3年振り(?)のMTB徹底メンテ
【mixi日記 及び 旧ブログ から転載したものです】
今日は珍しく、一日中自転車整備。腰を痛めて以来、作業が苦しくて最低限の整備しかしてこなかった。特に通勤に使っているMTBは、ほぼ3年間グリスアップもしなかったので、いい加減色々と問題が発生している。
まずは一番の大問題のリアホイール。しばらく前からリアホイールがやたらと振れるしキチキチと異音がするので、先々週にスポークテンションを上げながら振れ取りしたが、数日でまた振れ出した。
どーもおかしいと、よく見ればリムのスポーク穴付近が何ヶ所も割れている・・・。ひどいところはめくれ上がるようになっていた。
私の元に来て10年、前の持ち主から通算すると約13年使用しているので、経年劣化もあるだろうが、主因は私がテンションを上げすぎたからだろう。7~8年前に、アルミニップルと#15スポーク仕様に組み替えて軽量化したが、恐らくはその時から軽量リムにしてはテンション過多だったのだろう。
数年前からキチキチと異音がすることがあったので、クラックが入っていたのかもしれない。そこにいい加減な振れ取りをしたことで、とどめを刺してしまったのだろう。私自身は初めてのトラブルだが、特にリアホイールはおちょこがあるので左右のスポークテンションが異なり、ホイールを組むときはいつも迷う。
テンションが弱すぎるとニップルが緩んで振れ出すし(こちらは何度か体験済み)、スポークの太さによって手応えも違うので、判断が難しい。テンションゲージが欲しいところだが、簡易型でも1万円以上するので手が出ない。
先週は700Cの猛虎参號で通勤し、ネット上で替わりのリムを探した。破損したMAVIC 217はすでに廃番なので、同じMAVICのXC717を入手。ほぼ同じ形状なので、スポークもそのまま流用できる。前後リムが異なると不格好だが、今回はリア用の1本のみ。先立つ物に余裕ができたら、また考えよう。
割れの発生したホイールを振れ取り台にセットして、スポークを緩め、バラバラに。
続いて替えリムを仮組みしていく。そこへ娘(9歳)が顔を出し、手伝うと言ってきた。娘は女の子ながら工作が大好きで、自転車いじりにも興味津々。いつか自分の自転車を組み立てると言っている。
男親としてはちょっと複雑だが、ニップルにグリスをつけて私に渡す役目をやらせた。娘が渡すニップルでホイールを組み上げていく。
フリー側は駆動テンションがかかる方向のスポークがフランジの外側に出ているが、
イタリア組をするつもりが、うっかりJIS組をしてしまった。いまさらバラすのも面倒だし、実用上体感できるような差があるわけでもない。そのまま作業を続けることにした。
最初に荒くテンションを上げていく作業は娘にやらせてみた。ニップルをひとつずつ1回転させて、次のニップルへ、全てのニップルを回し終えたら私がチェックしてもう一回。これで3周。
おちょこの調整と細かい振れ取りは私が行い、その間に娘にはスプロケットのクリーニング作業をやらせた。HGカセットの固定ピンを外してバラバラにし、1枚ずつパーツクリーナーをかけて歯ブラシで汚れを落とし、ウェスで拭きあげさせる。お陰で何年振りにかスプロケットがぴかぴかになった。
私の方は、少々苦戦。スポークテンションに慎重になっているのだが、フリー側はパンパンに張っているのに、反フリー側のスポークが緩すぎる箇所がある、スポークが伸びているのか、リムの精度がもうひとつなのか? 悩みながらも、結局かなりスポークテンションを上げざるを得なかった。
何とかリアホイール完成。続いてハブのメンテ作業に入った。この辺で娘はヨメさんの実家に行くために、お手伝い終了。ホイールを組む前にメンテしなかったのは、ホイールを組まないとフリー部分の分離ができないからだ。
ハブ軸やベアリングを外し、10mmアーレンキーを突っ込んでフリー部分を外す。フリー部分にはパーツクリーナーを流し込んで汚れを取り、粘性が高めのオイルを流し込み、グリスでふたをする。
各部をクリーニングして、新しいグリスを詰め、玉当りの調整。ワンの虫食いもなく、まだまだ使えそうだ。
リアホイールの整備を完成させて、次の課題はチェーンホイール換装。今まで、7速時代の非シマノチェーンホイール、スギノXPをセットしていたが、ラピッドファイヤーとインデックスが合わず、アウターとセンターのダブルギアをインナーとアウターのインデックスで無理矢理使っていた。それでもフロントセンター時にチェーンがフロントディレーラーに当たるので、リアのトップ側4枚が使いづらい。
そんな不都合がありながらもXPを使っていたのは、入手時に付いていた1997年型シマノXTのチェーンホイールがアウター42Tで通勤ライドで足が回りきってしまうことと、クランク長が167.5mmと少しだけ短かったから。腰を痛める前は走り出しを除けばほとんどアウターで踏んでいたのでさほど支障はなかったが、今となっては重踏みができずアウター×トップの出番はない。
不自由を感じながらも組み替え作業が負担で乗り続けていたが、ついに空転するまでギアを使いきった。あらためて見るとアウターギアの歯の高さが半分になっている箇所もあり、よく乗っていたものだ。
どうせギアを替えるならと、チェーンホイールをXTに戻すことにした。クランクを外し、ボトムブラケット(BB)を開けてみるとグリスがほとんどなくなって、ワンやシャフトに虫喰いが発生していた。3年以上放置していた報いだ。
BBをシマノのカートリッジタイプに交換し、1997年型XTのチェーンホイールを装着。チェーンも新品に交換してフロントディレーラー(FD)の調整に入ったが、今付いている5~6年前のデオーレのFDの外側プレートを推奨設定通りに歯先まで数ミリの位置に近づけると内側プレートがセンターギアに接触する。
かといってセンターギアに当たらない位置まで上げると、インナーギアに入れたときにチェーンがプレートの下部に接触する。同じシマノ同士ながら、年式が違うせいか全く使い物にならない。そういえば、それもあってXPはダブルで使っていたんだった。
やむなく、MTB入手時に付いていたXTのFDを探して装着し直した。デオーレを購入したのは、このXTの変速性能が目に見えて落ちたから。今更復活させるのも不本意だが、取りあえず仕方ない。これでどうにかトリプルギアが変速するようになった。
とは言え細かい調整がなかなか上手く行かない。本来1997年型XTのチェーンホイールはIGチェーン専用だが、入手できなかったのでHGチェーンを使用した。そのせいでもないと思うが変速がどうもしっくり行かない。FDとワイヤーをいくら調整しても、チェーンが変速域のどこかでFDプレートに接触する。
リアもあるギアではシフトアップがもたつき、あるギアではシフトダウンがもたつくという状態。リアコグはロード用のHGカセット(12-21T)なのでチェーンとの不適合はないはず。リアディレーラーやラピッドファイヤーもいい加減へたっているせいかもしれないが、そう簡単に交換できるものならとっくに9速や10速化している。
何だかんだと苦戦したが、最後にサドルを交換。表革があちこち剥けてボロボロになっているロールスを外し、プルックスプロフェッショナルに交換した。購入から20年近く経つと思うが、あまり使っていないのでまだカチカチに固い。MTBには合わないし、通勤に使うにはもったい気もするが、先立つ物も不足しているし、死蔵しておくより活用してやろう。
これでMTBメンテは終了。まだ前ハブやヘッドパーツのグリスアップ、ワイヤー類の交換などなど、やらねばならないことがたくさんあるが、一日では無理だった。猛虎参號もちょっといじってから本日のメンテはすべて終了。やはり、腰にはかなり痛みが出てきた。これがなければ、もう少しマメに整備するのだが・・・。
試走してみると、まるで走行感が違う。リムのヨレがなくなり、消耗したチェーンや前ギアを交換したおかげだと思うが、踏んだだけスッと前に出ていく感じだ。ややもたつきはありながらも、ギアがほぼ全域で使用できることもあって、快適。今までいかに効率の悪い状態であったか痛感した。
もっとも、あちこちのパーツが消耗しきった状態なので、これでも決して万全の状態ではない。本当はパーツの総取り替えをすべきなのだろうが、かなりの費用が必要だ。もっと言えば、13年前の自転車にそこまで手を掛けるより買い換えた方が現実的だ。それでも、私はフレームが壊れない限り乗り続けてしまう。当面は、どうしても必要なパーツをネットオークションででも調達しよう。