第15回 ツアー・オブ・ジャパン 堺ステージ 観戦
今日はツアー・オブ・ジャパン(以下「TOJ」)の第一戦、堺ステージを観戦に行った。
昨年は東日本大震災の影響で中止になったため、2年ぶりの開催だ。これから来週日曜の東京ステージまで全6ステージで争われる、ジャパンカップと並び日本で最もステータスの高いロードレース大会だ。
TOJ本番の前に、11:15よりまずはTOJと同じ選手が出場する堺国際クリテリウムがマスドスタート形式で行われた。一昨年から(だったかな?)TOJ堺ステージが個人TTになったため、一般人にもわかりやすいマスドスタートレースを同時開催しているようだ。
とは言え、TOJと違ってプロロード選手にとって大したステータスになる訳ではなく、UCIポイントもつかない。要はエキシビジョンイベントなのだ。従って、選手たちは本番前にケガや消耗をしないようにセーブするだろう。一昨年の観戦の経験からも、気合の入った走りは期待できない。
スタートが迫り、選手たちがスタート地点に並ぶが、さほどの緊張感は感じられず、リラックスしている選手が多い。
旧知のフリーライター(兼カメラマン)の大前さんが、お仕事中。
スタートするとさすがに迫力だが、以前のTOJのマスドスタートには及ばない。先頭争いに今ひとつ必死さが感じられないのだ。
一回りした後で、例年陣取る自転車博物館サイクルセンター近くで、撮影。すでに残り2周回で、ほどなく堺国際クリテリウム終了。
続いてJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)の堺クリテリウムがスタート。E2、E1の2レースが20分+1周ずつ。さすがエリートクラスだけあって、アマチュアレースにしてはなかなかの迫力。本気でないTOJ出場選手と、さほど差はないように見受けられた。
とは言え、ずっと観戦しているのも疲れるので、今日は無料解放されている自転車博物館サイクルセンターを見学に向かった。これは途中で見かけた痛チャリ。
一昨年のTOJの際にも自転車博物館を見学したが、やはりその時より人が少ない。全体的に観戦者が少ないように見受けられたが、天気は曇りとはいえ悪くないのになぜだろう。自転車愛好家は多いのだが、一般の家族連れなどが少ないように思えた。
ツーリングから入った人間は、この辺に目が行っちゃうんですよね。
ツール、ジロ、世界選手権を制したデュラエース搭載バイク。さすがシマノの作った博物館だ。
一昨年にはパラパラとしか見られなかったマエダ工業60周年記念本「銀輪賛歌」。今回は中身をもう少し眺めてみた。
旧マエダ工業跡地は勤務先のすぐ近く。今は第一ホテル堺があるが、毎日横を通って通勤している。丹下精機さんが移転した今、恐らく私の勤務先は旧マエダ工業に最も近い自転車関連業者だろう。
マエダ工業が廃業して久しい今「わが”サンツアー”が永遠に不滅であるために」という見出しを見ると複雑だ。もっとも、私は今もサンツアーパーツを現役で使用しており、今も決して消滅した訳ではない。
一段落して博物館を出ると、JBCF堺クリテリウムがラスト2周。
続いて、いよいよTOJ堺ステージ本番。30秒おきにスタートする選手たちが次々と目の前を通過していく。やはり、堺国際クリテリウムの時とは表情が違う選手が多い。コンマ1秒も無駄にするまいと、最短距離でコーナーを過ぎていく。
そして贔屓の辻善光選手もやって来たが、ベストショットとはいかなかったのが残念。TOJは1周回のみなので、もうチャンスはない。
最終的にバッテリー切れで撮り損なった1選手を除き、恐らく全選手を撮影した。
終了後は表彰台に向かった。開始までにずいぶん待たされた割は、さらっと終了した表彰式。ウィリアム・クラークが個人総合、ポイントの両ジャージを独占したので、表彰台に登ったのも一人のみ。
表彰式終了後は抽選会。事前に来場者が応募した箱から無作為に当選者を選ぶ形式だが、意外と応募者数は少なそうだ。商品はローグレードとはいえ自転車3台。期待して、最後まで粘ったが、残念がら3台とも外れ。これにてTOJの行事は全て終了した。
堺で最もステータスの高い自転車レースであることは間違いないのだが、個人的にはやっぱり本気のマスドスタートレースが見たいなあ、というところ。ジロと重なる開催時期をずらし、ジャパンカップのようにUCIプロツアーのチームを招待できれば、もっとすごい大会になるのだろうが・・・。
今年は来場者が減っている様子だったし、公園利用者とのトラブルも何件か見かけた。道路封鎖で行きたいところに行けないので、自転車に興味のない人にとっては迷惑な行事なのだろう。何とか周辺住民の理解を得て、末永く続いてほしいものだ。
■本日のフォトアルバム
120520 第15回 ツアー・オブ・ジャパン 堺ステージ 観戦 by (C)猛虎参號