三都接ぐ 川辺の道に 夏残り [嵐山往復]
来週後半には西日本を走っているマレーシア人サイクリストたちが、大阪に戻ってくる予定。今のところ、週末に堺から京都へ自転車で行く予定なので、お付き合いするつもり。京都までの行き帰りのルートを提案しようと思っているが、いくつかのルートが考えられる。
彼らはキャンピング装備の自転車なので、峠越えは避け、できるだけ平坦なルートで、車に追われる道は避けたい。なおかつできるだけわかりやすいルートとなると、私が思いつくのは3ルート。
1つ目は堺から淀川まで北上して、北河内サイクルラインをたどり、桂川沿いの京都八幡木津自転車道で北上して京都に入るルート。
2つ目は大和川を遡って奈良盆地に入り、木津から京都八幡木津自転車道をほぼ全走して京都入りするルート。
3つ目は第二京阪道路沿いの側道を走って京都方面に向かうルート。
距離的には第二京阪をたどる3つ目が一番短いだろう。このルートはほぼ実走済みで、大きな峠もないのだが、短いが急なアップダウンが繰り返すので、避けたほうが良いかもしれない。
そこで今日は、残る2ルートのうち、最も有望な淀川、桂川沿いに上る1つ目のルートを走って見ることにした。未走部分が多いので時間が読めず、午後から天候が崩れる予報。加えて、昨日右肩の四十肩が悪化。腕を上げるのがツライ状態でもあったので、いざというときには鉄道で帰宅できるよう輪行袋も携行して6時頃出走。
まずは中央環状線(府道2号線)をひたすら北上して行く。脚の調子はまあまあ。意図せぬ大減量で調子の上がらない状態が続いていたが、乗鞍前から漢方薬(小青竜湯)を止め、食事量を増やして体重も平常値に近付きつつある。やや追い風気味でもあり、30km/h超のペースで快調に飛ばす。
朝から暑く、どんどんボトルのスポーツドリンクが減っていく。自転車道に入ると飲料や補給食の調達が難しくなるので、大日駅近くのコンビニでペットボトルのポカリスェットとサイクリストのお約束ミニあんぱんを調達。コンビニのお兄さんは「あんな自転車やったら何キロくらい出るん?」とお約束の質問。お約束だが、答えるのが難しい質問でもある。「脚力次第ですよ。私はあんま出ませんけど、早い人はママチャリでもむっちゃ早いですよ」と、毎度のごとく曖昧な答え。
中央環状線(府道2号線)はいくつか自転車で走りづらい箇所があるが、これもそのひとつ。大日駅のある交差点では車道を直進することが難しく、地下道を押して渡ることを強いられる。
淀川に到達し、北河内サイクルラインに入る。この辺りは枚方の実家に住んでいた頃に何度も走っていたが、最近はご無沙汰で記憶もあいまい。一番気になっていたのは、クルマやオートバイの侵入を防ぐ車止め。入り口の車止めはサイドバッグ付きの自転車ではかなり苦労しそうだ。横の車いす用ゲートを通れば何とかなりそうだが、この先は果たして・・・。
土手に上がると懐かしの風景。自転車の姿も多い。サイクルライン自体は河川敷と土手を何度も行きつ戻りつする。できるだけアップダウンが少なくなるように、サイクルラインの表示に従わずに進む箇所もあったが、次から次へと車止めが現れる。サイドバッグ付き自転車では苦労しそうだが、一般道を走るよりはマシだろうか? 難しい選択だ。
枚方大橋付近で土手に上がると、しばらく府道13号線(旧R1)と並走する。風景が開けて気持ちがいいが、ここから先は私も未走ルート。
枚方駅付近を横目に過ぎ、天の川を渡るあたりから土手上の道は、両側に草むらが迫り、道幅の狭い場所も多くなる。それでも歩行者や自転車が多いので、多少気を遣う。河川敷にも道が通じているのか時折り自転車の姿も見えるのだが、草むらに遮られて様子がわかりにくい。帰路はあちらを通ってみようかとも思っていたのだが・・・。
北河内サイクルラインは穂谷川に沿って東に進むので、ここでお別れ。河川敷を進み続けようと穂谷川を渡った途端に、ダートが出現。先の様子を見ようと、カーブ先まで進んでみたら、再び舗装路が現れた。
河川敷はゴルフ場になり、再び風景が開けたが、ほどなく道は再びダートになった。
船橋川を渡る橋が手近になかったこともあり、ここで府道13号線(旧R1)に入った。
土手上を走る府道13号線(旧R1)は交通量はそこそこ多いが、路肩が確保されているので比較的走りやすい。樟葉駅の脇を過ぎてほどなく京都府境へ到達。すぐ対岸にはサントリーの山崎蒸溜所が見えるが、この区間には約10kmも淀川を渡る橋がないので、たどり着くのは大変。
府境付近でも河川敷を走っている自転車が見える。ひょっとして、ずーと繋がっているんだろうか? 確かめてみたいが、地図に載っていないルートなので、リスクも大きい。御幸橋が見えてきた辺りで、河川敷の道は終点らしい。ここから土手に上るのは大変そうなので、行かなくて良かったというべきか?
木津川を渡る御幸橋に到達。木津、宇治、桂の三河川が合流するこの地域は風景が雄大。振り返ると石清水八幡宮。
木津川と宇治川を渡ったところで左折して、桂川沿いの京都八幡木津自転車道に入った。
土手(堤防)が淀川ほど高くなく、川が近い。青空と白い雲の下、なかなか美しい風景。
ちょっとややこしかったのが、鴨川と西高瀬川を渡る府道202号線を走る区間。標識だけでは心もとない。
やや道幅の狭い区間もあるが、淀川のような通過に手間取る車止めもなく、走りやすいルートだ。部分的に自転車道でない土手上の道を進んで、阪急の踏切を渡ったりしながら、遡上を続ける。だいぶ山が近づいてきた。
そして唐突にダートが現れて、京都八幡木津自転車道の起点に到達。とは言え、その地点に至るルートは、後戻りしない限りその先のダート道しかない。逆からだと、わかりにくいだろう。
ともあれ、9:45頃に嵐山の渡月橋付近に到着。悪化した右肩も、自転車に乗る分には大きな悪影響もないようだ。堺から4時間足らずということになる。サイクルコンピュータの距離計は自宅から86kmを表示していたが、その旨をmixiで報告したら、そんなに距離はないのではと指摘があった。帰宅してからチェックするとGPSの記録は約75kmだった。サイコンが誤動作していたのだろうか?
関西人でありながら、実は嵐山をまともに訪れるのは初めてのこと。色々見て回りたい気持ちもあるのだが、帰路を考えるとのんびりもしていられない。幸か不幸か天気予報は良い方へ変わっていき、昼頃に北上してくるはずの雨雲は消えてしまった。輪行で帰阪するプランは、ほぼ消えた。
ベンチでしばし休憩し、渡月橋を渡り、軽く界隈を急ぎ足で一回りしただけで、帰路についた。とりあえずは来週も来るかもしれないし、またの機会にじっくり観光しよう。
自転車道の対岸を進んだり、部分的に往路と違うルートを通りながら、南下していく。そんなこともあって、行きにややこしいといった府道202号線を行き過ぎるルートミス。リカバリーついでにR1まで出て、昼食処を探すことにした。
ほどなく見つけた讃岐うどん屋、丸亀製麺に11時過ぎに入った。ライド中の昼食は、うどんなどの消化の良いものがよい。(油)揚げを入れてくれるように頼んだら、刻みか、甘辛く炊いた(煮た)ものか尋ねられた。そう、京風きつねは、味付けせずに刻んだだけの揚げなのだ。丸亀製麺も地域に合わせて対応しているんだと感心したが、私は京風は物足りないので、大阪風の味付け揚げを注文。
消化の良い物が良いとか言いながら、ついつい油揚げに天かすと、消化の良くないものを入れてしまった(^_^;)。昼食を食べながら、帰路は京都八幡木津自転車道を木津まで走り、奈良回りで帰阪することに決定。距離は少し伸びるが、もう一つの想定ルートも検証しておきたかったのだ。
早めの昼食後は、遠回りになる自転車道に引き返すことはせず、さらにR1を南下。宇治川を渡って、東に横滑りし、第二京阪道路の側道で木津川を渡ろうとした時に、上流に低い位置で川を渡る橋が目に入った。
ちょっと悩んだが、一度橋を降りて引き返し、そちらに向かった。橋の正体は日本最長の木造橋、通称ながれ橋。川の水量が増えると橋桁が流れてしまう構造が名前の由来だそうだ。
時代劇の撮影にもよく使われる観光名所だけあって、人が多い。木造というだけでなく、水面が近いので、なかなか風情がある。ただ、橋の両端はスチールワイヤーが通され、木材はボルトで留められていたのが、意外。確か以前にも来たことがあるはずだが、すっかり忘れている。
ながれ橋を渡って京都八幡木津自転車道に入り、ひたすら南下。100kmを越えてそろそろ疲れてきたのと、弱い向かい風でなかなかペースが上がらない。行き合う自転車が多いが、ロードバイクには抜かれることが多くなってきた。おまけに30度を超える暑さで飲料の消費が多く、ボトルが空になってしまった。住宅街が迫るところで自転車道を降りたら幸いすぐに自販機があったので、またポカリスェットを購入。
暑いのは閉口するが、天気はいい。夏の白っぽい空ではなく、秋の澄んだ青色の空なのに、浮かんでいる雲はモコモコした夏雲。ちょっと日本離れした風景は、アメリカやオーストラリアの砂漠地帯で見た空のよう。バックミラーに映る空にすら美しさを感じる。
13時ごろ、木津川駅付近を通過してR24に入った。奈良との県境で道端の休憩施設のベンチに横になって小休止。平地の長距離ライドはポジションが変わらないので、特に首や肩がツラい。右肩の痛みでストレッチもままならない。動く左手で揉みほぐすが、汗に砂埃が付着して全身がザラつき、気持ち悪い。早くシャワーでも浴びたい。
平城山付近の峠とも言えない低い丘を越えて奈良市中心部に入り、南下を続ける。R24は道幅が広く自転車でも通行しやすいが、所どころ自転車進入禁止の高架があるので迂回するのが面倒。風向きが変わって、追い風なのは幸い。ペースも上がった。
横田町でR25に入り西進したが、R25は道幅がやや狭く、渋滞気味で走りづらかった。もう少し南下して大和川沿いに出た方が、走りやすいルートだったかもしれない。富雄川と交差した所から、よく使う富雄川と大和川に沿うルートに入った。富雄川を下っていると、怪しげな雲が見えてきた。
雨雲レーダーを見ると、周辺にいくつか強い雨雲があるようだ。好転していた天気予報だったが、午後はやはり不安定な空模様らしい。雨が降りだしたら輪行で逃げることも考慮して、雨雲レーダーと自分の目でちょくちょく雲をチェックしながら進む。
14:30頃、大和川に合流。川に沿って西進していると、ついにパラパラ雨が降りだした。上空やや後方を南から北へ黒い雲が流れていく。王子駅までは到達しようと、疲れた身体にムチ打って、必死でペースアップ。
王子駅に到着するころには雨雲の範囲から脱出できたようで、本降りに遭わずに済んだ。前方にも別の雨雲があったが、すでに予定ルート上を過ぎつつあるようだった。これなら行けそうと、走行再開。
王子駅を出て後ろを振り返ると、真っ黒な雲。雲の下が暗くなっているところは、今まさに大雨が降っているのだろう。クワバラクワバラ。
三郷駅付近でまたパラパラッと来たが、これは通りすぎようとする雲からの雨なので、すぐに止んだ。ペースの上がるR26に出て大阪府境を越え、ゆるい坂を下って大阪平野に帰ってきた。
しばらくは流れてくる雨雲も無さそうなので、一安心。大阪平野をひと走りして、淀川-桂川-木津川-大和川と川辺の道を繋いだ周回ライドを完了したのは16:20頃。サイコンは走行距離185.9kmを表示していたが、これは誤動作が疑われる。Cyclemeterでは173.75kmを示しているので、少なくとも170km以上走ったことは間違いなさそうだ。平地ばかりとはいえ、日帰りライドの最長記録の更新だ。
走行中に飲料を3L以上飲み干す暑さも手伝って、さすがに疲労困憊。とは言え、個人的ロングライドシーズンの序盤から、上々の走りだし。
メインの目的である京都への自走ルートだが、距離が短いが車止めの度に苦労する北河内サイクルラインか、走りやすいが距離の長い京都八幡木津自転車道か、マレーシア人サイクリストの意見を聞いてみよう。
余談だが、帰宅後1時間半ほどで激しい雷雨になった。タイミングよく雨を回避して帰宅できたのは幸いだったが、その雷で集合装置が異常を起こしたらしく、マンション中でほぼ丸一日ネット接続不能。ブログアップが遅れてしまった。
■コースマップ
■本日の走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録
スタート: 2012/09/15 5:58:55
完了: 2012/09/15 16:19:04
バイクタイム: 10:19:32
停止時間: 0:0:26
距離: 173.75 km
平均スピード: 時速 16.83 km
登り: 1341 メートル
カロリー: 5563 kcal
POLAR CS200CADの記録
走行距離: 185.9km
消費カロリー:1304kcal(心拍計不調)
計測時間:10:20:02
平均心拍数:122
最大心拍数:—(異常値)
平均速度:23.6km/h
平均ケイデンス: 89
最大ケイデンス:122
心拍数ターゲットゾーン:130-152
ターゲットゾーン以下時間:9:20:27
ターゲットゾーン内時間:0:57:55
ターゲットゾーン以上時間:0:01:40
走行時間:7:51:53
累計走行距離:4977.1km(2010年12月10日より)
■本日のフォトアルバム