海辺道 夏が吹き付く 南風 [淡路島合宿1日目(岩屋-洲本-由良-福良)]
毎年5月に、ノリクラ仲間を中心にした「大人の合宿」を実施している。ビワイチ(琵琶湖一周)、しまなみ海道、伊勢志摩と続き、4回目の今年はアワイチ(淡路島一周)。実行委員長のみわっちさんと共に、私もホスト役の一人として、下見や情報集めに動いていた。
いよいよ本番となった今日、私と近所の友人は5時過ぎの始発に乗って、大阪市営地下鉄なかもず駅を出発。
梅田でJRの快速に乗り換え、明石駅着は6:50。車内で合流したみわっちさんと3人で輪行を解く。
猛虎四號に分割マッドガードや環付ボルトを導入し、工具なし輪行を実現したおかげで、分解&組立は猛虎参號の時に比べて格段にスムーズ。ジェノバライン(高速船)乗り場への到着も、下見の際には間に合わなかった7:20の便に充分間に合う時間。・・・だったのだが、すでに十数台の自転車が並んでおり、あと1台しか載せられないとのこと。
やむ無く、他の方に譲って我々は次の7:40の便に乗ることにした。ベストシーズンということで淡路島に渡る自転車が多いことと、大型船の機関故障で小型船のみで運行していることで、自転車の輸送はかなりタイトになっているようだ。たこフェリーが廃止された今となっては、他に淡路島に渡る船は無いが、かつては堺に近い泉大津から渡る航路などもあった。明石海峡大橋の開通と高速1000円政策の影響で、ほとんどの航路が廃止・休止となり、自転車乗りにとってはかえって不便になったのが残念。
一便待ったおかげで、今回は船室内に猛虎四號を載せることができた。吹きさらしのデッキは潮水をかぶることもあるので、スチールバイク乗りとしてはヒヤヒヤするのだ。
数多い通行船の間をギリギリですり抜けながら、高速船は明石海峡を横断していく。途中で明石海峡大橋をくぐり、橋の下からの風景を拝むことができる。
わずか10数分で淡路島の岩屋港に到着。港にはタイガースカラー(黒地に黄色ですが)の高速船「BALCA SOLARE」が停泊していた。帰宅後調べてみると、小豆島便に使用されているらしい。何で岩屋港に停泊しているんだろう? ネタ的には乗ってみたい。
上陸すると、一便遅れたこともあって、すでに車や前日入りのメンバーが待ち構えていた。この時点ではまだ合流していないメンバーが2名いるが、今回の参加者は合計13名。関西在住の4名を除く9名は首都圏や長野から、わざわざやってきてくれた。
日本大、拓殖大、横浜国立大、同志社大といった大学サイクリング部出身者が多いが、それだけではない。学生時代から縁があるメンバーを核に、ノリクラ(全日本マウンテンサイクリングin乗鞍)で同宿するようになり、その友達の友達が繋がっていつの間にか大所帯に。こういった合宿や日帰りライド、飲み会を度々実施するようになっている。メンバーそれぞれが他の団体にも所属していたりで、つながりの輪はますます拡大している。
8:05、取り急ぎ出発。すぐ先のコンビニで、飲料等の買い出し。ここで、はぐれていたあいちゃんさんとも合流。
ここで、本格的に打ち合わせ。班をロードバイクとそれ以外の2班に分け、簡単な行動計画を伝達。
天気は見事に晴れ。今日はかなり気温が高く、私も今年初の半袖ジャージ+レーパン。すね毛の処理も完璧・・・の生白い足を露出。
いよいよ、本格的にスタート・・・した途端に、私の勝手で下見の時に続いてBikers Cafe チルコロさんにご挨拶。自転車乗りのために、ロッカーやシャワー、工具なども備えたカフェで、ここに荷物を置いて淡路島を走り、走行後はシャワー浴びて着替えると快適だ。
フェリーでもご一緒だったZephyr(東京サイクリングセンター製)のキャンピング車の方も、こちらに立ち寄っておられた。惜しくも2008年に閉店した東京サイクリングセンターですが、この方も大事に乗っておられるようです。
出だしから止まってばかりだったが、ようやくまじめに走り出す。
海を見下ろす高台で小休止。そこから山側を見上げると・・・。
B級観光スポット、世界平和大観音が屹立。閉鎖されて久しいく、荒廃が進んでいる。隣接する五重塔の先端が折れているが、観音像自体の倒壊も懸念され地元の大問題になっているそうだ。
奥には自由の女神像が立ち、手前のレストランは「アメリカ」と出来すぎの怪しさ。iwaさん、masaさんはここから別行動。ちょっとヒルクライムに行ってくるそうだ。元気なこっちゃ(^_^;)。
午前中は弱い南東風の予報だったが、さほどの逆風を感じることもなく、順調に南下を続けていく。
まもなく洲本市に入る景色のいい場所で小休止。ちょっと霞んでおり大阪方面は見えにくいが、雲ひとつない空に青い海。
F野くんは、お約束の自転車持ち上げ。腰の悪い私はとてもできません。
洲本の市街地が近づいてきたところで、後ろから猛烈な勢いで追い越してくるMTB・・・あれは、あきひろさん! ご家族の体調が悪くて、1時間以上遅れてのスタートだったが、あっという間に追いついてきた。何と、途中からTTバイクの後ろについてきたとのこと。ブロックタイヤのMTBに着いて来られる、TTバイクの立場は・・・(^_^;)。
10:30頃、洲本のバスターミナルで先行するロード班と合流し、地元の弁当屋「御用」さんで早めの昼食を調達。
たこ焼き14個で250円とバカ安だったが、今回は見送り。ピロシキも自家製らしい。
そうこうするうちに、ちょっと(?)ヒルクライムに行ってきたiwaさん、masaさんも合流。なかなかとんでもない坂を楽しんでこられた様子。
買い込んだ唐揚げ弁当を海岸の砂浜で広げた。上げ膳据え膳の飲食店も良いが、外での食事もオツなもの。
かなり暑いが、風景を楽しむために、あえて日なたのベンチに陣取った。
南国的な雰囲気もあって、気分はすっかり夏。すっかり「焼き」モードの方もおり、この後、海に入っていくメンバーまで出現(^_^;)。
iwaさんが海をバックに愛車撮影をしていたので、私もマネ。
錆びやすいクロモリバイクをあまり海に近づけるのは良くないんですが、なかなかのもの。
なんだかんだで洲本市街地で1時間半もうだうだしてしまったが、12時頃再スタート。
沖合にはヨットの大群が浮かんでおり、これまた夏の風情。この頃から、次第に向かい風が強くなってきた。
港を超える由良大橋を過ぎると、島の南岸に抜ける峠道が現れる。これまでは峠らしい峠はなかったのに、いきなり現れるのがアワイチの最高標高地点で最難関といえる坂道だ。
坂が急になる手前で小休止し、ここからは各自のペースで上ってもらった。
さほどの標高ではないが、すでに45km走って来ているだけに、それなりの傾斜でグイグイ上る道は堪える。
上り中間地点の標識付近からは、紀淡海峡が見下ろせる。
ひとつ目のピークを乗り越えた先に、現れるのが「ナゾのパラダイス」の大看板。3月末の下見の際には「淡路島水仙郷」と記された別の看板が架かっていたが、今回は一昨年のアワイチの際に見たものに戻っている。Twitterの情報でも気づいていたが、どうやら水仙の時期だけ別の看板をかぶせているようだ。
ナゾのパラダイスの正体を見極めるためには、恐ろしいばかりの急坂を降りて、遙か眼下に見える建物までたどり着くしかなさそうだ。
一体この谷の下に何があるというのか? 謎は深まるばかりだが、この坂を登り返してくるのは自転車ではあまりに大変そうだ。探求はまたの機会にして先に進む(笑)。
パラダイスを越えるともう一つのピークへの上りが始まる。こちらがアワイチの最高標高地点だが、ひとつ目のピークからさほど下っていないので、上りはあと少し。
程なく到着したピークには、メンバーが次々上がってくる。
全員揃ったので、さあ下ろうとハンドルバーを握ったら、ぐにゅりと嫌な手応え・・・毛虫だ。先程から毛虫が多いことには気付いていたが、停車している間に降りてきたようだ。木の枝で払い落として、ひと下りすると海岸線に出た。
と、先行するロードバイク班が停止している。「どうした?」「神様降臨。この間のiwaさんみたいに後輪に降臨じゃないけど」 近所の友人のパンクでした。
いつの頃からか、仲間内ではパンクやメカトラを(パンクの)神様のせいと言うようになった。発端はこの大人の合宿の1回目、ビワイチの際に私が2回パンクし、翌年のしまなみ海道ではパンクが連続して6回もタイヤを着脱する羽目に陥った。その後、私はほとんどパンクがなくなり、特定のメンバーにパンクが連続する現象が人を変えつつ続いた。そこで、伝染性の病気に例えたり、神様理論が語られるようになった。どうやら今回はしばらく関東に行っていた神様が、帰省してきているようだ。
ガラス片を踏んでタイヤサイドが切れているので、ちょっと手間取ったが、経験の長いメンバー達は対処法を心得ている。布テープとテーピングテープが提供され、これらで内側から補強し、当面走れるだけの修理は完了。笑って済ませられるトラブルは今晩の肴になるので、皆楽しげ(^_^;)。
この間に毛虫にももを刺されて腫れ上がったメンバーが、応急処置をしていた。私も毛虫を握りしめてしまったので心配。まだ何の症状も出ていなかったが。
ここからしばらくは交通量が少なく、まっ平らな海沿いの道が約13km続く。
太平洋に向かって開けた大海原に沼島が浮かぶ絶景で、アワイチのハイライトといえる区間。
・・・なのだが、かなり強い向かい風で、せっかくの景色を楽しむ余裕も持てない。
下見の時には追い風にのって30km/h以上で走れていただけに、残念な展開。皆かなり消耗したようだ。
あとから写真を見るととてもキレイなのだが(^_^;)。
沼島を正面に見る灘土生に着くと、ちょうどの沼島への船が出稿するところ。勾玉型で、神が作った最初の島「オノコロ島」との伝説も残る沼島にも、いつか渡ってみたいものだ。
連絡船の待合所で先行班に合流して小休止。
土生を出発すると 、向かい風に疲れた身体に酷な坂がいきなり現れ、皆バラけて上って行く。
それなにり足に堪える坂を上るといったん海岸近くまで降りていく。行く手には美しい海岸が伸びているが、我々が進むのは右の方に見える急坂(^_^;)。
標高は100mほどだが、部分的に13%以上の坂が立ちはだかり、皆から悲鳴が上がる。それでも、上りきればピークからは沼島の浮かぶ大海原が絶景。
ちょっとした上り返しはあるが、ここからは阿万までゆるい下り坂が続く。阿万で方向を北に転じると追い風気味になり走りやすくなった。
淡路名産の玉ねぎ畑が両側に広がる平地を突っ切ると、本日最後の上りが現れる。これも標高100mに満たない峠だが、疲れた身体には堪える坂だ。途中の分岐からは、今走ってきた真っ直ぐな道が見下ろせる。
峠を下ると福良湾。ひと走りすると本日の宿泊地福良の街。
お宿の民宿クボタに16時半過ぎに到着。こちらは、水産会社を併設しており、否が応にも夕食への期待が高まる。
自転車を駐めて、ひと風呂浴びて汗を流し、早速反省会(?)。
夕食前からビールが次々空いていく(^_^;)。
そしていよいよ18時から夕食。またも乾杯。
もずくに蛸のぬた和え、金目鯛の煮付け。
そしてまだ尾がピクピクしている鯛の姿造り。さらに鯛、海老などの海鮮焼き物、鱧の天ぷら・・・。次々と海の幸の料理が運ばれ、最後は姿造りの鯛のあら炊きをおかずにご飯と、鱧入りのお吸い物。いやあ、海鮮料理を満喫しました。
夕食後は地酒を買い込んで、お部屋で再度の反省会。疲れと酔いで次々と仲間が撃沈していったが、10時過ぎまでバカ話の宴会反省会が続いた。
さて、明日に備えてそろそろ寝ましょ。
[淡路島合宿2日目]へ続く
■コースマップ
■本日の走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録
スタート: 2013/05/25 8:05:46
完了: 2013/05/25 16:43:01
バイクタイム: 4:27:04
停止時間: 4:10:07
距離: 80.98 km
平均スピード: 時速 18.19 km
登り: 2951 メートル (より正確と思われるルートラボは1084mを記録)
カロリー: 2298
POLAR CS200CADの記録
走行距離: 80.50km
消費カロリー:—-cal(未計測)
計測時間:8:37:43
平均心拍数:—(未計測)
最大心拍数:—(未計測)
平均速度:19.5km/h
平均ケイデンス: 81
最大ケイデンス:112
心拍数ターゲットゾーン:130-152
ターゲットゾーン以下時間:-:–:–(未計測)
ターゲットゾーン内時間:-:–:–(未計測)
ターゲットゾーン以上時間:-:–:–(未計測)
走行時間:4:06:57
累計走行距離:5666.9km(2010年12月10日より)
■本日のフォトアルバム
※今回は容量の関係で縮小画像を掲載しています。元データがご入用な方はお気軽にお申し付け下さい。
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