シートポスト、チェーン交換 [通勤用CARACLE-S]
TORACLE(虎来る號)や家族の自転車で手一杯で後回しになっていたが、通勤用のCARACLE-S 2015試作車にも色々課題が生じており早く手を入れたいと思っていた。
まずはサドル位置。CARACLE-SはBB位置の関係で、基本的にサドルが前寄りになりがち。実際、他のサドルでは調整範囲の後ろ寄りに装着することが多い。
ところが、サンマルコ製アスピーテを装着してから、調整位置の一番前寄りにセットしても足りない感じがあった。そのせいか、お尻へのフィット具合も今ひとつ。
1990年台の製品であるデュラエースのシートポストは、今となってはセットバックが大きめとも言える。そこで、セットバックの少ないシートポストに交換してみることにした。
お試しなので、ひとまずは安物を調達して5/30の仕事後に会社で交換。結構軽くて質感も良かった。お尻の座りも改善したように思えるので、しばらく細かい調整をしながら、乗り込んでみよう。
6/10土曜日に取り組んだのはチェーン交換。長らく迷っていたが、意を決してKMC製Z99RBを入手した。これを選んだ理由は2つ。
1つめはシマノ以外のパーツとも相性が良いという、KMCチェーンの「懐の深さ」。
SRAM製カセットスプロケットにサンツアー製のディレーラーとシフターというゴッタ混ぜの組み合わせのせいか、これまで歯飛びや異音に悩まされてきた。この改善に繋がって欲しい。
2つめはRUSTBUSTER(表面防錆加工)。
通勤に使用していると雨中走行や雨上がりの走行になる可能性が高く、かといってすぐにメンテできないことも多いため、防錆仕様は魅力だった。
まずはフィルタークリーナーを入れた容器でシェイクして、脱脂。何度か水洗いを繰り返して、クリーナーも除去する。
水分を乾かすために吊るし干ししている間に、これまで使用していたシマノ製CN-HG53を取り外す。
ミッシングリンクで繋いでいたので、外すのは簡単。まもなく交換だからとメンテをサボっていたら、サビが浮いていた。
カセットスプロケットやチェーンリング、ディレイラーもクリーニング。
そろそろ新チェーンが乾いたので、これまでとコマ数を合わせてチェーンを切断。
コマ数を合わせる段階で気付いたが、これまでのCN-HG53は同じコマ数なのに1コマ半ほど長い。先月チェーンゲージで計測した時にそろそろ交換時期だとは思っていたが、予想以上に伸びていた。
チェーンは伸び率が0.5~1%で交換が望ましいとされている。108コマで約1.5コマ伸びているということは1.5%近い伸びということで、明らかに交換タイミングが遅すぎた。異音や変速不良が起きて当然だ。ただし、同じ商品で比較していないので、若干差異のある可能性もある。
このチェーンは記録の残っている限りで約4600km走行しており、私が乗る前に恐らくはもう数百km走っている。とは言え、ここ数ヶ月は異音が生じていたので、4000kmに達する前に交換が望ましかったのだろう。
同じ様な通勤用途でサンツアーチェーンが9200km以上走っても大して伸びていなかったことと比較すると、寿命が短いと思えるが、シマノ同士でない組み合わせが寿命を縮めた可能性もあるので、単純比較はできない。
伸びたチェーンを使い続けると、高価なリアスプロケットやフロントチェーンリングを削るので、安価なチェーンを早めに交換する方が結果としてお財布に優しいと言われている。
わかっていてもついつい、ダラダラと使い続けてしまう展開を繰り返しているので反省しなければいけない。
チェーンの接続はミッシングリンク。これまでも使用していたが、これでKMC同士の純正接続。
注油して、変速の様子を見たが、チェーンを交換しただけだとトップに落ちにく、他のギアとのマッチももう一つ。アジャスターやハイローネジの調整を繰り返して、何とかトップ側もロー側もインデックスが一致するようになったが、かなりシビアな調整が必要だった。
それでもちゃんと調整すれば、トップでもローでもチャラチャラ言う異音がほぼなくなった。もちろん、シマノの上位グレードを組み合わせたTORACLEには及ばないし、どこか不安定な感じが残るが、今までよりずっと快適にペダリングや変速ができる。これがKMCチェーンの「懐の深さ」のお陰なのかどうかは、新品のCN-HG53と比較してみないと断言はできないが、少なくとも交換前の問題がほぼ解消した。
機能面では大幅に改善したが、惜しむらくは安っぽい外観だ。Z99RBはプレートの凹凸のエッジがだるく、その上にざらついたグレーの防錆コーティングを被せている。ある程度覚悟はしていても、実物を見た瞬間にがっかりさせられた。KMCにするにしても、窒化チタンコーティングのX9の方が良かったかなあとも思わされる。
後はしばらく使用してみて、変速性能と防錆性能を検証していこう。
できればハンドルを幅広のものに交換して、ボロボロのバーテープや穴の空いたレバーパッドも交換したいと思っていたが、今回は時間切れ。近いうちにまた機会を作ろう。
ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。
[…] かなりきれいになったが、この機会にチェーンの伸びをチェックしたら、かなり伸びていた。記録を確認してみると、2017年7月10日に表面防錆加工のKMC製Z99RBに交換してからすでに約6,900kmを走行している。まだ変速の不調などは感じていないが、3000~5000kmとされるチェーンの寿命をかなり凌駕している。前後ギアの消耗を防ぐためにも、近いうちに交換が望ましいだろう。 […]
[…] 次は私の通勤用CARACLE-Sのチェーン交換。これまでは表面防錆加工のKMC製Z99RBを使用していた。SRAM製のカセットスプロケットにサンツアー製RD+シフターというごちゃまぜの組み合わせでもスムーズに動作する懐の深さと、6,900kmを走行しても変速性能の低下を感じさせない長寿命が魅力だ。とは言え、Z99RBは高価な割に防錆コーティングのせいで見ためは安っぽい。雨に遭う確率が高いのにメンテナンス間隔が開きがちなので通勤用バイクに防錆加工は魅力だが、ギアとの接触部分はコーティングがすぐ剥がれるので完全にサビは防げない。 […]