連日の 雨降り止まぬ 野分前 [新通勤車組立て・その1]
昨日に続き、やはり今日も雨。そんな訳で昨日の届いた通勤用フレームの組立作業を本格的に開始。
それに先立ち、仮組み用に猛虎四號で使用を止めたリアホイールにタイヤをセット。キチキチという異音がするので長期使用は不安があるが、間に合わせ程度にはまだ使用できるだろう。タイヤをセットする前に重量測定をしてみると、コグやQRのない状態で930g。大昔の32Hホイールながら、名前の通り385gのCTL-385リムと、フリーボディーが軽合金のSLマイクロライトのお陰で、結構軽い。
猛虎参號で使用していた28CのGMD G701タイヤを装着し、ひとまずの前後ホイールの準備完了(フロントタイヤは反射ライン入りのG701リフレクティブ)。
ヘッドパーツを元々付いていたマイクロアジャスト(ギザギザの咬み合わせ)のものを使用するか、軽合金製のものに交換するか迷っていたが、ロック機構の付いたアウター受けを挟めるほどの余裕が無いので、取り敢えずはゆるみの起きにくいマイクロアジャストをそのまま使うことにした。マイクロアジャストでないヘッドパーツに、ロック機構の無いアウター受けを挟むと緩みが生じやすいからだ。
フォークを抜いてみるとJISマークとともに「ISH●●●TA」の刻印があった、●は判別不能だが、どうやらフレームパイプは石渡(ISHIWATA)製らしい。
ヘッドパーツは玉当たり面の研磨もしていない入門グレードのもので、ワンはきれいにクリーニングできたが、リテーナーの古いグリスが取れない。ビニール袋に入れてパーツクリーナーを吹き付け、しばらく密封してみたりもしたが、さっぱり歯がたたない。
手持ちの新品のリテーナーに交換することも考えたが、このグレードではそれももったいない。いずれ時間を掛けてクリーニングすることにして、取りあえずは新しいグリスを足して組み付けることにした。
アウター受けは、往年のシマノ製を採用。薄手の割に比較的剛性が高い。ステンレス製で錆びにくいのもメリット。
これでヘッドパーツ組付け完了。マイクロアジャストなので、調整がラフでいいのはある意味楽。久々に34mmのヘッドスパナの出番だった。なぜかブラック仕様のトップナットだけでも、32mmに交換してしまうのも手だが。
フォークのセッティングが決まったので、前後ホイールを装着。メンテスタンドに固定してパーツ組付けを本格的に開始。
まずはボトムブラケット(BB)。猛虎参號でフィキシングボルトのゆるみが何度か起きたので、原因がBBなのかクランクなのか特定するために、別のカートリッジ式BBを中古で入手していた。入手した途端に猛虎参號にクラックが入ったので、出番がなかったが、今回はこれを装着した。
検証用なので、完成車外しの安物。これでゆるみが生じるようなら、クランク側に問題ありということになる。
続いて、左右のクランクを装着。猛虎参號で使用していたワールドクラス製と異なり、チェーンラインが簡単に調整できないので、もし問題があればスペーサーを挟むことになる。
右クランク(チェーンホイール)はスギノXP。センターとインナー位置のみ使用して、40×24Tギアを装着している。ロード用前メカのキャパシティギリギリにギア比を設定している。
猛虎参號で使用していたハンドル(とその周辺パーツ)を装着。ワイヤーなどのセッティングをしようとしたところで、先にポジションをチェックしておいた方が良いことに気付いた。
1ボルトクランプのクイルステムでは、ステムの交換のためには少なくとも片方のバーテープやブレーキレバーなどを取り去る必要がある。最終的には乗り込んでみないとステム長は確定できないが、面倒な作業を繰り返す可能性を減らすために、猛虎参號と比較してみた。
ステム長のチェックのために、BB位置を合わせて猛虎参號のフレームを重ねてみる。トップチューブ長は新フレームの方が5mmほど長いはずなのだが、シートやフォーク角度が異なるせいか実際に重ねてみると思ったよりコンパクト。やっぱりロードバイクというところで、リアセンターも猛虎参號より短い(420mmくらいか?)。ヘッドパイプの位置が10~15mmも手前にあるので、ステムを今より長いものに交換した方が良さそう。
そこで、手持ちのクイルステムを並べて検討。左から突き出しの長い順に日東UI、メーカー不明チタン製、日東UI80、日東クリステム、ALICOスチール製、3T ARレコード。全てハンドルクランプ26mm径。
6本あってもベストサイズ(現在ハンドルに付いている日東パールより10~15mm長いもの)が、ちょうど抜けている。やむなく、もう少し(17~18mm?)長めのALICOを装着することにした。
突き出しは日東クリステムもほぼ同じだったが、未使用のこいつを通勤用に使うのはもったいないし、乗ってみたら結局ポジションが合わない可能性もある。まずはこいつで試してみよう。
ハンドル周りの作業に入ると時間がかかるので、後日に回すことにして、短時間で済む作業をいくつか。
スプロケットは13-21Tから12-22Tに組み換え、少しだけワイドにした。猛虎参號の晩期には、フロントギアの歯数差を大きくしてインナーとアウターでギア比の重複をなくしていた。これは、少ない枚数でクロスレシオを実現できる半面、レスポンスの悪いフロントチェンジが増えるというデメリットもある。街中の通勤では頻繁なストップ&ゴーを強いられるので、さすがに少し面倒だった。ひとまずこれで様子を見て、さらにワイド化するか、検討しよう。
手持ちのステムを引っ張りだす際に、26.6mm径のシートピラー(シートポスト)を発見した。ヤグラも付いていない鉄製のものなので、完全に記憶から飛んでいた。これに菊座をつければとりあえずはサドルをセットすることもできるが、早いところ軽合金製のピラーを入手したいところ。
フレーム側の径やシートピン周りの具合を確認するために、仮装着してみたが、問題なく固定できる。
リアシートピンにもセンタープルブレーキ用のアウター受けを装着。フロントとお揃いのシマノのステンレス製。
本日の作業はここまで。シートピラーや不足しているパーツを調達しつつ、今後も作業を進めていくつもり。クラックが入った猛虎参號はポジションチェックのために保管していたが、新フレームと比較すると軽いことがはっきり体感できる。猛虎参號は丹下No.2製なので決して軽量パイプではないが、ヘッドパーツ付きで約2.8kg。約3.3kgの新フレームと比較すると約500g軽い訳だ。同じクロモリ製フレームでもパイプのグレードやフレームサイズ、各部の仕様でこれだけ変わってくる。やはりオーダーフレームだけの価値はあったというところ。
コメントを残す