オフトレ、家族で奇勝探検 [どんづる峯]
この3連休は色々行事が多く、今日9/25しか身体を動かす日がなかった。オフトレ宣言をしておきながらこのところ自転車ライドばかりだったので、今日は家族サービスを兼ねて山歩きをすることにした。
とは言え、連休最終日に疲れを残すのもまずいので、長距離や標高の高い山は避け、屯鶴峯(どんずるぼう)に行ってみることにした。とは言え、県道にある駐車場からさほど距離があるわけでもないようなので、さすがに短すぎる。周辺のハイキングコースを探してみたが、ネットで下調べしても、なかなか情報がない。しかも、戦時中に作られた防空壕の跡があり、どちらかというと心霊スポットとして有名らしい。
ちょっとヤバい気もしたが、ようやくこんなサイトを見つけ、関屋駅方面に抜けるルートがあることがわかった。
県道703号線沿いの駐車場に車を停め、階段を上っていく。入口の説明看板には凝灰岩層が露出した学術的に貴重なものである旨は記載されているが、名前の由来やどんな風に奇勝なのかはわからない。屯鶴峯とは「鶴が屯(たむろ)している峰」という意味で、遠目に見ると白い岩の露出がそう見えるかららしい。
階段を上るとすぐに山道になり、先を行く息子が「お父さん、すごいで!」と叫びだした。木々の向こうが開けており、灰白色の岩が見える。
息子の後を追っていくと、木々が途絶え、景色が一変した。辺り一面、見事に真っ白だ。
かなり不思議な光景に、家族はみんな「すごい」を連発。うわさには聞いていたが、自宅からさほど遠くない大阪府県境に、こんな自然があるとは驚きだ。
ちょっとした東屋はあるが、施設らしい施設はなく、ただ白い岩肌が広がっているだけ。そんな異境にカマキリがたたずんでいた。今日はこの後もカマキリを何匹も見かけた。秋の産卵シーズンだからだろうか?
しばし風景を楽しんだあと、岩肌が開けた場所の西側にあった山道を進んでみることにした。情報不足でルートに確信はなかったが、きちんとした踏み跡もあるし、やがて向こうからやって来た若者たちとすれ違ったので、どこかに通じていることは間違いないと、先に進んでみる。
景色が開ける尾根筋から、やがて谷筋へ降りていき、また数人の山歩きの人たちに出会った。その一人に「防空壕にヘビがいるから気をつけて」と声を掛けられ、この先に例の防空壕があることがわかった。
防空壕の入口は目につくところに3つあり、それぞれ中を覗いてみたが(このために持ってきた)強力なライトで照らしても中を見通すのが難しい。うち2つの入口からは奥に光が見えたので、反対側にも開口部があるのだろう。底に水がたまっているので、中に入るのは断念。もっとも、たとえ底が乾いていても、心霊スポットと知って入れたかどうか・・・。
道中、公的な標識は何もなく、木々に巻きつけられた目印(ビニールテープ)を頼りに進んできた。県道のすぐそば以外は、自治体も推奨していないルートのようだ。この人気のない廃墟にも何の標識も、立入禁止の柵や標識もない。
秋だな、と思うのがキノコがやたらと目につくこと。専門知識がないので、採って帰ることはしない。
防空壕を過ぎると、道は平坦になったが藪が深く、歩きにくい。ルートの目印(ビニールテープ)も見当たらなくなった。ちょっと不安になったが、iPhoneのGPSのお陰で、少なくとも方向が間違っていないことはわかる。
ススキの葉でいくつか傷を作りながらも、ようやく車が通れる道に出てホッとする。標識も何もないので、逆から来たら入口はわかりにくいだろう。なぜか、道端の大岩に、供養塔のように石が積み重ねてある。
ダートの車道を進んでいくと、R165に突き当たったが、道の出口がフェンスで封鎖されていた。フェンスの脇からR165に出ることができたが、このルートはやっぱり 非公式なものなのだろうか? 逆から来ると、どこにも立ち入りを禁止するような標識はなかったが・・・。
そろそろお昼時なので、R165を少し進んだところにある香芝総合公園に向かった。ところが、R165は交通量が多いのに歩道がなかったり、あっても狭く、路肩の茂みが張り出して歩きづらい。序盤は張り切って先頭を進んでいた息子が、疲労と空腹でフラフラになっており、かなり危険を感じた。
なんとか無事に香芝総合公園に到着。ところが、この公園はプールがメインなようで、トイレもベンチも見当たらない。適当な日陰で弁当を広げようとしたが、蚊がたかってくる。場所を変えようにも、もう子供らは空腹の限界。仕方無しに隣接する住宅街の道端で弁当を広げた。
通行人に奇異の目で見られながら昼食を終え、R165と県道703号線で駐車場まで戻り、本日の山歩き終了。今日は湿度が低く、身体を動かすと汗が出るが日陰でじっとしていると涼しく、とても心地よい気候だった。ようやく秋を肌で実感したが、昆虫や植物にも秋を感じた。