串柿ツーリング本番も晴天 [鍋谷峠-串柿の里-堀越観音-蔵王峠]
先週の淡路島ツーリングへの参加に引き続いて、今週は私が企画を請け負った別のショップさんのツーリング企画「串柿の里ツーリング」の本番。東西サイクルモードで始まった自転車漬けの11月の週末も、ようやく終盤だ。
冷え込んだ中、7時にショップさんに集合した参加者は、私を含めて4名。早出して来てくれた店長に見送られて出走。
幹線道路嫌いの私の趣味で、まずは熊野街道に沿って南下。鳳を過ぎてから府道36号線に入ってさらに延長線上の216号線と進み、光明池付近を過ぎた和田町交差点から間道を抜けてR170旧道に入った。のんびり走るには良いルートだと思うが、ロードバイクの3人にはペースを上げにくいルートだったかもしれない。
新旧R170が交差する槇尾中南交差点のコンビニが、山にはいる前の最終の買出し地点。あとは、帰路も後半までこないとコンビニはない。
R480に入り、父鬼集落下の温度計は4度を表示。今シーズン初めて経験する低温だ。着込んでは来たが、身体がまだ寒さに慣れていないのでツラい。日射しがあるのが救い。
製材所前の鍋谷橋で小休止。ここから、各自のペースで峠を目指してもらった。
日本一周の経験もあるK賀さんは、ロードバイクに慣れておらず、今日はフラットペダルだったにも関わらず、ぐんぐん上っていく。この先のルートを考えると、ここで全力を使い果たすわけにもいかないので、着いていくのを断念して、自分のペースで上ることにした。
初めてのルートに用心してペースを落としたK賀さんを峠の数百メートル前で追い越したが、この方をビンディングペダルで本気で走らせたらとても敵いそうにない。私も29分40秒と、オフシーズンのこの時期にしては悪くないタイムだったのに、ここまで追いつけなかった。
年上のT本さん、Tさんも続々ゴール。T本さんは今年和泉葛城山に100回上った猛者。Tさんも坂は慣れていないと言いながら、さほど差がつかないいいペース。今回は山道ライドの入門的な企画だったが、思ったより順調に進んでいる。
鍋谷峠で小休止した後は、峠の分岐を東に入りもうひと上り。これが結構きつい傾斜で、慣れない方にはちょっとツラい上り。フラットペダルのK賀も辛そう。交通量は皆無に等しい道だが、今日はオフロードバイクの一団が追い抜いていった。
三国山頂に上っていく道との分岐がひとまずのピーク。「堀越観音→」の標識のある方向に下っていく。
慣れていないロードバイクには過酷なコンクリ舗装の急坂を下っていくと、集落に出て風景が開ける。高野山方向の山々が見渡せる絶景。10/29の試走時に続いて、今回も晴れてよかった。気温もだいぶ過ごしやすくなってきた。
大久保の集落には、見事に一面の串柿。かつらぎ町観光協会のウェブページによれば、11/10から約5日間が見頃との記述もあり、見頃を過ぎているのではないかと心配していたが杞憂に終わった。青色の空とオレンジ色の柿の対比が美しい。
一眼レフを抱えたカメラマンも何人も歩いていた。我々も走ったり停まったりしながら串柿を見物して大久保の集落を通りすぎ、文蔵の滝付近まで急勾配を一気に下る。
さて、実はここからが本日一番きつい上り坂だ。距離2.3kmで標高差300mを上るので、平均勾配は約13%。途中の中畑の集落にも串柿が吊るされており、さっき下った谷をはさんで大久保の集落を見晴らす絶景なのだが、皆さん景色を楽しむ余裕もないほど苦しんでいる様子。
「キツすぎるコースだったかなあ?」とは思ったが、時間には余裕を持った計画なので、「上りは押してでも大丈夫ですよ」と声を掛け、各自のペースで上ってもらう。T本さんは和泉葛城山で鍛えているだけに、足を着くこともなくスイスイと上っていき、私が写真を撮っている間に姿が見えなくなった。昼食場所を過ぎてしまうとまずいので、急いで追いかけたがなかなか追いつけない。
結局、ちょっと行き過ぎた所でようやく追いつき、止っていただいた。ちょうどその時我々と反対から自転車のグループが下ってきたので、「こんちわ~」と挨拶。中にはクロスバイクの女性もいたが、過酷な蔵王峠の峠道を上ってきたのだから大したものだ、
T本さんにはUターンしてちょっと戻って頂き、昼食場所の前で待つとほどなく後続の2人がやって来た。
11:20頃には茅葺き茶屋 月空に到着。古民家を活用したお茶屋さんで、少ないながらも食事メニューもある。下見の時に顔を会わせた店長さんは私を憶えてくれていた。
機織り機なども置かれた和室で、チキンカレーと生姜入り紅茶をいただいた。静かな山中でゆったりと落ち着いたひととき。
時間に余裕もあるのですっかりリラックスして、食事を頂いたあとも自己紹介や、今日のコースを振り返って話が続いた。昼食前の急坂はやはり過酷だったようで、「文蔵の滝まで下った時に、やばいと思った」との感想も。ただ、実はまだ過酷なルートが終わったわけではないんです。
1時間以上のんびりしてから茶屋を出てみると、庭では猫が日なたぼっこ。これから向かう堀越観音が見渡せる。
山中に見事な庭園が広がっており、境内のイチョウが見事。ひと月前の下見の時は緑だった葉が黄色くなって、青空に映える。たまたま同じ堺から来た参拝客と話したが、自転車で来たことに驚いていた。
堀越の集落を抜けて小さな峠を越えると、東側は見晴らしのよいゆるい下り。橋本方面まで見下ろせる。
峠のそばに鳥居が立ち並ぶ葛城蔵王権現社があるので、ちょっと参拝。役の行者由来の古刹とのことだが、今日は社務所も閉まっていた。
府道61号線の大阪側を下り始めると、ここが今日最後の難所。舗装はされているが、うっそうと暗い谷沿いの細道で、路面も荒れて小石や小枝が散乱している。路面に水が流れている箇所も多いし、対向車もたまにやってくる。3人にも充分に注意して下るようにお願いし、ちょくちょく止って後ろの様子を確認しながら慎重に下る。
が、何度目かの停止で、後続を待っていたがなかなかやって来ない。引き返してみると、Tさんの前輪がパンクしたとのこと。やはり慣れない方には過酷すぎる道だったのだろう。企画者として反省だ。
チューブを交換して走り始めたものの、すぐに「パーン」という音がして再度Tさんがパンク(というかバースト)。タイヤ裏に異物がないか確認したり、リムフラップを確認したりしたが特に異状は発見できない。「続くときは続くんですよね」なんて話をしながら、再度チューブを交換して下りを再開。大阪側は北側斜面なせいもあるだろうが、止っていると暗く寒々しく、身体が冷える。14時前だというのに夕方のよう。
この後もこんな風に石を埋め込んだコンクリート舗装もあり、ナロータイヤには過酷な道が続いたが、光滝寺キャンプ場付近でようやくまともな道に戻ってきた。
夏場には川遊びやキャンプの車でごったがえす道だが、今日は通行車両も少なく、走りやすい。
ここから石川沿いに府道218号線を下ろうかとも思ったが、皆さんはまだ余裕があるので、近道になる関西サイクルスポーツセンター前を通るルートを進むことにした。
関西サイクルスポーツセンターまでの上りは、記憶より楽な印象。滝畑ダム側からなら、これからも使えそうだ。
R170旧道に突き当たると正面に天野山金剛寺。境内を抜けて天野街道に入った。
車がまず通らない天野街道は自転車初心者向きの好ルートだが、ちょっと路面が荒れている箇所もある。ナロータイヤの熟練者にはどうだったかな? と、思いながらも、途中の石碑の解説(ネットの受け売り)などをしながら、自分の趣味のルートを辿ってもらった。
ここは河内長野、大阪狭山、堺の三市が合わさる地点。周辺で一番標高が高く、見晴らしがいい。
その後は天野街道を外れ、府道38号線で西に向かい、間道を経て泉北二号線(府道61号線)の終点まで北進。往路と同じ熊野街道に入った。ここまで来ればあと少し。
信号待ちでTさんが、前輪タイヤのサイドが裂け、チューブがはみ出ていることを発見。連続パンクの原因はこれだったようだ。無茶なコースのお陰でタイヤまでダメにしてしまい、申し訳ない限りだ。
16時過ぎにショップさんに帰着。4人で記念撮影。晴天に恵まれて、景色だけは素晴らしい一日だった。皆さんはいいプランだったと言って下さったが、過酷なコースで参加者に負担を掛け過ぎてしまったことは反省しなければいけない。次の機会があればもっと配慮して企画しようと思う。
■コースマップ
■本日の走行記録(自転車)
Cyclemeterの記録
スタート: 2011/11/26 6:06:54
完了: 2011/11/26 17:46:14
バイクタイム: 4:35:38
停止時間: 7:03:34
距離: 92.78km
平均スピード: 時速 20.20 km
最高スピード: 時速 64.65 km
登り: 1220 メートル
カロリー: 1897 kcal
POLAR CS200CADの記録 (スピードメーター不調)
走行距離: 88.3km
消費カロリー:2338kcal
計測時間:8:36:03
平均心拍数:121
最大心拍数:—
平均速度:15.9km/h
最高速度:50.8km/h
平均ケイデンス: 73
最大ケイデンス:115
心拍数ターゲットゾーン:130-152
ターゲットゾーン以下時間:3:35:27
ターゲットゾーン内時間:1:02:18
ターゲットゾーン以上時間:1:06:35
走行時間:-:–:–
累計走行距離:2718.6km(2010年12月10日より)
■本日のフォトアルバム