長仕事 経た作業場に 初夏の風 [新フレーム乗せ換え作業その22]
午前中のトレーニングライドに続いて、猛虎四號いじり。いよいよ最後の大物、リアマッドガードの分割作業にかかかる。来週の淡路島合宿で猛虎四號の初輪行となる予定なので、お尻に火がついている。
まず、ブレーキアーチで隠れる場所に、線を引いて金ノコで切断。
曲がったりしないように慎重にノコ刃を進めていく。覚悟のいる作業だ。
切断面を最初は金ヤスリで軽く整える。
続いて、紙やすりや耐水ペーパーを用いて、平面に仕上げていく。
切断面がぴったり合うことを確認して、切断作業終了。
今回導入したのがこの皮パッキン。以前から所持していたが、工業物理的には、構造物の間に弾性体を挟むと緩みやすくなるので、今まで使用しなかった。
今日のトレーニングライドで、ブレーキング時の音鳴りが気になっていたが、どうもマッドガードに共鳴して音が大きくなっているようだった。友人からフレームとガード間にゴムパッキンを挟むことを提案されたが、どうせならクラシックに皮パッキンを用いることにした。
一度、自転車に組み付けて、固定ネジ穴の場所に印をつけ、分割後部に穴開け。
もうひとつの新導入品がこの環付ボルト。工具なしにマッドガードの着脱をできるようにするつもりだが、蝶ネジじゃあ見栄えが悪いし、ダブルレバーの固定ボルトを使うのはもったいない。と思っていた所で、ネットオークションに4個セット650円でのボルトを発見し、落札した。
穴あけした分割後部ガードを仮付けしてみたが、位置は問題なし。
ガード内側への環付ボルトの突き出しが大きいので、金ノコで切断。
切断面をやすりがけをして整え、念のためダイスでネジ山をさらって、作業完了。
これで、ガードクリアランスは大幅に向上。
保護用のマスキングテープを剥がして本取り付け。大きな問題はないが、切断面が少しズレるのが気になる。
ガードの縁にスポークを挟んで強度を上げ、ズレを防止する方法がよく用いられるが、これだけ幅の狭いガードだと縁にも余裕がなく、難しそう。ガードを二重にするヒロセ方式は加工が大変だし・・・。
ひとまずは、ブレーキアーチに隠れる部分で目立たないので、今後の検討課題として先送り。輪行しないときは内側からテープでも当てておこうか、というところ。
沈頭ナットと差し替えることで、最近のサイドプルブレーキでもガード装着用のL字金具が装着できるジルベルトウのナットだが、突き出しが長いことが気になっていた。そこで、金ノコで切断して短くした。
これだけ太いスチールを切断するのはひと苦労だったが、普通のボルト1個分くらいの長さを短縮。
万力に付けたまま、ヤスリで大まかに切断面を整える。
電動ドリルに装着できる形状だったので、簡易旋盤として回転させながら仕上げのヤスリがけ。おかげで時間を短縮しながら、きれいに仕上げることができた。
加工を終えたナットを装着してみると、かなり突き出しが短くなり、違和感が少なくなった。六角部分をこれ以上短くすると固定に支障が出そうなので、これ以上後部の切断は難しい。前側の段差を旋盤で削れば、あと2mmくらい短くできそうだが、2mmのために外注に出すかどうか。
切断してからあらためて気付いたが、このナットは前がM6、後がM5のネジが切られている。よく考えてみれば、そりゃそうだ。幸い、両方のネジ山が実用上問題ない長さで残っていたが、これ以上短くしていたら、やばかった。
フロントガードの留めナットも、環付ボルトに差し替え。こちらもブレーキ固定シャフトに突き当たらないように、短く切断。
フロントも皮パッキンを挟んだが、本来はL字金具と車体の間に挟まないと、防振効果は期待できないだろう。とは言え、そうすると輪行時になくしそう。現状はただの飾りだ。
懸案だったマッドガードの加工も、ひとまず完了。最後にヘッドマークを装着した。高級感のあるステンレス製のもので、猛虎四號とのカラーマッチングも良い。
やはり、ヘッドマークがあると自転車は引き立つ。これにて猛虎四號の、一応の完成とすることにした。
半年以上に渡り、「その22」まで来ている「新フレーム乗せ換え作業」も次回の完成画像集で完了とする予定。
と言って、感慨深いというほどの思いはない。なぜなら、まだまだ手を入れたいところがあるからだ。ヒルクライム本番用にカーボンフォークを導入することや、各ボルト・ナットのアルミ、チタン換装、不要部分のカットによる軽量化など、この先の課題はまだまだある。これからも猛虎四號いじりは続いていく。