酷暑の峠3連100km走 [鍋谷峠-市峠-花坂-紀見峠]
先週は東京でイベント(真夏のデザインフェスタに出展)だったため、11週続いた峠通いが途切れた。今日から夏季休業に入ったが、間が開いたこともあって初日に峠に向かおうと思っていた。そんなところに服部産業のH本師匠から「鍋谷峠を越えて、やきもちを食べにいこう」とのお誘いがあった。
ところが、夏バテ気味で体調がもうひとつなところに、最高気温38度の天気予報。最近は距離を走っていないので自信がなく「とりあえず鍋谷峠までは行きます」と返事をして、いつもより1時間早い5:30に集合。まずはいつものように鍋谷峠に向かった。
日の出とともに気温が急上昇し、アプローチから汗がポタポタ落ちる。序盤から暑さに消耗しながら山麓までやって来て、定点観測地点の父鬼集落下の温度計は、表示が点滅して上手く写らなかった。25度の表示だったので前回より1度低いことになるが、湿度が高いのか体感的にはさらに暑い。
その先の南横山八坂神社でアタック前の小休止。池の金魚が涼しげなのが、せめてもの救い。たまにはと、お賽銭に小銭を入れて再出走。
いつものごとく、製材所前の鍋谷橋からアタック開始。予想していたことだが、身体が重くなかなかペースが上げられない。先週の出張で自転車に乗れなかったので、節制していたつもりでも体重が約2kg増えていた。出張後の通勤ライド再開とカロリー制限で1kg程度は落としたが、まだ1kg重い勘定だ。そして夏バテとブランクでさっぱり調子が上がらない。
必死でハンドルにしがみつき、踏み込んだり回したり、立ったり座ったりとあがいたが、苦しいばかりでステアリングも安定せずに進路がふらつく。傾斜の変化にも対応できずに走りがギクシャクする一方だった。ほぼ中間地点で諦めて、心拍数目標を170~175bpmから165~170bpmに下げてペースを落とした。お蔭で走りは安定したが、良いタイムは望めない。セーブした分、終盤は巻き返しのアタックを試みたが最後まで保たずに失速。フラフラで鍋谷峠にゴールした。毎度のごとくしばらくは息が上がって動くこともできない。
最高心拍数は186bpmまでしか上がらず、調子の出ないままだった。26分49秒というタイムは前回より良いが、前回は序盤に渋滞によるタイムロスがあった。H本師匠によると、その分を除くとほとんど同じペースだったとのこと。良くも悪くもなかなかペースは変わらず、色々な走法やトレーニングを試しているが、所詮は付け焼き刃ということだろうか? ノリクラ本番ではあまり考えすぎずに、ガムシャラに上った方が良いのかもしれない。
峠の温度計は22度を表示し、下界よりはだいぶ涼しい。いつもより1時間早い7時半過ぎだが、次々と自転車が上がってくる。この暑さでお盆なのに早朝から上ってくる人は、サイクルショップカワハラダの剛さんを始め、ちょくちょく見かける本気の方が多い。顔の広いH本さんのお知り合いも多く、ちょっと立ち話。
調子はもうひとつだし、暑さは厳しいしで悩んだが、行けるところまで行くことにして和歌山側に下り始めた。いざとなれば輪行袋は携行しているので、帰路は輪行で帰ることもできる。
国道480号線旧道からバイパスに合流し、県道125号線の、めのこ峠を越えてショートカット。紀の川沿いまで一気に下って、コンビニで飲料補充。紀の川沿いに少し東進して再び国道480号線に合流し、大門口大橋を渡って南岸へ。
そのまま国道480号線を進んで、山中に入っていく。このルートは2年前にも7月に大勢で上ったことがあるが、この時点で11時を過ぎていた。今回は9時前と2時間以上早いのだが、暑さは尋常ではない。汗をポタポタ落としながら上っていくが、お盆のせいか以前より交通量が多く少し気を使う。
それでも一定のペースで淡々と前を引くH本師匠に着いていくと、9:10にはピークの市峠到達。ここに美嶋温泉があるが、2年前には営業していた施設が現在は休業中とのこと。
反対側に下っていき、志賀で東に方向を転じ、川沿いの平坦路を進んでいく。1.2kmの志賀高野山トンネルをくぐると、花坂の集落。2年前はここから鳴子川沿いに高野山に向かったが、今日は素直に国道を進んで矢立交差点で国道370号線に合流。
今日の目的地はこの矢立茶屋。花坂名物のやきもちは、小豆あん入りの餅を薄く伸ばして両面を焼いたもの。炭水化物の代謝を高め、疲労回復効果のある小豆と、腹持ちがいい餅の組み合わせは自転車ライドの補給食にぴったりだ。
開店時間の9:30の数分前に到着。サイクリスト向けに設けられた手作りサイクルラックに駐めて、自動販売機の飲料を飲んで待機するうちに開店した。開店早々にやきもちを購入し、店内で冷たいお茶ともに頂いた。お店の方のお話しだと、高野山近辺は冷房の無い建物が多いのでこのところの暑さが大変らしい。下界に比べればかなり涼しいのだが、暑さに慣れていない方々には一層堪えるのだろう。これからのルートについても話題にしていたが、紀の川北側の和泉山脈を「北山」と表現していたのが面白かった。高野山より南側の山々は「南山」と呼ぶとのこと。
一服後はちらりと「ここまで来たら高野山まで」との思いもよぎったが、距離7km、標高差380mほど上る必要がある。すでにかなり消耗しているし、これからさらに気温の上昇が見込まれることを思えば、とっとと引き返すのが得策だろう。
帰路は一気に国道370号線を下っていく。九度山まで降りて、紀の川南岸を東に向かっていくが、下界は猛烈な暑さだ。平地でもジリジリと体力が削られていく状況は、早めに折り返して良かったというところ。
紀の川南岸に整備された自転車道は、暑さのせいか歩行者が皆無で走りやすかった。橋本橋で紀の川北岸に渡り、国道371号線旧道を上っていく。最近はバイパスを上ることが多いが、暑い時はこちらの方がまだマシかもしれない。
比較的余裕を持って紀見峠に到達したのが11:13。出走前の予想では昼を過ぎると思っていたが、約1時間早い。H本師匠の先導は一見ゆっくりしたペースだが、一定のペースで淡々と走る。休憩時間を減らしてできるだけ走り続けることがタイム短縮になるのは、私もブルベで体験しているところ。暑い時間帯の走行を減らせるので、この天候では合理的だ。
河内長野駅方面に下っていくと、紀見トンネル出口近くの新道への合流点の温度計が38度を表示していた。一体下界はどうなっていることやら、と憂鬱な気分で下っていくと案の定平地は一層の酷暑。河内長野駅付近から自宅までの道のりが、いつもよりかなり長く感じた。
ハンドルポジションが少し下がっているせいもあるだろうが、久々の100km超ライドに首や肩が辛く、お尻にも痛みが出てきた。ヨメさんに昼食は要らないと伝えていたので家の近所で食事をしたが、それでも帰宅は13時前。予想よりはかなり早く帰ってきたが、それでも暑さと距離に疲れ切った。
今日の獲得標高でノリクラくらい上るので、本番前にこのくらいの走りを体験しておいた方が良いというH本師匠の助言が結果につながることを願いたい。個人的には以前からノリクラ直前に高野山往復(120km超)をするのが脚試しになっていたが、昨年は実施できなかった。今年も高野山までは到達しなかったが、鍋谷峠の全力アタックを混じえた100km超はまずまず頑張ったというところだろう(タイムはさっぱり縮まないが・・・)。
ノリクラ前の高強度トレーニングは恐らく今日が最後。盆休み後半は台風がやってきそうだし、一週間前の来週末は疲労を溜めないように、マシンチェックのための軽い調整走程度だろう。齢五十にして最後の記録更新を狙う今シーズンは、それなりに気合を入れて臨んでいる。それでも寄る年波で回復が遅い身体に、(喜ばしいことだが)忙しい仕事で、高強度のトレーニングを頻繁に行うことができなかった。5月に鍋谷峠の過去最高記録を出して以降はさっぱりタイムが伸びず、不甲斐ない状態が続いている。
最後までできることは頑張るつもりだが、本番直前は休んで疲労を抜くことも重要。ここからの動き方は悩ましい。
■RouteHub
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■STRAVA
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■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2019/08/11 5:18:25
自転車完了: 2019/08/11 12:53:46
バイクタイム: 5:04:11
停止時間: 2:30:50
距離: 108.51 km
平均スピード: 時速 21.40 km/h
登り: 1380 m
カロリー: 3305 kcal
平均心拍数: 125 bpm
最大心拍数: 186 bpm
平均ペダルペース: 58 rpm
最高ペダルペース: 132 rpm
今月の走行距離: 329 km
今年の走行距離: 5737 km
先月の走行距離: 713 km
昨年の走行距離: 7965 km
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