合格祈願寺社巡り [堺・中河内]
今日は息子の私立高校入試日。私立はほぼ合格が確実な高校を受験しているとは言え、息子にとっては自分自身で進路を選ぶ初めての機会だ。勉強のことから志望校選びまでヨメさんに任せっきりだが、今日くらいは息子の合格を願って寺社巡りをすることにした。まあ、どうせ右肩の痛みが悪化して、この週末も追い込んだ走りは難しい。
7:20過ぎにTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)で出走。まずは自宅近くの家原寺へ。奈良の大仏建立を主導した行基の生誕地で、知恵を司る文殊菩薩のご利益で知られている。
本堂の外回りに合格祈願のハンカチを貼り付ける風習があり、私達も正月にハンカチを貼り付けてきた。
もう一度ダメ押しのお参りをしようかと思ったが、開門は9時とのことで門外からお参りして先に進んだ。最低気温は3度とまだプラスの予報だったが、日差しがない事もあって、かなりの厳寒装備なのに寒さが堪える。ペース上げて走ってもさっぱり身体が暖まらない。
堺中心部に北上して、二番目に訪れたのは船待神社。学問の神様菅原道真公が大宰府に下る途中、船を待つ間に祖先を祀るこの社を参拝したとの伝説があるそうだ。その後、道真公も合祀して塩穴郷からこの地に移ったとのこと。
菅原道真といえば梅の花を愛したことで知られ、「東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春なわすれそ」と歌いかけた愛木は公を慕って京都から大宰府に一夜で飛んだという飛梅伝説があるほど。梅の花は道真公を祀った各地の神社(天満宮、天神)の紋にもなっており、画像後ろの神輿庫にも梅の紋が描かれている。
この神社の境内にも梅の花があったが、まだちらほら咲き。見頃はももう少し先のようだ。
本殿で受験合格・学業成就を祈願し、堺市中心部をもう少し北上。
三番目のお参り先は菅原神社。菅原道真公が太宰府で彫った木像が堺の浜に漂着し、それを祀ったのが始まりとのこと。
先ほどの船待神社に続き、学問の神様菅原道真公を祀っており、学業成就のご利益があるとのこと。
画像奥の楼門(仁王門)は1677年に再建されたもので、大阪府指定有形文化財になっている。
本殿には梅の紋の提灯が下がっている。社殿は摂社の堺戎の方が大きく、私も十日えびすでお参りしたことはあるが、本殿をちゃんとお参りしたは初めて。
境内には梅の木が植えられた一角があり、品種によってはかなり開花が進んでいた。
合格祈願には、学問の神様菅原道真公が愛した梅の木を自宅に植えると良いかも? マンション住まいには無理な話だが(^_^;)。
東に走って四番目は方違神社。河内・摂津・和泉の三国の境という方位のない聖地に鎮座するため、古くから引越しや旅行などの際の方災除けの神様として知られている。長尾街道に面し、奈良時代には仏僧である行基がここに旅人の休憩施設を設けたとも伝わり、古くから交通の要衝であったのだろう。学業成就、合格祈願の霊験もあらたかとのことで、参拝者も多い。
昨年初めに竣工した真新しい社殿は、伝統的な神社様式ながら、正面に入り口に大きなガラス戸が設けられていた。障子や木戸で仕切るよりは中の様子が伺えるので、参拝者との距離感を少なくする工夫かと思われる。とは言え、現代的なのでちょっと違和感。
寒い寒いとつぶやきながら、富田林街道に沿って南東方向に7.5kmほど走り、五番目は萩原神社。萩原天神の別名からわかる通り、こちらも菅原道真公を祀っている。元々は仏教の萩原寺があった地に、 道真公も祀ったのが由来とのこと。
やはり、境内には道真公の愛した梅の木が、そこここに植えられている。道真公が丑年で、公の亡骸を乗せた牛が、公が埋葬地として望んだであろう地で動かなくなったという故事から、道真公の使いとして伏せた牛が祀られている事が多い。
寒さと参拝の度に手を清めることもあって、グローブの中にカイロを忍ばせていても指先が冷たい。参拝の度に体も冷えるが、頑張って先に進む。住宅と田畑の交雑する郊外の間道をジグザグと進んでいくと、未舗装路に突き当たって引き返す場面も・・・。幹線道を走ったほうがスムーズだったかもしれないが、寺社巡りは細道のほうが似合う。
六番目は菅生神社。竹内峠や穴虫峠に向かう際にはしょっちゅう前を通っていたが、ちゃんと参拝するのは初めて。菅原道真公出生の地とも伝わり、かつては菅生天満宮と称して大阪や京都の参拝者を集めていたとのこと。
延喜式内社として古くから重要視されていたが、1800年ごろから社殿配置が変わらないことが古絵図で確認されたとのこと。
拝殿の奥には御祭神の鎮座する本殿があり、周囲を囲む垣根越しに拝むことができる。正面柱間が7尺(2.1m)に及ぶ檜皮葺きの立派なもので、堺市指定有形文化財に指定されているとのこと。平成18年4月指定ということは、旧美原町が堺市に合併したと同時に指定されたということで、恐らくはそれ以前から美原町の指定文化財だったのだろう。
ぐるっと境内を回ってみると、本殿の裏手に恵比寿神社。前述の菅原神社同様に境内社として祀られているが、道真公と恵比寿神は相性が良いのだろうか? 真面目な学問の神様とおおらかな商売神は、反りが合わなそうな気もするが(^_^;)。社殿にどうも違和感があったが、元々は神宮寺の高松山天門寺の本堂だったとのこと。お寺と言われた方がしっくりくる。
合格祈願ばかりではないが、多くの絵馬が奉納されている。皆に良い結果が訪れることを祈りたい。
今度は8kmほどジグザグと北東方向へ進み、七番目にやって来たのは辛國神社。
創建約1500年。延喜式内社として古くから信仰を集めていたが、室町時代に春日大社の天児屋根命を合祀し、明治になって長野神社の素盞嗚命も合祀して現在に至るとのこと。
よく整備されて清廉な雰囲気の境内に入って、まず本殿にお参り。天児屋根命は知恵の神様として合格祈願のご利益ありとのこと。
末社として春日天満宮に菅原道真公が祀られているので、こちらもお参り。知恵と学問の神様が二柱も居ますとなれば、学業成就のご利益も大きい?
来た時は駐車場側からいきなり境内に入ったので、帰路はTORACLE-COZを押して参道を通ってみた。大阪みどりの百選にも選ばれた参道は大木、古木が立ち並んでよく整備され、神域の入り口に相応しい雰囲気だった。
さてお次は東に、と走り出したら葛井寺の前を通りかかった。藤井寺市の地名の由来になった古刹で、もちろん合格祈願・学業成就のご利益もあると思うのだが、そろそろ時間も押してきたので今日は門前で撮影のみ。また訪れる機会を持とう。
優先したかったのが3kmほど東の道明寺天満宮。この地(近く)にあった道明寺には菅原道真公の叔母が住み、道真公もしばしば滞在したとのこと。大宰府に流される際にも立ち寄っておばとの別れを惜しみ、自像を刻んで残したとのこと。
その後、この地にあった土師神社に道真公と叔母の覚寿尼公を祀り、道明寺が神社境内に移った時期もあるとのこと。本日八番目にして最後に訪れたこの神社は、今日訪れた寺社の中で最も道真公と縁が深いと言ってよいだろう。
今度は正面から参ろうとTORACLE-COZを担いで階段を上り、山門をくぐる。境内に入ってすぐに藤井寺市の観光ボランティアのテントがあり、ガイドの方に「自転車はあちらの(車用の)スロープから上がれますよ」と教えていただいたが、すでに上りきっているし、以前の訪れた時にスロープの存在は知っている。いずれにしても、6kg台のTORACLE-COZなら全く苦にならないが、ご親切に対して「ありがとうございます」と答えておいた。
境内に梅林があることもあり、この寒空でも境内は結構人が多い。太鼓の音のする方を見ると、猿回しが行われていた。
本殿にお参りして、裏手の梅林を見物できればと思ったが、自転車を持ち込むのははばかる雰囲気。細ワイヤーのロックはあるが、長く目を離すのは怖いので、今回は諦めた。
天満宮だけあって、梅林以外でも境内のあちこちに梅は植えられている。白梅や色の薄い紅梅はパラパラ咲いていたが、濃い色の紅梅はまだつぼみだった。
昼近くなっても相変わらず日差しはなく寒々しいが、少し空が明るくなってきた。帰路は急ぎ足で幹線道を飛ばす。慌てて途中の走行ログを取り損なったが、いずれにしても距離は45km未満だろう。11:30すぎには帰宅した。
夕方、帰宅した息子は「理科で失敗した」と浮かぬ顔。私立校の選定は安全策を取っているので、少々の失敗で不合格になることはないだろうが、志望より下のコースに回されることがあるとのこと。本命の公立受験も控え、さて寒さに耐えて堺と中河内八ヶ所の寺社を巡ったご利益はいかに?
【19/02/10追記】受験翌日の朝9時には早くもウェブサイトで合格発表があり、私立高校は無事に志望コースへ合格。まずはホッとひと息。
■コースマップ
■#relive
Relive ‘190209 合格祈願寺社巡り [堺・中河内]’
■本日の走行記録(自転車)
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2019/02/09 7:22:54
自転車完了: 2019/02/09 11:37:48
バイクタイム: 1:45:32
停止時間: 2:29:18
距離: 40.86 km (一部記録漏れあり/補正後43.5km)
平均スピード: 時速 23.23 km/h
登り: 66 m
カロリー: 862 kcal
平均心拍数: 107 bpm
最大心拍数: 155 bpm
平均ペダルペース: 60 rpm
最高ペダルペース: 118 pm
今月の走行距離: 246 km
今年の走行距離: 907 km
先月の走行距離: 661 km
昨年の走行距離: 7965 km
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