20インチ折りたたみ車で200kmブルベに挑戦 その1 [BRM130泉佐野]

一昨年に初めてブルベに参加したが、昨年は大腿骨骨折や転職で参加を見送っていた。今年は自社商品のCARACLE-Sで参加することにした。世界最小サイズの20インチ折りたたみ自転車ながらも走行性能に優れていることを、身をもって証明しようという訳だ。とは言え、無理やりという気持ちはない。ブルベ参加は2回目だが、今回のコースは2年前に試走したことがある。正式に完走した別のコースに比べるとアップダウンが少なく、同じ200kmルートでも難易度は低い。これまでも100km超のロングライドを何回かこなしているし、CARACLE-Sの200km走破は充分に勝算があった。

ところが、どうも私がブルベに参加するとただでは済まないらしい。前回は雨、そして途中で大ポカをやって後半はドキドキしながら走っていた。今回はというと・・・追々、語っていこう。

160130_060630まずは数日前には70%の雨予報にヤキモキさせられ、当日も3:50の起床時には、まだ雨が降っていた。天気は回復傾向とは言え、気象予報士によって予報はバラバラで、雨が残る可能性も考えなくてはならない状況。

今回も試走時2年前のブルベと同じりんくう公園がスタート地点。まだ雨の残る中を一緒に参加する近所の友人を5時前に拾って、主催者紹介の駐車場に到着したのは5:45頃。幸い、この頃には雨はほとんど上がったが、走行中にまた悪化する可能性もある。トップはレインジャケットをアウターにして、ボトムもレインパンツをフロントバッグに携行した。その他、防水ソックスやグローブ、ヘルメットカバーも用意した。

160130_064152自転車とウェアなどの装備を整えて、コンビニに寄ってからスタートまで移動。ブリーフィング開始の6:30ギリギリになってしまったが、参加証を渡して引き換えにブルベカードを受け取る。後ろに写っているのはサイトからダウンロードして、自分で印刷して持参したキューシートとコマ図。防水スプレーを掛け、フロントバッグのマップケースに収容する。

160130_0634336:30過ぎから7:00出発組のブリーフィング開始。50人がエントリーしているはずだが、冬場の雨の可能性が高かったので、かなりのDNS(出走断念)が出たそうだ。その場にいたのは20数人に見えた。

 

160130_064058注意事項を確認したが、試走時以外でもよく走っている地域が中心なので気が楽。とは言え、雨は降らないで欲しい。

160130_064730ブリーフィングが終わって薄明るくなってきた中、関空をバッグにCARACLE-Sの出走写真。スタート地点でも何人もの参加者に「すごいですね」「大変でしょう」と声を掛けられたのが嬉しい。完走へ向けて気合も入る。

マッドガードに前後ライトの二重化、ツールや予備パーツに救急キット、携行食やそしてイザという時のための輪行袋と結構な重装備だ。今回のような山岳地を走らない200kmブルペでは過剰かもしれないが、普段の峠越えでもそれほど変わらない装備を持ち歩いているので、個人的にはさほどの不自由は感じない。

160130_0657246:50から車検が開始され、順次出走。最初の方で車検を受け、友人より一足先に出発した。気合を入れて最初から飛ばしている人もいるが、多くはのんびりした出発。スタート直後の橋上からは、やや厚い雲に覆われた空が見渡せる。

160130_071150コマ図やキューシートも用意しているが、こちらは補助的で、コース把握のメインはiPhone。CyclemeterGPSで速度やケイデンス、心拍数などと同時にマップを表示して、コースをトレースしていく。

そのため、雨を心配して急遽入手したのが、このTopeakウェザープルーフ ライドケース。防水だけであればもっと安価なスマートフォンドライバッグで充分なのだが、長時間画面を表示したまま走行するので、モバイルバッテリーから給電しながら走る必要がある。ウェザープルーフ ライドケースなら、防水を保ちながら給電することができる。

ともあれ、先は長い。最初は心拍を140以上に上げず、充分に時間をかけてウォーミングアップしていく。

160130_071618スタートから1.8kmの岡中交差点で友人に追いつかれた。彼は軽快なロードスタイルで一気に走り切る算段。ちょっと追走して一緒に走ったらコース確認が疎かになって、和泉鳥取交差点を行き過ぎ、慌てて戻る。

ここから雄ノ山峠へ向かう上り道だが、阪和線の踏切を越えてすぐに、後輪に嫌な脚ごたえが・・・パンクだ。

「序盤からそりゃないだろう」と心なかで毒づきながら、やむなく急減速して停車。友人は気付かずに先に進んでいったが、もちろん彼の足を止めるつもりもない。

160130_072815エアーの抜ける音のする場所を確認すると、タイヤに鉄片のようなものが刺さっていた。

次々と参加者が追い越していき、「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれる人もいる。恥ずかしいが、ありがたい。

鉄片を取り去り、替えチューブに交換したが、ブレーキの左右バランスが崩れて調整したりで手間取り、停車時間は18分。

160130_075317さて、気を取り直して頑張らねば。序盤はのんびりなんて言ってられなくなったな、とややペースを上げ気味に飛ばす。

雨上がりのせいか、参加者のパンクは私だけでなく、修理中の2組を追い越した。ところがわずか10分後、山中渓駅を過ぎたところで再び後輪に嫌な脚ごたえ・・・またパンクだ。

予備チューブは1本だけなので、今度はパッチ修理になる。修理時間はさらに長くなることは確実。チューブを取り出してみると、バルブそばの内側に穴が空いている。「内側?」とリム側をチェックしてみるが、リムテープに異常ははなく、手で触ってもパンクに繋がるような突起などは感じない。

替えチューブに最初から穴が空いていたのかとも思ったが、徐々に空気が抜けていく感じはなく、急に抜けた感じだった。これからの道のりを思うと原因が謎なのは不安だが、とにかく修理。紙ヤスリで穴付近を荒らしてワンタッチパッチを貼り付けたが、バルブが近すぎて上手く密着しない。

仕方なく、1回目のパンクで外したチューブにワンタッチパッチを貼り付け、タイヤレバーの上に載せてCO2ボンベでゴリゴリ押して何とか密着させることができた。とは言え、ワンタッチパッチは元々接着力が弱く、9~10気圧といった高圧にするとパッチが浮いてすき間が空くことがある。以前、1日に4回連続パンクという記録を作ったのもワンタッチパッチの特性を理解していなかったからだ。しかも、携行しているワンタッチパッチも5年近く前に購入したものなので、劣化していないか心配。一度ワンタッチパッチを貼ると、接着剤が残るので、再修理が困難という難点もある。

じゃあ、何で普通のゴムのり式でなく、ワンタッチパッチを携行しているんだ? と聞かれれば、コンパクトということもあるが、非常用で滅多に使用しないから。ゴムのりが蒸発する心配もなく、長期間保管しても使用できることがワンタッチパッチの利点だ。実際、前回の使用は5年近く前だ。高圧にすることは難しいが、近くの駅までゆっくり走っていくことくらいはできるだろう。数年に一度のトラブルなら、それでも良いと思っていた。とは言え、その場面が、よりよってブルペの時に起きるとは・・・。

パッチは3枚携行していたが、1枚は剥がす際に接着面を汚してしまったので、恐らくもう使えない。気圧も上げられないし、スタートから10km走っていない時点でのトラブル連発で、時間的にもかなり厳しくなる。冬場で雨の可能性もあるとなれば、もう一度パンクしたら場所によっては面倒なことになる。さすがに、DNF(リタイア)も頭をよぎる。

パンク修理をしていた方を含め、7時スタートのほとんどの参加者が追い越して行ったが、最後に女性参加者が声を掛けてくれた。

「あっ、CARACLEの人だ」「私の友達もCARACLEを買うって言ってました」と、CARACLE-Sに興味を持ってくれている様子。「私はゆっくりなんで」と、先を急ぐでもなくマイペースでブルベを楽しんでおられるようで、少し気持ちが和んだ。「私に追いつけないとヤバいですけど(大丈夫ですよ)」という、去り際の言葉が後の励みになった。

8:18に何とか修理を完了したが、26分の停車となった。1回目と合わせて45分近いのタイムロスはかなり厳しいが、とにかく先に進むことにした。

160130_085208もはや序盤だからとセーブしている場合ではない。のんびりしていたら途中のPC(チェックポイント)でタイムアウトになってしまう。かなり上げ気味に上るが、あまりにタイヤの気圧が低く、走行感が重たすぎるので、雄ノ山峠でタイヤの空気圧を少し上げた。上げ過ぎるとパッチが浮く恐れがあるのでドキドキもの。ここで、2分停車。これでパンク絡みのタイムロスは45分を越えた。

一気に和歌山市内へ下り、8:47分に22.8km地点の通過チェックポイントローソン和歌山大垣店に到着。トイレを済まし、パンと缶コーヒーを購入して通過証明のためにレシートを受領する。缶コーヒーはあえて冷たいものを購入して一気に飲み干し、8:56に再スタート。その頃には8時出発組の早い参加者が次々と追いついてくる。別次元の脚力に脱帽。

160130_092514ここからは紀の川に沿ってひたすら遡るルート。次第に路面が乾いてくるが、雲は相変わらず厚い。画像は33.2km地点、竹房橋通過した9:25。

心拍数150~160程度でできるだけペースを上げるのだが、向かい風で、(少し上げたとはいえ)タイヤの空気圧が低くて走行感も重たく、なかなかスピードが出ない。できれば誰かを追走したいところだが、最初のうちに追い抜いていく8時出発組は、当然かなり脚力のある方で速度差がありすぎる。

160130_093545とは言えそろそろ追い抜いていく方の速度差が少なくなってきた。序盤に飛ばしすぎたり、トラブルがあったのだろうか、追い抜く場面も増えてきた。

37.3km地点、竜門橋手前で追い抜いていった方々は、何とか着いて行けそうなペース。後ろに着かせてもらい、結局九度山付近まで引っ張ってもらった。GIOSブルーのロードの方、ありがとうございました。

お陰でペースは上がり、パンク時に声を掛けてくれた女性に追いつくことができた。「追いつけないとヤバイ」ということは、追いつければ大丈夫だとホッとする。「先程はどうも」と声を掛けてしばらく、走りながらお話。勤務先がCARACLE-Sの製造メーカーであることや、改造した点などをお伝えしてから先行させてもらった。

160130_10192153.7km地点の九度山交差点を過ぎた真田庵前を10:19に通過。今年の大河ドラマの影響で観光客が多い。

160130_10253155.4km地点、岸上橋南詰交差点(学文路)を10:25通過。

橋本市中心部を対岸に見る橋本橋南詰を、10:36通過。

県境を越えて奈良県に入り、CP1が近付いてきたのでペースをさらに上げる。

11:00ちょうどに国道168号線に入る丹原交差点に到達。

160130_110425そして、11:02にCP1(有人チェックポイント)に到着。タイムアウトの11:36までは約30分しかないという、かなりギリギリの状態ながら、何とか失格は免れた。

160130_110456パッチが浮いてしまうこともなく、ここまで到達できたことにまずはホッとした。とは言えここはまだ68.7km地点。全体の約3分の1しか進んでいない。

もう一度何かトラブルが起きたらかなり厳しいし、ここまでかなり無理して飛ばしてきたので、すでにかなり疲労している。

冷静に考えれば不安要素はいっぱいだが、とにかく先に進むしかない。それでも大事なのはエネルギー注入と、おにぎりや飲料を購入して腹に収め、11:20に再出走。18分の停車。

さあ、まだまだこれからだ。

その2」に続く

 

■コースマップ


160130 20インチ折りたたみ車で200kmブルベに挑戦 [BRM130泉佐野] – ルートラボ – LatLongLab


Facebook にシェア
LINEで送る
Pocket

サイト内検索

アーカイブ

お友達ブログ

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。


Back to Top ↑