蒼天に 傷跡残し 野分去り [紀見峠-玉川峡-鍋谷峠]
台風が未明に通過した昨日は、1日スッキリしない天気で、午後にも雨がぱらついたりしたので走りに出ないで正解だった。仕切り直して本日は6:30過ぎに近所の友人と一緒に出走。先週末も天気が優れず遠出は2週間ぶり。その前週も淡路島ののんびりツーリングだったので、トレーニング的な走りは3週間ぶり。久々の猛虎四號はハンドルポジションを少し変えたこともあってか、どうも余所余所しい。
最低気温が10度近くまで下がる予報に、長袖ジャージにレッグウォーマーを身に付けた。ついこの間まで暑さと戦っていたのに、今度は寒さとの戦いだ。
今日はまず紀見峠を目指して、西高野街道を経由して河内長野駅前を通過。旧高野街道風情が残る西條合資会社付近の一角では、入り口に車両通行止の看板が立ち、何やらイベントがあるよう。
近寄ってみると、あちらこちらで出店の準備中。今日は高野街道まつりとのことで、河内長野駅から三日市駅の間で色んなイベントが予定されているらしい。我々が通ったのは8時前で、まだ準備中だったのが残念。
三日市駅を過ぎたところからいつもの遊歩道に入り、紀見峠へ上り始める。途中、ちょっと息が上がったが、間が開いて心肺能力が落ちているのかなあと、さほど不調とは思わず国道371号線旧道の紀見峠(紀伊見峠)には8:30頃到達。台風直後だが、路面に水が流れている箇所があるくらいで、ここまではさほど支障なし。
紀見峠にも「紀伊見峠ふるさと展望」の幟が立ち並び、高野街道の橋本市側でも今日はイベントがあるよう。
峠付近でアイウェアを落として、探しに戻ったりといったトラブルもあったが、ひとまずは順調に和歌山側に下り、橋本橋を渡って紀の川南岸へ。
今日は久々にこのまま国道371号線を辿って最短距離でひと山越え、丹生川沿いに下るルートを計画。結構キツいルートなので、普段は高野山に行く時にでもこの山越えは避け、九度山へ迂回して丹生川沿いに上る。
橋本橋を渡ってすぐに国道371号線に入る分岐があるが、友人にちゃんと伝えておかなかったので、先を走る友人が気づかず直進してしまった。声を掛けても届かず、慌ててダッシュで追いかけるも500~600mほど行き過ぎてしまった。
ここからの山越えは、記憶通りなかなかハード。ピークの標高は400m程度だが、狭い道と急傾斜が続く酷道だ。ここで異変を感じたのだが、どうにも上りでペースが上がらない。普段、上りだけは友人より早く上れるのだが、今日は友人に置いて行かれた。友人がホイールを新調し、逆に私は重いホイールに交換したこともあるのかと思ったが、どうも身体に力が入らず、すぐに息が切れる。
かなり消耗しながら、何とかピークの切通しに到達。特に峠名を示す標識などはなく、ネットで調べてもそれらしい峠名は発見できなかった。時折り、クルマやオートバイは行き来しているのだが、自転車の姿は全く見かけない。
上りでは路面に水が流れている箇所があるくらいだったが、反対側の下りは路面全体に土砂が流れている箇所などもあり、台風の影響を徐々に感じてきた。iPhoneの地図では以前通ったショートカットルートへの分岐がわかりにくく、遠回りだけど素直に県道102号線との分岐まで進むか、と思ったところで「町道32号線・青渕2km」の標識を発見し、国道を離れてそちらを進んだ。
細い町道をしばらく下って行くと、青渕の集落付近で眺望が開けた。眼下に険しい山々と、谷底で蛇行する丹生川が青空の下で絶景。ただ、丹生川ははるか上から見下ろしてもはっきりわかるほど水量が多く濁った水が勢い良く流れている。
急坂を下って、無事に丹生川沿いを走る県道102号線に到達。ところが、上流に向かう道はここで通行止めになっており、今通ってきた町道が高野山方面への迂回路として表示されていた。先ほど町道に入らずそのまま国道を下っていたら、通行できずに引き返す(もしくは高野山に上る?)羽目に陥るところだった。
ここから下流側は通行止め箇所こそなかったものの、丹生川沿いの道は今回の27号やそれ以前の台風で大きな被害を受けていたようだ。
路面が川になっている箇所、路肩の崩落箇所が相次ぎ、中には道が半分ほど崩落した場所もあった。川沿いの施設も利用できないところが多かった。
幸い、予定通りのルートをたどることができたが、台風直後だというのに事前に情報収集もせずに山間部に入り込んだことは、完全にプランニングミス。一歩間違えば、引き返したり大きな迂回を強いられた恐れもあり、反省。
高野山下駅付近でも路肩の歩道が落下していたり、柵がなぎ倒されていたりで、自然の脅威に震撼とさせられたが、九度山まで来るとようやくひと安心。
できれば往路と同じルートは避けたいし、平坦な川沿いの道では調子よく走れたので、帰路は鍋谷峠を越えることにした。後で思えばこれが大失敗。
追い風に乗って紀の川南岸の県道13号線を快調に西進・・・というか、友人のスリップストリームに入って必死でついていった。
国道480号線と交差する東渋田交差点のコンビニで小休止するが、すでに11時を過ぎていた。これは昼までに帰れるようなルートではなかった。
国道480号線は遠回りになるので、県道125号線で小さな峠を乗り越えてショートカット。
再び国道480号線に入って鍋谷峠を目指すが、またも足が回らず、息がすぐに上がる。いったん回復したように思っていたが、やはりどうもおかしい。アタックどころではなく、上りがやや苦手の友人にもさっぱり着いていけない。
何とか峠まで、と思って頑張ったが、フルインナーでも非常に苦しく、さっぱり進まない。正午を過ぎてハンガーノック気味なのもあったのか、頭ももうろうとしてくる。しまいには左ふくらはぎに痛みが出てきて、たまらず足をついた。峠まで後少しなのはわかっていたが、その数百メートルを踏み続けられなかった。
ポジティブに追い込んで苦しいことは良くあるが、こんなにネガティブに苦しいことは久しぶり。どうも明らかに体調がおかしい。
ようやくのことで鍋谷峠に辿り着いたのは、12:30近く。しばらくへたり込んで動きが取れなかった。せきが出るとか、熱っぽいとか、頭が痛いとかいう顕著な体調の異常を自覚していないので、自分としては急に体力が落ちたように感じる。とは言え、わずか2~3週間のブランクで、ここまで体力が急降下するとも思えない(思いたくない)。
友人は「急な低温に身体が対応できていないのではないか」と想像していたが、過去にあまり経験のないことで、不思議。これも歳のせいだろうか?
鍋谷峠の温度計は10度を示し、確かに今シーズン初めて経験する低温ではあったが、友人は私より薄着なのに平気な様子。私が異様に寒さを感じたのは、やはり季節の変化に対応できていなかったということなのか?
鍋谷峠からは、元気な時なら1時間くらいで帰宅できるが、今日は下りで凍え、ペースも上がらず、途中のコンビニで休憩したしたりで1時間40分もかかった。結局、帰宅は14:20頃で、午前ライドのはずが大幅に遅れてしまった。
今日は台風被害を考慮しないいい加減なプランニングに始まり、体調不良の自覚の遅れ、それに伴う帰路選択の失敗が続いた。さらに、低温下では補給をもっと積極的に摂るべきだったろうし、面倒がらずにダウンヒルでは厚着するべきだった。これは過信、慢心が招いたことで、自分自身も苦しいライドだったし、同行の友人や昼食を用意していたヨメさんにも迷惑をかけた。全く、油断禁物だ。猛省。
■コースマップ
・ルートラボ http://yahoo.jp/5vV27D
・Googleマップ http://goo.gl/maps/Xs4li
■本日の走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録 http://p.tl/VBYJ
スタート : 2013/10/27 6:45:32
完了 : 2013/10/27 14:21:26
バイクタイム : 4:53:43
停止時間 : 2:42:06
距離 : 107.02 km
平均スピード : 時速 21.86 km
獲得標高 : 1508 メートル (ルートラボは2004mを記録)
カロリー : 2358
今月の累計走行距離 : 577.07 km
今年の累計走行距離 :5470.79 km
POLAR CS200CADの記録
走行距離 : 123.3 km
消費カロリー :1638cal
計測時間 :7:38:58
平均心拍数 :126
最大心拍数 :169
平均速度 :23.0km/h
平均ケイデンス :78
最大ケイデンス :123
心拍数ターゲットゾーン :130-152
ターゲットゾーン以下時間 :6:09:50
ターゲットゾーン内時間 :1:07:36
ターゲットゾーン以上時間 :0:21:32
走行時間 :5:21:37
累計走行距離 :7699.0 km(2010年12月10日より)
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