押し付け親心 [娘のCARACLE-S]

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なかなか記事にできなかったが、娘の通学用CARACLE-Sにはその後もちょこちょこと手を加えている。

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昨秋には、サポートバーをrev.3スポーツで採用した新型に交換した。

CARACLE-Sは世界最小の折りたたみサイズを実現するために、シートチューブが著しく短い。これによる強度的な不利を補完するために、設けられたのがSP(サポート)バーだ。シートポストを後ろから挟み、シートポスト自体もフレーム強度を確保する構造体とする設計だ。発売当初は、複雑に見えるリンクや、後ろからの力をシートポストが一方向から受け止める構造を不安視する意見も少なくなかった。

実際には衝撃を緩和するサスペンションのお陰で、シートポストへの負荷は緩和されるし、この機構の強度不足による破損例は、発売以来5年以上1件も報告がない。公的にもロードバイク等と同様のダイヤモンド型フレーム基準でJIS耐久性試験をクリアし、我々スタッフが数々のレースイベントで酷使してもびくともしない。言ってみればシートチューブが2本あるのと同じわけだから考えてみれば当然だが、下手なダイヤモンド型フレームよりペダルを踏み込んだ時のBB付近の剛性が高く、しっかりと力を受け止めてくれる。一見頼り無さげなアンダーフレームと裏腹な、高い走行性能を実現している仕組みの一つだ。

多くのユーザーには過剰すぎる強度であることが判明したので、外形を細くし、肉抜きを加えた軽量タイプのSPバーをrev.3スポーツに搭載している。ここだけで100g近くの軽量化に繋がっている。

その後、この春から大学進学が決まった娘が、引続きCARACLE-Sで通学することになった。走行距離も伸びることから、3年間の高校通学で消耗したパーツを交換し、少しでも走りやすくなるカスタマイズも考えてみた。

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まず、ハンドルグリップが傷んできていたので、交換するついでにエンドバー一体型にしてみた。今までのエンドバー別付けより軽量だし、エルゴ形状でグリップしやすくなるだろう。折りたたみにも支障がないことを確認した。


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続いて、フロントチェーンリングを交換することにした。2017年の押し付けクリスマスプレゼントなのでまだ2年ちょっとしか使用しておらず、歯の消耗はまださほどではない。とはいえ、アルマイト処理の宿命で、紫外線による色あせが目立ってきた。昼間は高校の駐輪場に置き続けたので、結構紫外線を浴びたのだろう。たまにチェーンが外れる事があるようだし、この機会にナローワイド化することにした。

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わずかながら軽量化にもなるし、私も使用して脱落防止効果を実感しているナローワイドチェーンリング(48T)を装着。車体に合わせてレッドカラーを選択したが、やっぱり新しいギアは美しい。この時点ではこれまでのチェーンリングボルトを流用したが、チェーリング同様に退色していたので、その後新しいものに交換した。

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お役御免のチェーンフォールプロテクターを取り外す。CARACLE純正で「CCセイバー」という商品もあるが、新型SPバーの外径28.6mmに合う手持ちがあったので、装着していた。ちなみに従来のSPバーの外径は31.8mmだ。

実はここを利用してフロントディレイラーを装着することを想定して、FDバンドが装着できる外径にしてある。しかも、車体下部にはワイヤーループが3本設けられている。もっとも、単純にFDを装着しても羽の角度が合わないし、折りたたみ時に干渉してしまう。重量増などのデメリットもあるためメーカーとしてダブル仕様は用意していないが、既製の角度調整シムを挟んだりしてダブル化を実現した友人もいる。

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続いてペダル。3年間使ったCARACLE-S純正のVP製折りたたみペダルはグリス切れのようで、ガタが生じてカラカラ回る。グレードもさほど高くないし、重量も重たいので、グリスアップまでして使用を続けることはやめた。この機会に軽量なペダルに替えたいところだが、CARACLEオプションのM138 QRDは高額すぎて、娘にはちょっともったいない。代わりに、LIXDA製の着脱式フラットペダルを入手した。

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これなら雑な娘が壊してもさほど惜しくないし、QR式なのにペアで375g程度と結構軽量。折りたたみ部分がないのでガタも少なく、ペダリングロスも少ないだろう。

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その他、少しガタの出ていたヘッド部分にシムを挟んで調整したり、各部の増し締めや調整、注油を行って調子を整えた。これからもしっかり走れるよう調子を整えたのだが、肝心の娘は全く無関心。しかも、コロナ禍でいまだに本格的に活躍する機会が来ない。

良いのだ・・・。自転車オヤジの自己満足で。

ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。

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