長雨の 止み間に燃ゆる 彼岸花 [千早峠-葛城の道-田尻峠]
ノリクラの翌週から仕事が忙しく、週末も余裕がない展開が続き、天候の巡りも悪かった。CARACLEが出展した9/17の御堂筋サイクルピクニックで中之島まで往復した以外は3週末連続で遠出ができなかった。今週末も天候がすぐれない予報だったが、良い方にずれて今日は雨の心配はなさそう。1ヶ月ぶりに、ようやくのことで峠に出かけることができた。
とは言え、午後には出社する用事ができたので、直前まで迷っていた大和川サイクリングクラブの吉野川走!こばし餅と柿の葉寿司100km中級サイク!は断念。午前ライドでどこに行くかだが、先週末もチャンスがなかったので、今週やりたかったのは彼岸花(曼珠沙華)狩り。桜並みに盛りが短い彼岸花は、恐らく今週末がギリギリで、来週には枯れかけているだろう。ちょっと検索してみたが、大阪近辺の彼岸花の名所といえば葛城の道や明日香が挙げられていた。ブランクが空いて脚が鈍っているだろうし、明日香は距離があるので葛城の道に向かうことにした。
6:30すぎに出走し、まずは千早峠(金剛トンネル)を目指す。TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)は軽快そのものだが、ブランクが長かったせいか、もうひとつ脚が回らない。河内長野駅近くでカフェインを注入して喝入れ。昼間は暑くなる予報だが、朝方はやや肌寒いほどで、久々にホットコーヒー。やはり秋分の日(彼岸の中日)だけの事はある。
久々でもあり、このところ左足の付け根に痛みがあることから、今日は軽めのアタックで千早峠を上り始める。観心寺前の温度計は18度の表示で、気温はかなり低い。ただ、湿度が高いようで体感的にはそれほど涼しくない。運動強度が上がると、汗が蒸発せずにポタポタ落ちていく。
ダブルボトルに大きめのサドルバッグと少し装備は増やしたが、フロントシングルのままのTORACLE-COZは軽快に上っていく。ただ、フィジーク製アリオネから、同社のアンタレスに換えてポジションが少し後ろ寄りになったため、ちょっと落ち着かない。
いつもと違う感覚の中で、ふと気がついたが後ろ寄りに座ると太ももの後ろ側のハムストリングを使いやすい。一方、前乗りすると大腿四頭筋を使って効果的に踏み下ろせる。また、上死点を過ぎてすぐに踏み下ろせる大腿四頭筋に対して、ハムストリングは踏み降ろしの半ばを過ぎないと使いづらい。走法についても、ケイデンスがゆっくりの方がよりハムストリングを使いやすい。ケイデンスを上げるとあっという間に下死点に達してしまい、推進力に繋がらない無駄な踏み込みをしてしまいがち。サドルポジションにかかわらずペダリングの一回転の中で両方の筋肉を使ってはいるのだが、どちらを重視しているかでポジションが変わるのだろう。
大腿四頭筋はパワーは大きいが疲れやすく長時間の運動に不向きで、ハムストリングは出力は低いが長時間の運動に向くと言われている。一般的に長距離をゆっくり走るツーリングバイクでは後ろ寄り、ロードバイクは前寄りのサドルポジションになる。短距離専門のピストバイクはさらに前寄りだ。
ツーリングバイクはハムストリングを使いやすいように、ロードやピストバイクは大腿四頭筋を使いやすいポジションになっているということだ。今まで気づいてなかったんかい! と突っ込まれそうだが、理論としてはなんとなく把握していたが、今日はあらためて「体感」した。
もっとも、TTバイクやかつてのトライアスロンではかなりの前乗りで、長距離を淡々と走る。使う筋肉の部位だけでなく、機敏な挙動が要求されるかどうかという要素も大きいのだろう。
私自身は現在極端な前乗りで、かつての後ろ乗りから大腿四頭筋を多用する方向に変化してきた。競技志向の強まる中での変化に納得。もっとも、上りではダンシングも多用するので、大腿四頭筋ばかりを使っているわけではない。
余談が長くなった。
天候が好転したこともあるだろうが、自転車は多く、全力アタックでなくても3台のロードバイクを抜きつつ千早峠(金剛トンネル)に到達。幸い、抜かれることは無かった。最後に距離を詰めつつも、4台目のロードバイクに追いつけなかった。タイムは46分29秒と、ベストタイム(43分41秒)からはずいぶん遅いが、平均心拍数154bpm/最大心拍数178bpmの軽いアタックの割りにはまずまず。
小休止していると、Bicycle Land Sakataniのジャージを来たロードバイクが2人でアタック合戦をしながら通過していき、続いてもうひとり通過。トンネルの向こうで休憩する様子。定番練習コースのようで、ほぼ毎回チーム員を見かける。
上りは汗だくだったが気温は低いので、ウィンドブレークベストとアームウォーマーを装着。トンネルを抜けてSakataniチームの方々や、MTBの準備中の集団に挨拶して奈良側に下り始める。
凍えるほどではないが、上着をまとっていた方が快適だった。少し雲が多めだが、五條方面の吉野川を見下ろす景観もまずまず。
ヘリポートを過ぎたスプーンカーブの出口で脇道にそれ、一尾背神社の前を通過する急坂を下っていく。一気に下らず、集落の手前で左折してできるだけ標高下げずに横滑りする間道を抜けていく。
急坂を上って尾根筋を乗り越えると、畦に赤いものが見え始めた。今回のお目当て、彼岸花(曼珠沙華)の登場だ。空はもこもこしたひつじ雲が覆い、秋を感じさせる。
短い急な上り下りを繰り返すこのルートは、普段からきれいな道ではない。台風が続いたせいだろうが、いつも以上に落ち葉や木の枝が散乱しており、路面も湿っている。あちこちに地雷(イガ栗)も落ちているので、ナロータイヤで 走るのは気を使う。
田畑の散財する中を彼岸花を拝みながら抜けていき、県道261号線に合流。大西橋西詰交差点から間道を降りていくと、また彼岸花の群生。青空をバックにパチリ。
サドル交換、ボトル台座増設等 [TORACLE-COZ]
2台のCARACLE-Sのチェーン交換を終えて、今度はTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)。なかなか時間が確保できないがノリクラも終わったので、少しずつ決戦仕様を解いて平常使用に便利な装備に変更している
今回はまずサドル交換。決戦用に装着していたフィジーク製アリオネR1(カタログ値145g)から、同社のアンタレスR1に交換した。
友人がしばらく貸してくれたアンタレスがかなり具合が良かったので、ネットオークションで未使用品の出物を見つけて落札してしまった。割安だったのでは良かったが、うっかりしていたのはサイズ。友人から借りていたのはラージ(カタログ値165g)で私が入手したのはレギュラー(カタログ値160g)だった。
5gしか違わないのでワイドでもデメリットはほとんど無いし、未使用のうちに売り飛ばしてワイドの出物を探そうかとも思ったが、そうそう都合よく出てくるものでもない。悩んだ末に試しに使ってみることにした。これでお尻に合えばラッキーだ。
ノリクラ決戦仕様ではひとつに絞っていたボトルケージも増やす。ダウンチューブ下のボトル台座は、折り
たたみ時の前輪固定プレートを装着する台座を兼ねているので、できれば開けておきたい。
とは言え貴重な荷物スペースでもあり、ノリクラ前と同様に携行ツールやスペアチューブを収めたツール缶を装着する。前輪固定プレートはツール缶の中に収めて携行し、トラブルなどで輪行する際には面倒だが交換して折りたたむようにする。
2台のチェーン交換 [CARACLE-S]
出張や週末イベントが続いて、走りもメンテもなかなかできなかったが、今週末は一応三連休(さっきお客さんに顔を出してきたし、明日は午後出社するが)。今日は疲れもあるし朝方まで雨だったので走りは明日にして、今日は自転車いじり。
まずは私の通勤用と娘の通学用CARACLE-Sのチェーン交換。最近クリーニングしたばかりだが、私の方はかなり伸びていたし、娘の方は1箇所渋いリンクがある。この機会に両方共交換することにした。
今回調達したのはKMC製X9.93。安価な割りに、シルバープレートの見栄えが良い。
まずは洗浄容器にチェーンとフィルタークリーナーを収めてシェイクし、脱脂する。元々付着していたオイルを除去したら、今度は水を入れてシェイクすることを繰り返して、フィルタークリーナーを落とす。
脱脂したチェーンを振って水気を飛ばし、風通しの良い場所に吊るす。
チェーンを乾燥させている間に、娘のCARACLE-Sのチェーンを外す。これまではCARACLE-S純正の9速チェーン、シマノ製CN-HG53を使用していた。シマノ同士の組み合わせであれば、もちろん性能は最上。ただし、亜鉛ニッケルメッキの高グレード品ではないので、こまめにメンテしないとサビやすい。
今回は渋いリンクがあるので交換するが、ついでにゲージで伸びをチェックしてみた。
ゲージの表示によれば、約1年半の使用で交換が望ましい水準に達していた。この表示が正しいなら、良いタイミングになった。
ほぼ水気が抜けたX9.93チェーンを、CN-HG53と同じ110コマにカットする。
新旧チェーンの一番端のリンクを棒に通して吊るすと、0.4リンクほど伸びている事がわかる。伸び率でいうと0.37%くらい。
チェーンは伸び率が0.5~1.0%で交換が望ましいとされている。概ね0.5~1リンクずれたら交換時期ということになるが、これで見る限りはもう少し使えることになる。ゲージと結果が異なるが、まあいずれにしても渋いリンク解消のために交換は必要。
2台のチェーン洗浄、タイヤ交換等 [CARACLE-S]
今日は降水確率が高く、明日からは出張で今週末も自転車に乗れそうにない。出張の準備もしなくてはならないが、短時間だけ2台の通勤用CARACLE-Sのメンテナンス。
娘のCARACLE-Sはただでさえメンテナンスの間隔が開いていることに加えて、雨に当たっているので対処を急ぐ必要がある。
と言いつつチェーンクリーニングは略式で、ボトルにチェーンとフィルタークリーナーを入れてシェイク。
油汚れを落としたら、今度は水を入れてシェイクを繰り返す。機械式チェーンクリーナーを使わなかったのでピカピカとまではいかないが、かなり汚れは落とした。
チェーンを乾かしている間にリアスプロケットやフロントチェーンリングもクリーニング。
チェーンを再装着して、注油しながら気がついた。チェーンの一箇所の動きが渋い。
娘が「一度チェーンが外れてからなんか変」と言っていたが、この事のようだ。横方向にこじってなじませようとしたが、渋さは残った。
余ったリンクがあれば渋い箇所を除いてつなぎ直す手もあるが、このCN-HG53はCARACLE-S用にピッタリのリンク数で仕入れているのでリンクの余りはない。余りリンクがあっても、1年半使用したチェーンを2箇所もコネクティングピンを用いて使用を続ける価値は無いだろう。チェーンが一周するごとに異音がするが、取りあえず使用できるので、今日はこのまま。近い内に丸ごと交換しようと思っている。
15,000km突破 [通勤用CARACLE-Sメンテ]
限られた時間の中でTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)のメンテは最低限に絞り、優先したのは通勤用CARACLE-Sのメンテナンス。昨夜の通勤で雨に濡れてしまったし、しばらくメンテナンスをサボっていたので、いろいろ支障が出てきている。
私の通勤用CARACLE-S(2015試作車)は、8/21に走行距離15,000kmを突破した。これは私が記録を取りはじめた2015年1月からだけなので、私以前に試乗車として使用されていた時や、記録を取れなかった分もあるので実際の走行距離はもっと多いだろう。
耐久性を実証する目的は充分に果たしたと思うし、TORACLE-COZが増えたので、15,000km到達を機会に引退させようと思っていた。ところが、いざ15,000kmに到達するとまだまだ元気に走るこいつを引退させるのが惜しくなってきた。
上司とも相談して切りの良いところ20,000kmを目指して、引き続き乗り続けることにした。通勤は1ヶ月500km弱の走行距離なので、1年近くは乗り続けることになりそうだ。もっとも、峠越えのトレーニングライドからノリクラやスズカエンデューロといったレース活動に酷使した上に、この走行距離ではそろそろ寿命が来ても不思議はない。そういった意味では先行きは不透明だが、もうしばらく頑張ってもらおう。