久々の府境峠2発 [鍋谷峠-大和街道-紀見峠]
ゴールデンウィーク前はスポーツ自転車の書き入れ時だが、今年は新商品の発売も重なってかなり忙しかった。お陰で疲れが溜まっているし、息子の野球の試合もあったので、GW初日の昨日は自転車は遠出せずに息子の応援や散髪、自転車整備。
昨日も天気は良かったが、GW2日目の今日も快晴。天気は最高だが、身体がだるく、体調は良くない。仕事の疲れもあるだろうが、どうやら毎年恒例のアレルギー症状が出てきたようだ。数年前は6月頃だったのだが、だんだん発症時期が早くなってきて、今年は4月のうちに症状が出てきた。
と言って、安静にして改善するものでもないので、無理矢理にでもトレーニングに出ないとどんどん体力が落ちる。やる気が出ずに出走が遅れたが7時前には自宅を出発。代わり映えしないが、体調に不安もあるのでひとまず手近な鍋谷峠に向かった。折しも、先週一緒に走った近所の友人は昨日からブルベ400kmに出場しており、そろそろゴールしてもおかしくない時間。連絡が入らない事を気にしながら、車輪を進めた。
TORACLE-S(虎来る號)は快調だが、脚の方は予想通りさっぱり回らない。出走早々にコンビニに立ち寄って、コーヒーでカフェイン注入。これで少しは調子が上がってきた。
国道480号線逢野トンネルを越えると、眼前にこれから上る紀伊山脈が青空の下に稜線を描いている。霞んでいないので、黄砂やPM2.5も少ないのだろう。
父鬼集落下の定点観測地点の気温は15度。暑くなく寒くなく、湿度が低いので爽やかな最高の天気だ。身体はまだだるいが、少しは動き出した。
上りに備えてレッグウォーマーを脱ごうとしたところを、Tyrell製の折りたたみ自転車が追い抜いていった。CARACLE製造元のスタッフなら小径車に遅れを取ってはならじ、とレッグウォーマーを着けたまま慌てて追いかける。
花粉症などのアレルギーは副交感神経が働いている時(=リラックスしている時)に症状が悪化する。一方、交感神経が活発化していると症状が抑えられる。つまり気合が入って集中している時には、意外と症状は出ない。こんな時に、気合の入る仮想ライバルはありがたい存在だ。
相手の力量がわかるまではこそっと着いていこうとしたが、Tyrell乗りの方はすぐ先の父鬼集落内の自販機で停車。トレーニング不足と体調不良の情けない体たらくだし、初対面の方に真っ向から「勝負しませんか?」と言うほどの自信もない。出走後すぐに停車するのも不自然なので、素知らぬ顔で先行することにした。
それでも、後ろに折りたたみ車のライバルがいる状況は「追いつかれるのは恥」と、気合が入る。いつもの鍋谷橋からアタックを開始し、序盤は心拍数160bpm以上を意識して上り始め、中盤からは時折り170bpmを越えるところまで強度を上げていく。久々にかなり頑張った鍋谷アタックは、最後に186bpmまで追い込んで29分16秒でゴール。
幸い、最後までTyrellに追いつかれることはなく、今期初めて30分を切ったのはまずまず。とは言え、ノリクラまでにアタック中の心拍数を170bpm以上でキープし、タイムを27分前後に持っていきたい。まだまだこれからだ。
TORACLE-COZ組立て その1 [ワイヤー内蔵作業]
勤務先の新商品CARACLE-COZは、愛好家や販売店のお陰でなかなかの人気になっている。とは言え、引っかかっているのは営業担当の私自身がCARACLE-Sほど乗り込んでいないし、触っていないことだ。なかなか生産が追いつかない状況ではお客様の注文に対応するのが最優先で、試乗車も増やせず、数少ない試乗車もポジションが私の体型に合わないので、本格的に走り込むことができない。
また、昨秋のスズカエンデューロからレース活度に積極的な社内スタッフの多くがすでにCARACLE-COZの試作車に乗っているが、引き続きCARACLE-Sに乗るスタッフも必要。そんな事もあって、私は引き続きCARACLE-S 2016試作車であるTORACLE(虎来る號)で自転車活動を続けてきた。
もちろん、社内で情報は共有しているので、他のスタッフが体験した走行性能や整備、カスタマイズのノウハウを販売店や愛好家へ説明してきた。とは言え、自分自身の体験を語ってきたCARACLE-Sと比べると、営業トークが借り物で力が入り切らない。そんな訳で、やはりCARACLE-COZも自分で一から組み立て、ポジションを合わせた個体でしっかり走り込んで検証してみたいと思うようになった。
とは言え前述の通り、生産が追いつかない状況で従業員は後回しだ。そこで、売り物にならない試作フレーム、それも耐久性試験を終えた個体を使わせてもらうことにした。10万回の振動を加えた後となっては、いつ寿命を迎えても不思議ではないが、これも耐久性の検証になるだろう。
素材にカーボンファイバーを採用し、折りたたみ関節を一つに絞ったCARACLE-COZのフレームは前フォーク込みで約1.6kg。やはり折りたたみ自転車としては、とんでもなく軽い。
CARACLE-SはTORACLE(虎来る號)と愛称を付けていたがTORACLE-Sと改め、このCARACLE-COZはTORACLE-COZと名付けて使い分けるつもりだ。TORACLE-Sのようにイエローカラーのフレームとは行かないが、パーツ類にイエローを使用してこちらも黄色と黒のタイガースカラーを実現したいところだ。
これから合間を見て徐々に組立作業を進めていくが、まずはワイヤーの内蔵作業を実践してみることにした。組み立て担当のスタッフから聞いていたテクニックに従い、フレーム前部のワイヤー出口の蓋を外し、ワイヤーの出し入れをしやすくする。
次に不要なインナーワイヤーの先端を少し曲げ、BB後部のワイヤー出口から挿入していく。
ダウンチューブが途中で二股に別れているので、下側に誘導するためにフレームをひっくり返す。前部の出口からワイヤーが見えたので、ワイヤをくるくる回転させて曲げた先端が出口を向いたところでを押し出す。これでガイドとしてのインナーワイヤーを通すことができた。
山笑う 道連れ多し 峠道 [千早峠(金剛トンネル)往復]
家の用事や会社の行事、天候不順が続いて2週末連続で自転車に乗れず、昨日も仕事だった。3/18のブルベ以降1回しか遠出ができていないが、今日は3週間ぶりの週末トレーニングとなった。間が空いている間に季節は巡り、すっかり初夏の風情。朝は10度そこそこなのでレッグウォーマーとアームウォーマーを装着したが、ウェアは上下とも今シーズン初のショート丈。
6:30集合で近所の友人と落ち合って、行き先を話し合った。私がこのところ忙しく、疲れが抜けきれていないので遠出は避けて千早峠(金剛トンネル)往復と決定。河内長野方面に向けて出走した。
いい天気の国道310号線を南下していくが、来週末のブルベ400kmに向けて、ジム通いなど調整を重ねてきた友人に比べて、私の方が体重も2kg以上増え、トレーニングの間もあいて身体が重い。CARACLE-S 2016試作車のTORACLE改め「TORACLE-S」は快調だし、最初っからカフェイン(コーヒー)を投入してそこそこ脚は回っているが、友人に置いていかれる展開が続く。
河内長野駅近くで小休止し、引き続き国道310号線を進んで駅の裏側の諸越橋から千早峠に向けてアタック開始。
アプローチでもさっぱりだったが、上りはもっと身体が動かない。友人は先に行けるのだろうが、ペースをセーブして前を引いてくれている。
千早峠は長丁場なので無理をすれば続かない。緩急のある傾斜を、心拍数170bpmを越えないように気をつけながら上り続ける。身体が仕上がっている時に比べると心拍数を10以上抑えてはいるが、現時点ではこの辺りが妥当なペースだろう。
観心寺に集合していたBicycle Land Sakataniさんのチームにスルッと抜かれ、それ以外にも何人かロード乗りに抜かれながら、重い身体にムチを打ち続けて10km超。先を引く友人の後ろについたまま最後の集落石見川集落を通過し、ここから峠までは傾斜が一段と増す。
速度域の高い緩傾斜は苦手だが、少し傾斜が増すと小径のCARACLE-Sの優位性が増す。先ほど抜かれたロード乗りを何人か抜き返し、他にも何人かを抜いていくと気分も盛り上がる。
どうもギクシャクしていたが、ここにきて身体がスムーズに動き出した。適度な傾斜に上り脚のスイッチが入った感じだ。すでにかなり消耗しているが、必死で追い込んでペースを維持する。心拍数も170超に上がる。
花探し&道探しトレ [鍋谷峠-平-神野-七越峠-鍋谷峠]
3/18のブルベの後は用事が続き、休養もしたかったので祝日を含めて一週間トレーニングを休んだ。昨日土曜日はは午後から仕事だったので朝のうちにひとっ走りしようかと思っていたが、このところ新商品の発売で忙しく、前夜遅くなったこともあって、起き上がれなかった。
仕切り直しの今日日曜日、TORACLE(CARACLE-S 2016試作車)で6:42に自宅を出走して、走りながら行き先を考えた。調子が良ければ、ブルベの勢いで100km級ライドも考えていたが、身体がだるくて気合が入らない。気温が急に上昇することや、花粉症で春はシャッキとしないのは毎年のことだが・・・。
取りあえず、手近な鍋谷峠に上って、その時の調子でその後のコースを決めることにした。ちょっとした上りでゼーハーしながら南進し、和泉山脈に入る前にコンビニでカフェイン注入。
これで多少は脚が回りだしたが、長距離を走るのはキツそうだ。今週末はあっという間に咲いた桜を愛でる最後のチャンスだろうし、目的のひとつを花見に切り替え、もうひとつの目的としてこの機会に新ルート探索をすることにした。
まずは鍋谷峠を上る前に、久々に国道480号線の旧道に入って子安阿弥陀寺に立ち寄り。境内は桜の巨木がいくつもあり、桜の花が空を覆っていた。すでにハラハラと花びらが散り始めている。
国道に戻って父鬼集落下の定点観測地点。温度計は朝8時過ぎから二桁の10度を表示していた。
今日はアタックも気の抜けたものだったが、薄手のウェアでも汗が流れるほどだった。上りながらも山桜を愛でる。
鍋谷峠到着は8:45頃。タイムは製材所前の鍋谷橋から32分25秒(鍋谷トンネル前の新旧道分離地点から28分37秒)とひどいもの。TORACLE(虎来る號)の調子はよかっただけに、情けない。
ちょっと霞んでいるが、雨の心配の全く無い天気。和歌山側に下っていくと、桜などの花々が山肌を彩っている美しい風景。
荷物をリアミッドシップ化したTORACLEは、ライン取りやブレーキングの挙動が安定して思うように操れるので、下りがとても気持ち良い。
これは何の花だろう? 枝ぶりからすると、桜でも梅でもなさそうだが、白い花が辺り一面を覆っていた。
下りながらも花見をしていたが、ここからはルート探索モード。平の集落から堀越観音方向に向かう景観の良い間道があると言う情報をネットで見て、確認しておきたかったのだ。
フロントシングル20インチ車でブルベに挑戦 後編 [BRM318泉佐野200km 榛原往復]
[前編]からの続き
五條で食事を摂って再出走したが、しばらく胃腸が落ち着くのを待とうとペースを落としていたら、女性を含む3人連れに追い抜かれた。食後すぐに無理するとろくなことはないが、煽られてペースが上がる。
復路でチェックポイントになるコンビニがある住川南交差点の信号待ちで追いつき、右折して県道120号線に入る。追走しながら木材団地のある丘を上るうちに心拍数が上がってきたので、我に返ってペースを落とし、追走を止める。
独走に戻って県道120号線を抑え気味のペースで進み続ける。しばらく山間の鄙びた風景が続くが、吉野口駅が近づくと人家が多くなる。近鉄吉野線を越える踏切で引っかかり、ぼーと待っていると近づいてくる列車は観光特急「青の交響曲」。慌ててカメラを構えたが、シャッターチャンスを逃してちらっと写っただけ。
高取町に入り、再び田園風景が広がる。この少し手前で、序盤で後ろに着かせてもらった集団に追いつかれ、私が信号待ちでもたついているうちに先行された。
ただでさえ食事でタイムロスをしているところで次々追い抜かれるとちょっと焦るが、ムリはしない。というより、胃が重く、身体がだるくてペースを上げられない。それでも、信号待ち以外は停車せずに進み続ける。
高取町役場付近から迂回ルートに入って、飛鳥駅前へ到達したのは11:24。暖かくなったこともあるだろうが、観光客やその車で渋滞し、抜けるのに時間がかかった。
飛鳥駅前で右折して県道209号線に入り、高松塚古墳の前を通って、観光地の並ぶ明日香村の中心地を抜けていく。
晴れて暖かく、風も(一時的に)弱まったのは良いが、観光客がかなり多く、駅前などは渋滞して抜けるのに少し時間がかかった
私も観光したくなる日和だが、今日は寄り道せずサクッと通過して雷交差点を右折。ペースが上がらないまま低い丘をいくつか越えながら桜井市に入り、忍阪東交差点を右折して国道166号線に入ると、いよいよ今回最大の難関である忍阪の上りが現れる。時刻は11:57。