秋の明日香村
【mixi日記 及び 旧ブログ から転載したものです】
腰痛は本当に少しずつしか改善していかないが、ずっと慎重に行動してきた甲斐あってか、以前に比べればかなりマシな状態になってきていた。
これなら、と先週の日曜に久々に子供をたちと身体を使って遊んだ・・・が、子供を持ち上げたりするのはムチャだったようで、以来腰の具合よくない。2月や5月に悪化したほどではないが、ちょっと油断したら、また何ヶ月も前の状態に戻ってしまった。
かける時間と努力に対して得るモノが少なく、ちょっとしたことですぐ崩れてしまう。全く賽の河原だ。
今週は毎朝の筋トレを休止して大人しくしていたが、徐々に改善しているようなので、週末のトレーニングはすることにした。とは言え、さすがにランニングは振動が腰にコタえるので、ゆったりと自転車ライドをすることにした。
幸か不幸か今日は昼過ぎまで時間を取れる。腰痛が悪化する前なら、高野山にでも出かけるところだが、今日は無理をせず、とりあえずは東に向かって走り出した。我が町内も含め、今週末は秋祭りの地区が多く、あちらこちらで祭り囃子が聞こえてくる。朝早くから動き出している地車(だんじり)を、早速見かけた。
東に向かって走りながら様子を見ていたが、やはり腰の具合は先週までのようにはいかないので、難易度の低いR166竹内峠を越えて奈良に入ることに決定。
今日の最低気温は16度とほぼ先週と同じ。先週の寒さに震え上がったので、今日は長そでで・・・といきたかったが、手ごろなウェアがないので懲りずに半そで短レーパンで走り出した。さすがに念のため長そでのレインウェアを防寒着代わりに携行したが、今日の最高気温は27度との予報。日が昇れば寒さはさほどでもなかった。
竹内峠はのんびり登ったので、それほど苦労もなくクリアしたが、登りで自転車が安定しない。まるで後輪が派手に振れているようだ。が、自転車がおかしいわけではない。腰の具合が悪いと、自転車も安定せず、腰が入らない(笑)走りになる。
奈良側に下りて、さてどこに行こうか考えた。時間はあるが、腰は今ひとつ。
結局、取りあえずR166を東に向かって走り出した。手持ちの地図の範囲外で正確な距離や方角がわからないが、明日香村を目指してみることにした。見通しのよい奈良盆地、だいたい東南を目指して走れば、あとは標識が出てくるだろうといういい加減なプラン。たまにはこんな走りもいいだろう。
高田市駅近辺で適当に南に折れたらR24に出た。これを東に進むと標識に明日香方面の表示があったので、そのまま進んだが高架の本線は自転車通行禁止。側道は川や鉄道に当たる度に迂回を強いられペースが上がらない。
やがて、右手に大和三山のひとつ、畝傍山が迫ってきた。畝傍山の東山麓にある橿原神宮を示す標識が目に入ったので、取りあえず立ち寄ってみた。前を通るだけだったが、管理の行き届いた広大な敷地は荘厳さを感じさせるが、歴史の重みより人工的な気配が強い。戦死軍人を奉る碑をなどもあったが、縁起によると明治になって神武天皇を奉って創建された神社なので、国家神道の色合いが濃いのだろう。
神社のそばの橿原神宮駅の観光案内所で、観光地図を入手できたので、ようやく明日香の位置関係がわかった。結局、橿原のすぐ近くだったので、県道124号線をひとっ走りで、すぐに明日香村に入ることができた。
甘樫丘のそばで地図を見ていると、初老の男性に声を掛けられた。「こんな自転車はいくらくらいするんかな?」と尋ねられ、「安いのは5~6万くらいからありますけどね」と答え、詳しく話をしてみると何と昔競輪選手をしていたとのこと。最近よく「競走車」を見かけるので、運動のために乗ってみようかと思っているらしい。「今は安い自転車でも軽くて乗りやすいですよ」とお勧めしておいた。
飛鳥寺や酒船石のそばを通り、秋の明日香村を北から南に抜けていく。お寺や遺跡に入ってじっくり見れば、もっと古代ロマンに浸れるのかもしれないが、MTB用とは言えビンディングシューズで歩き回るのはキツい。車で来るときの楽しみにに取っておこう。
気候のよい季節だが、人であふれ返るほどではなく、ほどよくひなびた風情が味わえる。石舞台古墳も入場せずに近くの丘からパチリ。秋らしい風景を求めて少し飛鳥川沿いに上り、稲渕の棚田に向かってみた。すると、刈り入れ間際の棚田の合間の細道にたくさんの人形のようなモノが立ち並んでいる。
近寄って案内板を見ると、公募されたかかしコンテストの作品とのこと。テーマは「むかし話」とのことで、笠地蔵や一寸法師と鬼、飛鳥美人にトトロと、何十本(?)ものかかしが、朝風峠に登る「かかしロード」に並び、たくさんの人が見物に来ていた。
朝風峠を越えて、今度は話題の高松塚古墳に行ってみたが、周辺は工事用の壁で囲まれ近付くことはできない。一部に防水シートをかぶせられ、入口はコンクリート壁という風景を見ると、古代の古墳という印象はまるでない。関東からの修学旅行らしい高校生の一団もこの有り様には落胆した様子だった。
そろそろ明日香村の散歩もおしまいにして、キトラ古墳の脇を通ってJR壺坂山駅に向かった。駅の手前に古い街並み続く土佐街道があり高取町の観光名所になっており、そこでも地車(だんじり)に出合った。岸和田やウチの近所(深井)の地車と比べるとやや小振りで、曳く人も少ない。カメラを向けるとピースサインで応えてくれたのは、撮られ慣れしている地域の地車と違うところ。思わず笑みがこぼれた。
帰りは国見山の南側を回り込んで、R309水越峠を越えて帰阪し、13:30頃帰宅した。のんびり走ったことで、久々に平均速度が20kmを切る体たらくだった。
自宅の近所でもあちこちで地車が往来していたが、腰痛を押して遠出したのですっかりへばってしまい、見物に出直す気合いがなかった。一年に一度のことだったのに、ちょっと残念。
■本日の走行記録(自転車)
平均心拍数:125
最大心拍数:177
心拍数ターゲットゾーン:131-165
ターゲットゾーン内時間:1:28:50
ターゲットゾーン以上時間:0:11:27
ターゲットゾーン以下時間:3:08:09
消費カロリー:2474kcal
走行距離:93.0km
平均速度:19.4km/h
最高速度:61.8km/h
平均ケイデンス: 73
最大ケイデンス:104
走行時間:4:47:12
[…] こんなのもあった。季節からして鳥追いという本来の目的ではなく観賞用だろう。そう言えば、以前飛鳥でかかしコンテストに出合ったこともあった。 […]