第18回スズカ8時間エンデューロ秋SP参戦記
5回目の出場となったスズカエンデューロ。前回の春大会では、勤務先の従業員で構成する「チームCARACLE」はクラス優勝という最高の結果を出すことができた。同僚たちは今回も上位を目指してトレーニングを重ねてきたが、私は前回を最後に上位を目指すチームから離れることを宣言していた。
今シーズンはCARACLE-Sの本来の用途であるツーリング的なイベント活動や、展示会、試乗会に力を入れるつもりだった。週末トレーニングが満足にできないことが予想されたし、年齢的に仕事の合間に高強度トレーニングをすることも厳しくなってきた。こんな状態でチームに参加しても、足を引っ張ることが目に見えているからだ。実際のところは台風などの悪天候も加わって、丸々1ヶ月週末トレーニングができないという予想以上にひどい展開になった。
通勤ライドではそれなりに頑張って追い込み、堺浜周回練習などは可能な限り行ったが、ノリクラ以降まともに峠を上っていないし、100km超ライドは7月以降行えていない。チームに迷惑を掛けなくて済むように、4時間ソロでエントリーをしておいたのは大正解だった。
毎度のごとく鈴鹿近くに前泊したが、今回は週の半ばの祝日開催とあって出発は終業後。天候の優れない中を移動し、ホテルに入って就寝したのは22:30頃だった。3:30に起床すると、やはり雨。食事をしてホテル出発は4:30過ぎ。
鈴鹿サーキットに入ったのは5:10頃。前回より30分近く遅いが、雨で出足wが遅いだろうと予想した。雨の中を特設ピットにテントを張るのは保留し、とりあえずピットビルに居場所を確保。
受付でゼッケンや計測チップを受け取る。4時間ミニ・リカンベントにソロエントリーした私のゼッケンナンバーは2520。
チーム名は使用モデルの「CARACLE-S」としている。
今回、フォーク固定のチップを初めて装着した。ずれないようにストラップをしっかり締めるのはもちろんだが、ずり落ちないようにカンチ台座の上に装着した。
一方、同じく4時間ミニ・リカンベントに4人でエントリーした仲間たちはナンバー1195。
こちらはこれまで通り、ベルクロバンド式計測チップ。
彼らのチーム名は使用モデルの「CARACLE-COZ(カラクル・コージー)」。そう、今回は開発中の折りたたみカーボンバイクの実戦テストを行うのだ。
車重は7kgを切り、ホイールも20インチWO(451サイズ)。10kg近い車重と20インチHE(406サイズ)のCARACLE-Sに比べれば、走行性能は格段に向上しているはず。
例年秋大会はエントリーチームが多く、強豪チームも参加する。リカンベントや非折りたたみ小径車には敵わないかもしれないが、COZの投入して「折りたたみ自転車最上位」を目指したいという目論見だ。
2017秋スズカエンデューロ直前練習 [堺浜周回]
スズカエンデューロまで、いよいよあと4日。今日はチームCARACLEの最終トレーニングを堺浜で行うことにあなった。出場する訳ではないが付き合ってくれた近所の友人と自宅を出走し、堺浜に近づくと偶然F永さんやT田さんとも出会って集合地点のコンビニへ7:30前に到着。すでに到着していたN岡さんや、すぐに現れたS池さんとも合流。
取引先の金融機関の方々もスズカエンデューロに出場することになり、スポーツバイクを持っていないメンバーにCARACLE-Sを貸出したりしているのだが、今日は担当営業の方が8時に来られることになっている。準備をしながらしばし待機。
金融機関の方が到着したが、彼のクロスバイクは後輪がぺしゃんこになっていた。タイヤを外してチューブをチェックしても、はっきりしたパンクは見当たらない。恐らくピンホールによるスローパンクだろうから、トレーニングの間くらいは大丈夫だろうとエアーを注入して準備完了。
8:26に周回を開始。今日は昨日の雨もがりきれいに晴れたが、気温が低く待機している間にすっかり冷えてしまった。何より風が強く、スタートした途端に向かい風でペースが上がらない。一周目の中盤まではウォーミングアップ程度のスローペース。反面、中盤のコース南側は追い風で、軽く踏んでも40km/hまで速度が上がる。これは気持ちがいい。終盤は軽いアタック合戦になったが、まだ本気ではない。
私以外のチームCARACLEメンバーは全員、開発中のカーボン製折りたたみバイクCARACLE-COZの試作車で出場する。マシンのパワーアップで、今回も上位を目指す。
私は1人チームでエントリーしており、走り慣れたTORACLE(CARACLE-S 2016試作車)で4時間独走の予定。今日も私以外のチーム員はCARACLE-COZなので、ただでさえトレーニング不足なのに、バイクでも差がつき非常に苦しい。
続・2017秋スズカエンデューロ決戦仕様 [TORACLE(虎来る號)]
スズカエンデューロに向けて決戦仕様に組替えたTORACLE(虎来る號)は、革サドルやボトルケージなど、4時間の単独走行に備えた装備のせいで10kgを越えてしまった。わずか30gなら何とかあと少しの軽量化を果たしてひとケタに持ち込みたい。
今週末は土日ともに休みだが、今日は雨。そんな訳で朝からTORACLE(虎来る號)をいじって、もうひとあがき。まずは、先日も切断作業を行ったRXL SL製カーボンシートポストを、ギリギリまで切り詰める。フィジーク製アリオネR1を当てて比較すると、レールから座面までの距離はせいぜい10mm程度の差。
切断する前は先端から100mmフレームに収めるようにリミットラインが設けられており、これに従うとせいぜい20~30mmしか切断できない。しかしながら、切断で全長がかなり短縮するし、よく言われる経験則では直径の2倍挿入されていれば大丈夫と言われている。
27.2mm径のポストなら2倍は54.4mmなので、ここは自己責任でアリオネを装着する場合に60mm挿入する計算で切断することにした。約50mmを切断し、前回と合わせて約210mm短縮し、サドルレールからの全長は200mmになったということ。
2017秋スズカエンデューロ決戦仕様 [TORACLE(虎来る號)]
週末のイベントが続き、色々と溜まったことを片付けたいので、今日は代休をもらった。トレーニングもしなきゃなあ、と思っていたが、まだ一昨日の堺浜トレーニングの筋肉痛が残っていて億劫だった。そんな訳で、朝からの雨に少し救われた気分になった。
そこで、朝からCARACLE-S 2016の試験塗装車であるTORACLE(虎来る號)を、スズカエンデューロに向けて決戦仕様へ組替え。
ここ数回はほぼ似たような作業だが、チェーン(KMC X10SL)を交換するので、その前にクリーニング。チェーンクリーナー(機械式)を使ってプレートの内側まで入念にブラシ洗浄。
洗浄後のチェーンはスズカ後はまた使用するので、PRO GOLDを注油して保管。47Tチェーンリングも交換するのでクリーニングしたが、そろそろ消耗してきたようだ。
シマノ製アルテグラ10速リアスプロケット(CS-6700)も11-28Tから11-25Tにクロスレシオ化。11-28Tはクリーニングして保管。
同じギア比で軽量なアルミ製(RECON)もあるのだが、スズカエンデューロでは重量よりシフト性能を重視。
イベント後のGoGo(午後)トレ [堺浜周回]
スズカエンデューロまで、2週間を切った。にも関わらず、土曜出勤&雨、台風、台風、サイクルモードとこの4週間連続で週末トレーニングができなかった。昨日土曜も出勤で、今日は午前中はカラクル-Sで行く輪行体験ポタリングだったが、もはやのんびりしている場合ではない。
そこで、午後に堺浜を走ることにした。一緒に輪行体験ポタに参加していたN岡さんと、昼食を摂って堺浜に着いたのは13:30頃。実は我々以外のチームCARACLEのスズカエンデューロ参加メンバーも、午前中にここでトレーニングをしていた。
N岡さんは開発中の試作車CARACLE-COZでスズカエンデューロに参加する予定のため、午前中もこれで走っていた。私は1人チームでエントリーしており、走り慣れたTORACLE(CARACLE-S 2016試作車)で4時間独走の予定。
周回を開始した途端に、超軽量6.8kgのカーボン製バイクはさすがに出足がよく、スルスルと加速していく。とは言え、CARACLE-Sもスズカエンデューロのクラス優勝を成し遂げた高性能バイク。週末ろくに走れていないのはN岡さんも同じだし、平日の通勤ライドの距離は私の方が長い。
「自転車の性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを・・・教えてやる!」と追いすがったものの、半周もするとはるかかなたに先行されてしまった。
「見事だな・・・。しかし小僧、自分の力で勝ったのではないぞ。その自転車の性能のおかげだという事を忘れるな!」
いきなり差をつけられてしまったが、さすがに一周目からあまり強度を上げると保たないので、心拍数が170bpmを越えない程度で走り続ける。すると最終コーナーを曲がったところで、N岡さんがペースダウンしていた。
「(足が)攣りました!」と苦笑い。
「何とかいけます」と2周回目に突入し、またも一気に離された。午前中のポタリングで体が冷えてしまったのか、食後すぐで血が消化器官に集中しているのか、私もどうも調子が上がらない。