にしか見えないだろうが。
そろそろ時間がなくなってきたので、最後に猛虎参號から移植した中で唯一残っていたイエローパーツ、トゥクリップを交換。用意したのはウェルゴ製ブッラクカラーのプラスチッククリップ。雰囲気的には金属製クリップの方が旧車らしく見えるが、通勤用には靴に傷めにくく、踏んでもすぐに折れない柔軟性を備えたプラ製の方が適している。消耗品なので価格が安いのもありがたい。
ペダルもMTB用のXC-PROだし、時代考証的にはこの時期はプラ製ケージが主流だった。
通勤用には裏踏みがしやすく、プレートがシューズに食い込みにくいMTB用が適している。
これにて本日の作業終了。作業場所を提供してくれ、作業も手伝ってくれた友人に感謝。
これでこの通勤車はほぼ白黒のモノトーンになった。革サドルが次第に色落ちして茶色になってきていることを除けば。
夕方になっても雨が降り続いていたので、試走はしていない。明日天気が好転すれば、試走と微調整をするつもり。
今日はやりたかった作業の一部のみ。まだサイクルコンピューターを装着していないし、スタンドも装着したい。センタースタンドを装着するつもりだったが、大掛かりな加工が必要になりそうなので、ちょっと迷っている。リアキックスタンドにしようか?
降り続く雨の中でも、子供らは屋根の下に雪を運んで遊んでいた。マンションの入口にはかわいらしい雪だるま。
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