虎が逝き 虎が継ぐ秋 代替り [猛虎参號パーツ外し]

 オーダークロモリフレーム猛虎参號とは22年間もの付き合いだったが、先日ついにダウンチューブにクラックが入った。パイプを差し替えて再生することも考えたが、酷使し続けた年月を考えれば他も限界と思われる。残念だが、寿命を迎えたと判断して、引退させることにした。

 ノリクラ前後のバタバタで、しばらく置きっぱなしになっていたが、後継の通勤用自転車(検討中)のために場所を空けておかなくてはならない。そんな訳で、今日はバラし作業。

130916_140504 間に合わせで通勤に使用している小径車にサドルやペダル、ボトルケージを移植したり、異音の出た猛虎四號のリアホイールと交換したりで、すでにいくつかのパーツは外している。

130916_144734130916_150402 軽くクリーニングしながら、上の方からどんどんパーツを外していく。ハンドル、サドル周り、続いてブレーキ系、シフト系と作業を進め、マッドガードなどのホイール周りも外していく。

130916_151638 概ね順調に作業が進んだが、ネジのゆるみ止剤を用いて固定した右ワンがなかなか外れない。BBシャフトを利用して工具ずれないように固定し、長い工具で渾身の力をかけると、ほんのわずかずつ緩む。とは言え、これでは腰痛持ちにはキツい作業なので、後回しにした。

130916_153238 フレーム側のヘッドパーツは専用工具で外す。フォーク側の下玉押しは、専用工具との相性が悪く、前回フォークに大きな傷をつけてしまった。今回は金属棒を当ててハンマーでコツコツ叩いて外した。気長にやれば、この方が傷がつかない。

130916_154258 これで、ただ1点を残してパーツの取り外しは完了。右ワンに関しては工具を延長するパイプを探したりしたが、家にある道具で目ぼしいものがない。

130916_173426 そこで、近所の友人の力を借りることにした。最初は文字通り「力(腕力)」を借りようとしたが、さしもの友人もこれは厳しいとのこと。一旦自宅に戻って、友人が持ってきたのが700mmの柄を持つレンチ! 何でそんなもん持ってんねん、というツッコミはさておき、再チャレンジ。これでも簡単にはいかなかったが、二人がかりで力を合せ(私はフレームを押さえていただけだが)、何とか右ワンを外すことができた。友人は汗をかき息が上がるほどで、協力が無ければとても外せなかった。使用したゆるみ止め剤は取り外しを想定した中強度タイプだったが、面積の大きなワンにたっぷり塗るのはやりすぎだったようだ。感謝と反省。ちなみに左ワンが比較的スムーズに外れたのは、右ワンに塗りすぎて残量が少なくなってしまったからだろう。

130921_081142 これで猛虎参號は素の姿に戻った。22年の付き合いはヨメさんよりも長いだけに思い入れも大きいのだが、我が家のスペースを考えると保管しておくことは難しい。友人が預かろうかと提案もしてくれたが、周りに負担を掛けてまで保管しても、何かに役立つ訳でもない。残念だが、フレーム部分は近いうちに処分しよう。まだ使用できる(?)フォーク部分だけを、思い出の品として保管しておこうかと思っている。

 新旧の猛虎號を並べて記念撮影。猛虎四號の運用が軌道に乗った途端に寿命を迎えた参號。やはり虎は二義的に使われることを、潔しとしないのだろう。次の通勤用自転車に虎の名前を冠するのは止めておいたほうが良さそうだ。虎を二匹飼うのは無理なのだ。

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