諸々に 気が急く師走 短き日 [新フレーム乗せ換え作業その10]
【雨男 冬空を睨み 部屋仕事 [新フレーム乗せ換え作業その9]】からの続き
ストッピングパワーや引きの重さ、マッドガードのクリアランス、そして見た目。色んな問題で新フレーム「猛虎四號」のブレーキアーチはなかなか確定していない。シュパーブプロ→シュパーブプロ(シュー交換)→RSX→グランコンペDC510とリアアーチを色々差し替えて検証してきたが、どれも100点満点とはいかない。
そこで次の検証用に近所の友人から借りてきたのが、シマノ デュラエース(BR-7403)。かなり前のモデルとはいえ、シマノの最高級ブレーキ。ダブルピボットとSLRを装備し、表面処理なども高級感があり、シュパーブプロと比べても遜色ない。
リアアーチを色々差し替えてきた間、フロントはシュパーブプロのままだったが、センタープル用にワイヤーを短くしてしまったので、今回はフロントを差し替え。
装着してみると、RSX同様にマッドガードのクリアランスは充分で、つぶし加工無しで装着できる。ブレーキレバーにスプリングを入れるのが面倒だったので、ひとまずは非SLRの設定(リターンスプリング強)で装着したが、シュパーブプロよりかなり引きは軽い。リアに装着したままのDC510よりも、やや軽い。
さて、ストッピングパワーは? と、近所を試走してみると・・・。
効く。いままで検証してきたいくつものブレーキより、はるかに効く。しかも、引きの軽さもあって非常にコントーラブルで、思うようにスピードコントロールができる。ブレーキレバーにリターンスプリングを入れて、アーチをSLR設定にすれば、さらに引きも軽くなるだろう。わずかな距離を走っただけなのでまだ断言はできないが、このブレーキを採用すれば、見た目以外の問題は全てクリアできそうだ。
シュパーブプロを使いたくて、作ったようなフレームだけに、シマノパーツを入れることにためらいもあるが、ブレーキは安全に関わる部分だけに、性能を重要視したい。この時代のデュラエースであれば、高級感のあるシルバー仕上げで、他のパーツ類との違和感も少ない。最終的には少し距離を走ってから結論を出すつもりだが、どうやらブレーキに関してはシマノの軍門に下ることになりそうだ。
迷走していた猛虎四號のブレーキは、ようやく方向性が見えてきた。
今日は猛虎四號いじりはここまでにして、再塗装に出している猛虎参號のためのホイール組みに取り組んだ。
猛虎四號にホイールを転用したため、今は猛虎参號のホイールがない。余っているチューブラリム(MAVIC GP-4)もあるが、通勤用にチューブラはさすがに使いづらい。そこでWO(クリンチャー)リムを物色していたら、友人からMAVIC MA40の中古品を譲ってもらうことができた。MA40は以前36穴を使用していたことがあるが、今回は32穴。MTB用にも使用されていた丈夫なリムだ。
まずは簡単な(はずの)フロントホイールに取り掛かった。ハブは未使用のシュパーブプロ。クイック無しを安く入手したものだ。MA40は以前使用していたカンパニョーロ オメガストラーダXLとERDが同径(614mm)のようなのでスポークはストックが流用できそう(星ステンレス#15プレーン)。ニップルはDTのアルミ製。
横に別のホイールを置いて参考にし、リムとハブのロゴの左右やバルブ穴に対しての位置関係に注意しながら、スポークの最初の1本のを通す位置と向きを決定。ハブに1本通せば、後は機械的にスポークを通していける。
続いてリムにスポークを通し、ニップルを仮止めしていく。スポークのネジ山とニップルのサイドにグリスを塗布しながら、ニップルスターターを使用して、初期位置を一定化しつつ組み付け。
オーソドックスに6本組み。前輪なので、JIS組でもよいだろうが、リアと合わせてイタリア組。いきなり2本目で通す位置を誤り、一周してから気付いてやり直しorz。
片側のスポークを通し終わったら、続いてもう片側を通していく。
ひとまずホイールの形になったところで、どうもイヤな予感がしてきた。
過去の経験で言うとニップルスターターを使用して仮組みしていくと、最後のスポークを通す頃にはにはニップルがリムに密着してある程度ホイールの体をなす。ところが、今回はまだニップルが浮いており、テンションが全くかかっておらず、ゆるゆる。
これはひょっとしてスポーク長が適正でないのかも?
ひとまずニップルを締め込んでいってみたが、少しテンションが掛かる状態で、すでにスポークがニップルを突き抜けた。適正なテンションまで上げていくと、さらに飛び出してくるだろう。リムテープでごまかすには厳しいと思われる。
やむ無く、作業中断。
スポークを1本外して、実測してみると、スポーク長は恐らく302mm(303mmかも?)。ネット上のスポーク長計算サイトによると、シュパーブプロのハブとERD614mmのリムの組み合わせなら、300.9mmが最適サイズとのことだった。確かに少し長いが、普通なら許容範囲のはずだ。
オメガストラーダXLとMA40の微妙な差異によるものなのかもしれないし、オメガストラーダXLでもスポークが多少飛び出してのかもしれない。とは言え、もはや記憶は定かでない。いずれにしても、あらためて298mm辺りのスポークを調達するしかないだろう。やれやれ。
リアは#14のアルミニップルを取り寄せ中(手持ちのスポークのフリー側が#14-15バテッドのため)なのでまだ組めないが、心配になってこちらのスポーク長もチェックしてみた。
リアの適正スポーク長は左300.3mm、右298.5mmとのこと。一方、手持ちのスポークを実測したところ、左用300mm、右用298mmと思われる。計算上は適正サイズよりほんの少し短めなので、何とかなりそうな気もするが・・・。ニップルが届いたら一度組んでみるしかないだろう。師走入りで、作業時間もなかなか取れない。月を超え、季節を超えた作業は、年も超えそうだ。
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