師走の串柿 [蔵王峠-串柿の里-鍋谷峠]

できるだけ毎年実施している串柿ツーリングだが、今年は見頃の11月にサイクルモードに試乗会、スズカエンデューロと仕事絡みのイベントが目白押しで、行動しやすい日程が確保できなかった。しかも10月の2連続台風で府県境の峠がかなり被害を受けているらしく、下見せずに実施することもできなかった。

と言って、12月に入ると串柿の出荷が始まり、見栄えがしなくなるのは昨年も体験した。そんな訳で、参加者を募集して開催することはできなかったが、チャンスがあれば一人でも見に行きたいと思っていた。

昨夜遅くまで用事があり、今朝も起床が遅れて身体もだるかったが、何とか走れそうなので近所の友人を誘って8:15頃家を出た。普段より2時間近く出走が遅れたが、串柿を見に行くことに友人も同意。荒れてそうな蔵王峠を下るのはイヤなので、蔵王峠を上って串柿の里大久保に至り、鍋谷峠を越えて帰阪する昨年と似たルートをたどることにした。

171202_082521とは言え、先週の大人の堺散走!の帰路にグローブをバスの中に置き忘れてしまい、幸いバス会社が見つけて保管してくれていた。それを引き取りに東山車庫に立ち寄り、河内長野方面から蔵王峠に向かうことにした。

171202_083734気温は低いようだが、しっかり冬装備した上に日差しがあって、あまり寒くは感じない。

時間が遅いのでやや交通量は多いが、国道310号線は順調に流れている。

そこを友人が快調に飛ばすのだが、すぐについて行けなくなった。4時間ノンストップで走り続けたスズカ8時間エンデューロから9日経ったが、まだ完全に回復していないのかちょっと走るとすぐにエネルギー切れを起こすという状態が続いている。とは言え、エネルギー切れを起こす前でも楽についていった訳ではなく、必死だった。7位に入ったなんていい気になっていても、私なんかより脚力のあるロードバイク乗りはいくらでもいるのだ。

171202_091802県道216号線がまだ通行止めらしいので、天野山金剛寺付近から山中に入り関西サイクルスポーツセンターの前を通る道で蔵王峠に向かうことにした。

山中に入る前にコンビニで休憩と買い出し。スタートが遅く、昼までに下山できないと思われるので、昼食にパンも買っていく。ここまでですでにかなり消耗しており不安な体調だが、コーヒーでカフェインを注入して気合を入れる。

行く手の山々は青空の下に稜線を描き、日向はかなり温かく感じて、気持ちがいい。

171202_095122天野山からサイクルスポーツセンターに向かう道は、かなりの急勾配。県道から上るほうが楽なので、普段はめったに使わない。本格的な上りは久しぶりなので、かなり大変。

171202_095430浜村淳の看板のある霊園を過ぎ、更に上り続けると関西サイクルスポーツセンター。こんな急坂を上らないとたどり着けない自転車施設ということのに、毎度違和感を感じる。

ようやくピークを乗り越え、滝畑ダムへ下っていく。府道61号線に入り、ダム湖の沿いを走っていると色づいた周囲の山々との対比が美しい。2ヶ月山に来ない間にすっかり秋を逃して冬の風情。今日は串柿が主目的なので止まらず先を急ぐ。

171202_100756ダム湖が尽き、渓流沿いに府道61号線上っていく。しばらくは傾斜がゆるく景観を楽しめるが、すぐにコンクリート舗装の急坂が現れる。

171202_101528こぶし大の石がゴロゴロと埋め込まれたパヴェ(石畳)のような箇所もあり、激坂と組み合わさった難路だ。私は勝手に「奥河内のユイの壁」と呼んでいる。

体調を心配していたが、カフェインが聞いてきたか少しずつ脚は回りだした。得意だったはずの上りで友人においていかれるペースではあるが、着実に上っていく。

171202_102302蔵王峠の大阪側(府道61号線)は沢沿いの細道で、ちょっと雨が降ると路面が川になる難路。それだけに台風の被害が心配だったが、特に崩落しているような場所はなく、いつも通り普通に「荒れて」いた。

相変わらず路面がドロドロの箇所も多く、スズカの汚れを落としたばかりのTORACLE(虎来る號)がかなり汚れてしまった。上りだからまだいいが、下りに通らなくて正解。

とは言え、静かな山中で澄んだ渓谷を眺め、せせらぎを聞きながら上っていると、ホッとした気分になってくる。まさに心が洗われる心地だ。

171202_10380310:30過ぎに和歌山県境の蔵王峠に到着。気温はそれなりに低いはずだが日差しがあって、それほど寒くない。

171202_110249峠手前の三叉路からもうひと登りしてピークを越えると堀越観音。青空の下、黄色に色づいたイチョウの葉がハラハラと舞い落ちる境内は穏やかだが、近辺の堀越集落にに串柿は見当たらない。

今年はもう串柿終わったのかなあ、と友人と話しながら急坂を下っていく。上ってもツラいが、下ってもツラい急傾斜+荒れた路面で、久々に下ハン握りっぱなし。ここに来るときだけは、強力すぎて敬遠しているシマノ製R55C4ブレーキシューを装着しようかと思ってしまう。

171202_111320中畑の集落まで下ってきても空き棚ばかり・・・と思っていたところに見慣れたオレンジ色の帯が現れた。いやあ、まだあったよ、串柿

出荷間際の串柿は色が濃くなっているが、それでも青空との対比は美しい。今年も頑張って来て良かったと思える風景だ。

そうそう、昨年はこの辺でパンクして・・・って、それは余計な話(^_^;)。

171202_112338その後も空き棚は多かったが、いくつかの串柿の干し棚を拝みつつさらに下っていく。文蔵の滝近くの三叉路を右折して、今度は大久保集落への激坂上り。距離は1kmも無いが一気に150m上るので、部分的には15%を越える壁が立ちはだかる。

長らくヒルクライムトレーニングができなかっただけに、かなりツラい。「坂って、こんなにキツかったっけ?」と友人に尋ねる始末。

171202_113304それでも話しながら上っていけるのは、まだ余裕がある? 谷沿いを上りきって傾斜が一段落するところに、大久保集落と神野集落への分岐がある。神野集落で舗装路は行き止まりだと思っていたが、最近ロードバイクで七越峠経由で鍋谷峠方面に抜けた情報をネット上で見かけた。以前未舗装だった林道が舗装されたのだろうか? 今日は時間的にも体力的にも余裕が無かったが、いずれルート探しをしてみたい。→ダートのままでした

171202_113800大久保集落に入ると、まだまだ多くの串柿が吊るされており、集落がオレンジ色に染まっている。昨年は12/4の時点でかなり寂しい状況だったことを考えると不思議だが、今年は台風などが多かったので仕込みが遅れていたのかもしれない。

171202_114032大久保は串柿が最も多く吊るされる集落だが、底に至る車道は3本とも激坂の細道だ。自転車はもちろん、車でもためらう難路の先にあるだけに、オレンジ色に染まった集落はまるで桃源郷のような秘境感がある。

171202_114428間もなく正午だったので、集落の一番上の方にある定福寺まで上り、昼食として買い込んだパンをかじった。

171202_120355慌ただしい日常から開放されたのんびりした時間。かなりリフレッシュできた。

堺浜やスズカでライバルと競うのも良いが、自然の中で自分と対話するのも良いものだ。自転車は色んな楽しみ方がある。

171202_121800小腹を満たした後は大久保集落から脱出するが、どのルートも激坂なのは前述した通り。標高を落とすのがもったいないので、集落の上に抜ける道を進むが、これは暗い林の中のコンクリート舗装の激坂。最後の難関だ。

171202_123014ヒイヒイ言いながらも何とか上り切り、三国山と鍋谷峠への分岐点に到達。ここが本日の最高標高地点だ。

路面には最近土砂を片付けた跡が残っており、この辺りも台風などで土砂が流れていたのだろう。

171202_123610日頃通い慣れた鍋谷峠まで下るとひと安心。温度計は3度を表示しており、昼過ぎだというのに山の上は気温は低い。

171202_124016安心と書いたが、鍋谷峠はつい最近まで台風被害で通行止めだった。荒れているかもしれないので、いつも以上に注意して下リ始めた。

峠には道路整備工事のため、なるべく鍋谷トンネルを通るよう呼びかける看板が立っていた。そんな事言われても、自転車は鍋谷トンネルは通れないやん、とツッコミを入れる。

171202_130000台風被害の復旧工事のお陰か、結果としてはむしろいつもよりきれいな峠道を下って麓までたどり着いた。

帰路はバイパス(?)を小川大野トンネルをまで上って、最後のひとあがき。14時前には帰宅した。

あまり期待していなかったが、いい天気の日に予想より多くの串柿が見られたことはラッキーだった。今年は友人と2人の串柿ツーリングだったが、来年はまたイベントとして参加者を募りたいものだ。

 

■コースマップ

 

■本日の走行記録(自転車)

CyclemeterGPSの記録
 スタート: 2017/12/02 8:14:28
 自転車完了: 2017/12/02 13:48:39
 バイクタイム: 3:38:02
 停止時間: 1:55:57
 距離: 70.18 km
 平均スピード: 時速 19.31 km/h
 登り: 1251 m
 カロリー: 2727 kcal
 平均心拍数: 137 bpm
 最大心拍数: 176 bpm
 平均ペダルペース:  54 rpm
 最高ペダルペース: 128 rpm
 今月の走行距離:   95 km
 今年の走行距離: 8216 km
 先月の走行距離:  790 km
 昨年の走行距離: 7310 km

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