ハチマツだ さあいよいよだ ノリクラだ [2012ノリクラ参戦記・走行日]
「2012ノリクラ参戦記・受付日」よりの続き
乗鞍本番の8/26(日)はちょっと寝過ごして4時過ぎに起床。
スタート地点の天気予報を確認すると、ちょうど競技時間中に晴れる予報。気温も高めだ。雨雲レーダーを見ても、雨の心配は無さそう。
慌ただしくストレッチ、ウェアやドリンクの準備などをして、5時から朝食。
昨年からスタート時間が30分早くなり、それに従って荷物預けの受付時間も前倒しされている。時間的余裕が少ないので、今年は準備のできたメンバーから三々五々スタート地点へ向かって出発していく。
自走しないし、荷物預けもなく、しかも一番最後にスタートする娘はのんびりしているが、私は準備に忙しい。
タイガースハッピやスピーカー等、他の人より余分な装備があるし、手間がかかるのだ。今年は写真もあまり撮れなかった。
スタート地点までは、距離約4km、標高180mほどを上らなければならない。例年なら余裕の坂で今年は息が上がり、結構ツラい。結局、最後まで調子が上がらないまま本番を迎えたので、少し憂鬱。
たくさんの参加者が同じ道を上って行く。乗鞍岳はちょっと雲をかぶっているが、空は晴れ。
先に出発したみわっちさんを発見し、先行した仲間たちと合流した。
スタート地点で締切15分前に荷物を預け、スタートグループが同じH川さんと一緒に集合場所に向かう。集合場所である乗鞍観光センター駐車場はスタートグループごとに看板が立っているが、その前に長い列が出来ている。遠過ぎて、看板がよく見えない。
私のエントリーしたロードEクラス(41~50歳)は、1500名以上おり、全体の3分の1を占める最大派閥。今年はスタートが5グループに別れている。
周囲のゼッケン番号を確認して、ようやく自分のグループに並んだところで、facebook友達の森脇さんに声を掛けられた。実際にお話するのは初めて。お互いの健闘を祈る。
同宿の仲間もバラバラになったが、この3人は同じスタートグループ。写真は応援のK原さんからの頂き物。
この時点でゴール地点の気温が13度(だったと思う)とのアナウンス。スタート地点も例年より気温が高く、参加者も半袖ジャージのままで寒さを感じないようだ。私はハッピを羽織っているので、すでに暑いくらい。
スタートを待つ間、facebook上の「ロードバイク in 大阪」の管理人おりえんたるますたー(しょかつりょう)さんからも声を掛けられ、初見のご挨拶。
その他にも、自転車情報サイトecoBikeの友重さんにも、(初見ではないが)声を掛けていただいた。これも目立つ格好のお陰だ。
チャンピオンクラスが7:00にスタートし、徐々に緊張が高まる。そして、私のいるロード男子Eの第1グループも7:31スタート。
スタートの少し前からスピーカーで六甲颪を流し始めると、周囲で驚いた顔をする人と、失笑が聞こえてくるのは毎年の風景。そして号砲と同時にスタート・・・したいが、人が多くてなかなか前に進めないのも例年通り。
しかし、今年からタイム計測方法が変わり、スタートラインを通った時点から計測が開始される。スタートラインを越えるのに20秒位かかったが、これが不利にならない。私のようなレベルの人間にはありがたいが、チャンピオンクラスでもそうなら、ゴール順では成績が判らずレース風景が変わっていたのかもしれない。
ここからしばらくは同宿のF野くんが我が家のカメラで撮影してくれた。
同宿者が最も多いロードEの各グループも次々スタートへ向かう。
MTB男子は畳平まで上がるフルコースの最終グループで、8:25スタート。タイムアウトは全グループ共通なので、実は一番時間的にシビアなクラスだ。
MTBでロードの部に出ることも可能なので、入賞を狙うレベルの人を除けば、あまりメリットはない。ロードバイクやクロスバイクに人気が流れたこともあって、以前に比べればこのクラスの参加者は、随分減った。
次第に参加者が残り少なくなってきたスタート地点。棄権やタイムアウトの参加者を乗せる回収車が、準備万端(^_^;)。いくら楽でも、こいつにだけは乗りたくない。
残るはCP1までの7kmを上るショートトライアルの部。ビギナークラス(16歳以上)に続いて、いよいよ娘の出場する最終グループ。ジュニアクラス(10~15歳)のスタートが迫る。
娘はノリクラ入賞歴もあるnorikura1059さんから、必勝法を授かる?
ちなみに、右の写真はK原さんよりの頂きモノ。
そして8:29、最終のジュニアクラスもスタート。娘は昨年、ジュニアMTB(ルック車)での出場だったが、周囲はほとんどロードバイクで、少数のMTBも本格的な高級車だった。さすがに可哀想だったが、今年はご近所の方からジュニアロードバイクを貸していただいた。
自転車のハンデは無くなったので、あとは本人の頑張り次第。なのだが、私がなかなか付き合えなかったこともあって、昨年より練習量が減っているのが、気がかり。
そのころ、私はヒルクライムの真っ最中。今年は体重計が壊れていたため、漢方薬によるものと思われる体重減に気付かず、ずっと倦怠感に悩まされていた。結局、最後まで思うようにトレーニング強度を上げられず、とても満足のいく仕上がりではない。しかも、お盆に子供と遊んでいて腰痛を悪化させてしまい、最近肩痛も強い。左ひざもギクシャクするという満身創痍の状態。そこで、いつもとは違ったやり方で、ノリクラに挑んでみることにした。
血中ヘモグロビン値の低い私は、高標高の低酸素の影響を受けやすい。例年、少しでも空気の濃い序盤に、ダンシングで飛ばせるだけ飛ばすのが基本戦法だった。カーブでも傾斜はキツいが距離を短縮できる、イン側を積極的に攻めた。
この方法はそれなりに効果があったと思うが、オーバーペースのせいか毎年途中で脇腹痛に悩まされていた。それと、今年の仕上がりでは序盤にペースを上げるのも限界があるし、イン側を攻めるとそれだけでかなり消耗してしまう。そこで、今年はシッティング主体で心拍数を170以下に抑え、脇腹痛によるタイムロスをなくし、終盤まで余裕を残す、これまでと逆の戦法を試して見ることにした。
腰痛に関してはサポーターをするかどうか、最後まで悩んだが、呼吸が苦しくなるので装着しないことにした。
実際に走っていると、「阪神ガンバレ~」「タイガース行けえ~」等々、参加者や沿道の応援の声もあって、ついついペースが上がりがち。ハッピや応援旗、スピーカーといった装備は約900gの重量増になり、普通に考えればタイムは落ちるはず。それでも、周囲の暖かい応援の声(と冷たい視線)は、私の緊張感を高め、実力以上の力を引き出してくれているように感じる。タイガース装備を外したら、かえってタイムは落ちるかもしれない。
そんなこともあって心拍数170以下というのは難しかったが、できるだけ170前後をキープするように意識した。
ペースを抑えているはずだが、「今年は遅いじゃん」「今回は早いね」と両方の声を周囲の参加者から掛けられる。スタートグループの関係で両方のケースがあるのだろうが、Cyclemeterを見ると昨年の記録よりわずかに先行している。誤計測を疑いながらも、希望を持って上り続けることができた。左図はCP1通過直後の状態。
途中では何人かの知人にも遭遇。ペースの近いCycle Station Speedの山本さんとは、毎年のように勝ったり負けたりの繰り返し。昨年は山本さんが落選して参加できなかったので、2年ぶりに抜きつ抜かれつのデッドヒート。
悪魔おじさんのコスプレの方とも再会して、走りながら片手でハイタッチ。昨年は目の前まで来ながらゴールまで追いつけなかったが、今年は何とか追い越した。まあ、相手はママチャリなんで、勝っても全く自慢できませんが。
あとはペースがほぼ一緒で、全行程の8割以上抜きつ抜かれつの至近距離にいたゼッケン2281のBianchiの方、阪神ファンでなければさぞや鬱陶しかったでしょう。申し訳ありませんm(__)m。
ともあれ、前半にペースを抑えたお陰か、脇腹痛が出ることもなかった。後半に入ってもムリをせずにペースを保つことを意識していた。と言うより、ペースを上げる力が脚になかったという方が正確かもしれない。森林限界を超えると空気が薄くなってさらに息苦しさが強くはなるが、心肺より筋肉が限界。それと、終盤は腰の痛みも強くなって、ペースを上げづらかった。
そんな訳で、終盤でも思考力に関しては例年より余裕がある。ゴール近くのカメラマン達に手を振り、笑顔を向け、撮影しやすいように走行ラインを変え・・・そんなことよりペース上げろよ、オレ。ゴール前1km辺りからようやく少しペースを上げ、300mの地点でラストスパート。「阪神がんばれ~」と声が掛かるが、もう笑顔を返す余裕がない。
そして最後は、やっぱり息も絶え絶え。心拍数を179まで上げてゴール。直後にサイクルコンピュータとCyclemeterのストップボタンを押す。タイムは! サイコン1時間30分50秒、Cyclemeter1時間30分46秒。
途中でCyclemeterを誤って数秒停止させてしまったので、サイコンの数値がより正確だと思われた。いずれにしてもこれは、スタートの号砲が鳴ってからゴールラインをまたぐまでを計る、昨年までの公式記録と同じ計測方法。昨年の記録と比較すると、30秒以上のタイム短縮で、初の1時間31分切り。
今年は調子が上がらなかった中で新戦法に挑戦して、記録を更新できたことがうれしい。逆に言うと、調子が良ければ例年と同じ戦法を取って、進歩がなかったかもしれない。「ピンチはチャンス」良く言われることだが、追い込まれないと人間は工夫しないものだ。
ちょうどその頃、私と2分と変わらない09:05に、ショートコースの娘もCP1にゴールしていた。昨年の22人出走中21位という成績からは大幅に向上し、エントリー25人(出走者も同数らしい)中17位。タイムも44分19秒から35分05秒と2割も向上した。ほとんどは自転車のお陰ではあるが、まあよく頑張ったというところだ。
ゴールシーンを撮影して、写真を提供してくれたむらよしさんに感謝。
それにしてもジュニアのエントリーはわずか25名で、このイベントの将来を考えるとちょっと心配(最下位でも25位という、うらやましい順位ではあるが)。
話は私の方に戻る。終盤まで、余裕のある所を見せていたが、ゴールしてみると例年にも増して疲れ切った。
何とか自転車を置いて、預け荷物を探し出ししたところで、同じ南大阪の峠を根城にする河合さんに声を掛けられた。恐らく何度もすれ違ったり抜かれたりはしているのだろうが、面と向かってお話するのは初めて。昨年は逆走車との衝突で不本意な結果でいらしたが、今年はロード男子Dの4位入賞という好成績を収められました。昨年の事故の件をリンクさせていただいた事がご縁になって、今日のご対面となったわけです。河合さんのノリクラレポートでは私の写真を多数掲載していただきました。
河合さんといったん別れ、しばらくへたり込んで休憩。それにしても天気はいい。青い空と白い雲、くっきり際立つスカイライン(稜線)。
気温も例年より高く、しばらくはウィンドブレーカーも着ないでも過ごせるほど。
しばらく休憩して多少復活し、スピーカーの電池交換やiPhoneの充電、そして自分も充電(おやつ)。
日大工学OBのH川さんに、masaさん。
ゴールした仲間がわかりやすい場所に移動する途中で、最近あちこち自転車イベントに出現して有名になっている初音ミクとマルチの二人連れに遭遇。ママチャリでここまで上がってくるだけでスゴイのだが、目撃者によるとムチャクチャ速いらしい。もちろん、馴れ馴れしく近寄って、記念撮影。
一段上になっている場所で記念撮影。今年は風がやや強く、応援旗がいい感じにたなびく。
目立つところに猛虎参號を置いておくと、同宿仲間が次々合流。健闘を讃え合い、「キツかった~」と言いながらもみんな笑顔(^^)。
ゴール済みの横国大OB iwaさんは記念撮影。
ワイワイしていると、幹事の日大工学OBみわっちさんがゴール。
日大経済OBhiroshi-yさん、同志社大OBあきひろさん、神奈川大OBハルーア(あきも○)さんもゴール。
MTBで日大経済OB N林さんも、ロードの部のメンバーを何人も抜いてゴール。初参加で2時間切り。
こちらも初参加の日大経済OBはらっち(H副隊長)さんと、同じく日大経済OBあいちゃんさんも笑顔でゴール。
初参加の昨年はタイムアウトギリギリまで走りを楽しんだ日大経済OB K野さんも、今年は余裕でゴール。
あれっ、筑波大OBむらよしさんがいない。健脚の彼のことだからとっくにゴールしてるはずだし・・・なんて思っていたんですが、実はパンクでリタイヤされていたそうで、残念。お陰で娘のゴールシーンを撮って頂けたのは、我が家にとっては不幸中の幸い。
色んな方に声を掛けていただけるが、先ほどの河合さんを始めとするBicycle Land Sakataniのチームの方々は集合写真に仲間入りさせて頂き、さらには六甲颪の大合唱となった。
標高2700mの乗鞍山上畳平に響き渡る阪神タイガース応援歌は、感無量。このノリ、さすが大阪のチームだ(^_^;)。
さて、そろそろ下りますか、と下山口に向かって行くと、いました! 悪魔おじさん。先ほどは走行中だったので、あらためてご挨拶をして記念撮影。
彼はゴール近くで、参加者のお尻をヤリで刺して励ましていた(?)らしい。仲間も何人か刺されて「痛かったんだよ~」となぜか笑顔。
下山前に山々をバックに記念撮影。12年ガンバってきたが、ノリクラは今年が最後だろう。
あっ、私じゃないですよ。愛車の猛虎参號です。来年からは製作中の猛虎四號での出場になるだろう。この12年、ずいぶん痛めつけてしまったが、実にいい相棒だった。
最後の乗鞍を名残惜しむように、風は強く吹き、応援旗は翩翻と翻る。とまれ、これまでの健闘に感謝。
さて、まだ終わったわけではない。下りとはいえ、同じ距離を引き返すのだ。グリップのよくない決戦用ホイールだし、事故の無いように気を引き締めて下らなければ。
ゴールラインまでは自転車を押し、そこから下り始める。眼下にはスタート地点まで見下ろす絶景が広がっている。
ああ、これで夏も終わりだな、と毎年思うが、大阪に帰ると残暑真っ盛りで、間違いに気づく(^_^;)。
上りでは景色を見る余裕もないので、下りは時折り止まって撮影しながら下って行く。
そして約50分掛けて、応援&リタイヤ組の待つスタート地点へ戻ってくる。
チャンピオンクラスに出場したたつひささんとはここで再会。目標には達しなかったそうだが、それでも1時間15分を切る好タイム。
完走証をその場でもらえるとのことで、受付に行ってみた。
結果、公式記録は1時間30分23.747秒。記録上は昨年より1分近く短縮した。計測方法変更のお陰で、20秒以上の下駄を履かせてもらった。まあ、悪い気はしない。来年には新フレームの予定だし、1時間30分切りを目指す現実味が出てきた。
娘も大幅なタイム短縮と順位アップで、「がんばったやろ?」と上機嫌。「あのな、自転車用の靴が欲しいねん。運動靴は私だけやってん」と来年に向けてのおねだりまでされた。ジュニアクラスも周囲はみなビンディングペダルだったようだ。
とは言え、子供の足はどんどん大きくなるので、恐らく2年と履けない。毎年のようにビンディングシューズを買うのは、なかなか厳しい(^_^;)。トゥクリップでお茶を濁せないものだろうか?
福島までの帰路を急ぐ日大工学現役組と幹事のみわっちさんは先に宿に向い、残る同宿メンバーで記念撮影。
微笑ましかったのがこの親子。ストライダーに乗って、お父さん(?)の後を満面の笑顔で追いかけていく女の子。将来のヒルクライム女子?
他のメンバーは三々五々宿に向い、私も娘と一緒に坂を下っていく。行きに乗鞍岳を撮影したオートキャンプ場で、娘のタイム更新記念写真。出走前は「来年は出たくない」とこぼしていたが、(今のところは)またヤル気を取り戻してくれたようだ。
寿家さんに戻ると、自転車を車に積み込んで、温泉に入って汗を流し、昼食を頂いた。毎度のことながらこの昼食は、ノリクラ参加者へのサービス。助かります。
残った酒とツマミを分配して、最後に寿家さんのおかみさんと一緒にみんなで集合写真。
後はそれぞれの家路についた。この後、渋滞が多くて帰宅するまでが大変だったが、ともあれ、今年も無事にノリクラが終わった。これから来年のノリクラに向けて、また私の一年が始まる。
■コースマップ
■本日の走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録
スタート: 2012/08/26 7:29:10
完了: 2012/08/26 9:23:46
バイクタイム: 1:30:46
停止時間: 0:00:03
距離: 19.62 km
平均スピード: 時速 12.97 km
登り: 1216 メートル
カロリー: 770 kcal
POLAR CS200CADの記録
走行距離: 19.0km
消費カロリー:1472cal
計測時間:1:30:50
平均心拍数:169
最大心拍数:179
平均速度:12.5km/h
平均ケイデンス: 83
最大ケイデンス:177
心拍数ターゲットゾーン:130-152
ターゲットゾーン以下時間:0:00:01
ターゲットゾーン内時間:0:01:42
ターゲットゾーン以上時間:1:29:07
走行時間:1:30:43
累計走行距離:—-.-km(2010年12月10日より)
■本日のフォトアルバム