橋本ハイキング
秋冬は自転車ライド以外に、ジョギングや山歩きもトレーニングとして積極的に取り入れていこう、と思っていながら、このところ自転車ライドが続いていた。遅ればせながら、昨日の土曜日はまずは足慣らし。家族で軽いハイキングに出かけた。
風邪の後遺症のしつこいセキはまだ続いているし、右ヒザの違和感も抜けていないが、それを除けば体調はまあまあ。この機会に、以前から気になっていた杉尾の不動山巨石に行くことにした。(微妙に違うが)自転車で通い慣れたルートを今日は車で走る。堺の自宅からR371で紀見トンネルを越えて和歌山県に。林間田園都市に入り三石台から城山台を通って、小峰台の手前で山麓の農道に入る。
いつもは素通りする分岐を曲がって杉尾地区に向かう道に入ると、人家も少ない細道。行き止まりの道なので、自転車では敬遠していたが、ひなびた田園風景が続いている。自転車なら結構な上りだろうが、車で走ればあっと言う間に杉尾の駐車場に到着。駐車スペースは3台しかないが、他に車両はなく、きれいなトイレも併設されている。
この駐車場から635段の階段を上った先に、不動山の巨石があるが、案内板によるとまわり道もあったので、行きはそちらから上った。
最初は車道にそって川沿いを歩く。明日から11月と思えない暖かい日よりだったが、やはり秋が深まっており、山々もしだいに紅葉してきている。ススキに似たこんな草も秋を感じさせる風景だ
この辺りでは古代米の栽培を行っているようだが、この稲垣もそうなのだろうか?
案内板に従って、地道に入るとジグザグを繰り返しながら杉林の中を上っていく山道が続いている。嫁さんがスズメバチを警戒しているので、トレーニングがてらピッチを上げて先行し、偵察。もうそんな季節でもないのか、スズメバチは見かけなかった。
上りは対して苦労も感じずに、不動山の巨石に到着。家族もじきに追いついてきた。この風穴から「紀の川の音」とも「あの世の音」「この世の音」ともいわれる音が聞こえるとのことで、日本の音風景100選に選ばれているそうだ。
それほど深い穴でもなく、「えっ、この程度のものなんか」と思ったが、耳を押し当てると確かに「ゴー」というか「ザー」というか、ちょっと不思議な音が聞こえる。風が吹いたり、周囲の人が動くだけでも音が変化するのがわかる。立て札の解説によると、天候によって音が変化するそうだ。
近辺には大きな岩がごろごろと転がっている。「昔、一言主命が葛城山から金峯山に橋を架けようとしたが、人目を避けて昼間作業しなかったので結局石を集めただけに終わったと伝わります」とのこと。子供とちょっと探検。
帰路は階段で下った。全体的にかなりの急傾斜で、ほぼ直線。足を踏み外したらはるか下まで転げ落ちてしまいそうだ。
しかも傾斜や段差が変化するので、これは子供にはかなり危険。「手すりをしっかり持って!」と注意しながら下るが、私の腰にも少々コタえる。その代わり、景色は絶景だ。
距離も高度差も大したことないと思っていたが、駐車場に戻るころには結構足に来ていた。下りで右ヒザや腰をかばっていたこともあって、自転車では使わない筋肉を酷使したようだ。逆に言えば、山歩きは普段使わない筋肉を鍛えるいいトレーニングになるということだろう。
1時間ほどの山歩きを終えて、車で南海高野線沿いに引き返し、杉村公園で、お弁当を広げた。細道の奥にあり、やや寂れた雰囲気があるせいか、人影はまばら。とは言え、それなりの規模を備え、駐車場や園内にある橋本市郷土資料館も無料で、子供向けの遊具もある。あまり知られていない穴場のようだ。
トレーニングがてら散策したが、園内の遊歩道はそれなりに起伏もあり、所々、色づいたもみじを楽しむこともできた。池に架かるつり橋などもあり、子供らもそれなりに楽しんだようだ。今日はトレーニングと言えないような軽いハイキングだったが、深まる秋を満喫した。