寒風を 裂いて野駆ける 人車かな [関西シクロクロスみなと堺グリーン広場]
今日は例年のごとく、関西シクロクロスのみなと堺グリーン広場ステージを観戦に行ってきた。このところ公私ともに余裕がなく、今日も行くかどうか悩んでいたが、今シーズンはこれまた毎年観戦していたくろんど池ステージに行けなかった。せっかく堺市内で行われているのだから、少しだけでも覗いておこうと、昼前に会場入り。
会場であるみなと堺グリーン広場は大阪湾に突き出した埋立地の端にある公園で、気温がかなり低く、到着早々雪も舞っていた。それでも多くの参加者や応援の人が駆けつけ、シクロクロス人気の高まりを感じさせました。
シクロクロスでは、この数年でカーボンやアルミ、ディスクブレーキも増えているのだが、まだまだスチールバイクも多く、ブレーキもカンチレバーが主流。会場入りした途端に、懐かしのサンツアーXC-PROのSEカンチを発見。シューはKOOL-STOPに交換してあった。
会場入りしたところでCK2(小学3・4年)がスタート。大人顔負けの力走を見せていた。
年代ごとにクラス分けされているので、大人から子供まで楽しめるのがシクロクロスの良い所だ。コースの難易度も違うし、何より競技時間が違う。
続いてCK1(小学1・2年)もスタート。幼いうちから真剣に走っている表情に感心させられる。
正式に記録されるものとしては一番年代が低いこのカテゴリーの競技時間は8分なので、あっと言う間に終了。
実況のプロジェクトガラパさんの車は今朝美山からやって来たのだろうか? 屋根に雪が積もっている(^_^;)。
あちこちで走り回っているのが、ストライダーなどのランバイク。エキシビションではあるが、未就学児が出場できるランバイクのレースも開かれる。幼いうちからの英才教育にばっちり(?)。
CK1表彰式。何ともかわいらしい。みんながんばった! この中から将来の有名選手が現れるかもしれない。
昼の試走時間を挟んで、いよいよ本日最もレベルの高いC1(上級者男性)とCJ(ジュニア)がスタート地点に集合。先頭には有名選手がズラリ。
12:35、スタート! 同時に凄まじい勢いで選手たちが飛び出していく。全員が上級者なのでスタート直後は集団がバラけることもなく一団になって疾走。後には砂けむりが舞い上がる、
スタートを見送った後は、移動しながら観戦。砂場では、特に序盤、選手もコースを把握しきっていないし、団子になって多くの選手が突っ込んでくるので大混乱。
乗車して突破しようとする選手のかなりの割合は車輪を取られて失速、転倒が相次ぎ混乱に拍車を駆ける。素早く押しに入る選手や、担いで渋滞を迂回する選手の方が早かったりする。
選手が苦しむ場所は、ギャラリーも多い(^_^;)。皆さん厚着で寒空の下の観戦&応援を楽しんでいる。
混雑の中、表彰台常連の横山航太選手(篠ノ井高校)でさえ転倒。それでもすかさずリカバリーしてレースに復帰していく姿はさすが。
その後も団子状態は続くが、周回を重ねるにつれて、徐々に集団がバラけてくる。
選手たちも、乗車、押し、担ぎと、自分なりの攻略法を見つけて、難所も次第にスムーズにクリアするようになってくる。
場所を移動してカーブの外側に陣取ると疾走してくるトップグループ。先ほど転倒していた横山選手が、すでにトップグループに復帰!?
続いて、中原義貴選手(キャノンデール)。
振り返ると先ほどの砂場の反対側。選手がコースロープギリギリを通過していき、砂かぶりの大迫力。ロードレースと異なり、選手のすぐ近くまで近寄ることができるのもシクロクロスの魅力だ。
静止画だともう一つ伝わらないので、iPhoneで動画撮影。
少しは迫力が伝わるだろうか?
降車して砂場を突破した選手は、素早く飛び乗ってペダリングを再開する。横山選手の飛び乗り。
上級選手ほど、乗り降りのタイムロスが少なく、逆に言うと降りて押すことをためらわない。これが結果的に体力の節約、ひいてはタイム短縮につながっていくのだろう。
しっかし、ペダルを拾い損なうと大事なところを強打しかねない。なかなかマネできるものではない(^_^;)。
また移動。直線コースでは結構なスピードで選手たちが通り過ぎる。
周回を重ねてさすがに疲れも見えてくる。
ほとんどの選手は自転車を降りてクリアしていくが、中には乗車したまま飛び越える選手も。斜めに飛び越えているのは、連続する2つのシケインの間隔を調整するためだろうか?
別のシケインはやや高く、さすがに全選手が担いで乗り越えていた。ひょっとすると序盤は飛び越える選手もいたかも?
60分のレースも、あと5分。畑中勇介選手(シマノレーシング)が、必死の追い上げ。とは言え、ちょっと離れているか?
追い上げも及ばず、C1は横山選手がトップでゴール。途中で転倒しながらも、後続を引き離してダントツ。
ゴール後、C1より短い40分間で終了したCJ(1996~1997年生まれ)の表彰式がまず行われた。
続いてC1の表彰式。DJガラパ(芦田千里)さんの軽妙なツッコミに、笑い声の絶えないインタビュー。
表彰式会場はサイクルライフナビゲーターの絹代さんも、赤ちゃんを抱っこして顔を見せていた。
そう、3位入賞の畑中選手は、絹代さんの苗字を変えた張本人。絹代さんに憧れていた多くの自転車男子の羨望を浴びる、幸せ者だ。
C1の表彰式が終わっても、まだまだ各カテゴリーのレースが続く。CM1(40歳以上上級)のスタートを見送って、今回は会場を後にした。
仕事上お付き合いのある方々や、知人も、多数出場や観戦に来ていたはず。残念ながら今回は短時間しか会場にいなかったので、ほんの数人にしかご挨拶できなかったのが残念。それでも「レベルが高いのに身近」という、シクロクロスの魅力を味わうことができた。私自身は桂川緑地公園の最終戦(2/2)や、その後に行われるさぬきクロス(2/9)を観戦するのは難しそうだが、興味のある自転車愛好家の方はぜひ観戦されることをオススメします。詳しくは主催者ウェブやパンフレットをご覧ください。
余談ですが、帰りしなに、あまりの可愛らしさに笑ってしまったのがこの風景。ランバイク用に作られたミニコースを、未就学の子どもたちクルクル回っていました。
自転車を担いでシケインを飛び越える姿は、まさにシクロクロス。ぜひこのまま成長して、正式なカテゴリーに出場して欲しいものです。
最初にも書きましたが、未就学児から中高年まで自分のレベルに応じて楽しめるのがシクロクロスのよい所。年代の下の方はここまで来ましたので、今度は上か? 国際ルールの問題もありますが、そのうち60歳以上のカテゴリーとかできるかもしれませんね。
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■本日のフォトアルバム
140119 寒風を 裂いて野駆ける 人車かな [関西シクロクロス堺]
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